ニューヨーカーが今いちばん読んでいるビジネス書は?(2020年8月調べ)
LIMO / 2020年9月16日 11時0分
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ニューヨーカーが今いちばん読んでいるビジネス書は?(2020年8月調べ)
米書店バーンズ&ノーブルのビジネス書売れ筋トップ10
この記事では、某商社ニューヨークオフィスに勤務するビジネス書大好き人間が、日々通う書店のビジネス書コーナーで感じたことをお話ししていきます。
9月に入って厳しい残暑も次第に落ち着き、街は少しずつ秋らしくなっています。セントラルパークの紅葉は、例年であれば今月下旬から11月にかけて見頃を迎えます。コロナウイルスの影響を受け閉館していたMoMAやメトロポリタン美術館も次第に営業を再開しています。まだまだかつてのNYの賑わいを取り戻したとは言えませんが、芸術の秋ですから、紅葉や美術や読書で、少しでもこの秋を楽しんで過ごしていきたいですね。
それでは、先月のランキングを見ていきましょう。
バーンズ&ノーブル(BARNES & NOBLE)の8月のビジネス書売れ筋ランキング
※ 順位/タイトル/邦題(翻訳書がないものは編集部で独自に訳した仮題)/著者
1.Disloyal: A Memoir: The True Story of the Former Personal Attorney to President Donald J. Trump/(仮題)不誠実:回想録:ドナルド・J・トランプ大統領の元個人弁護士による真実のストーリー/著:マイケル・コーエン
2.Hoax: Donald Trump, Fox News, and the Dangerous Distortion of Truth/(仮題)デマ:ドナルド・トランプ、FOXニュース、そして危険な真実の歪曲/著:ブライアン・ステルター
3.Too Much and Never Enough: How My Family Created the World's Most Dangerous Man/(邦題)過剰なのに満たされない:わが一族はいかにして世界で最も危険な男を生み出したのか/著:メアリー・L・トランプ
4.Doesn't Hurt to Ask:Using the Power of Questions to Communicate, Connect, and Persuade/(仮題)質問しても害はない:質問力を使ったコミュニケーション、つながり、そして説得/著:トレイ・ガウディ
5.Evil Geniuses: The Unmaking of America: A Recent History/(仮題)邪悪な天才たち:アメリカが歪められてきた近年の歴史/著:カート・アンダーソン
6.Begin Again: James Baldwin's America and Its Urgent Lessons for Our Own/(仮題)もう一度始めよう:ジェイムズ・ボールドウィンによるアメリカと私たちのための緊急レッスン/著:エディ・S・グロードJr.
7.Rich Dad Poor Dad: What the Rich Teach Their Kids About Money That the Poor and Middle Class Do Not!/(邦題)金持ち父さん貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学(筑摩書房)/著:ロバート・キヨサキ
8.Think and Grow Rich/(邦題)思考は現実化する(きこ書房)/著:ナポレオン・ヒル
9.The 48 Laws of Power/(邦題)権力に翻弄されないための48の法則 上・下(パンローリング)/著:ロバート・グリーン
10.How to Win Friends and Influence People/(邦題)人を動かす(創元社)/著:デール・カーネギー
トランプ大統領の元腹心による暴露本
まず1位となったのが『Disloyal』です。この本は、トランプ大統領の顧問弁護士を務めた元腹心であるマイケル・コーエン氏による暴露本です。トランプ大統領の腹心でなければ知り得ない「本物の」トランプがこの本には記されているのだとか。
この本の出版を巡って、コーエン氏は刑務所に収監され、現在も自宅拘禁で過ごしているなど、かなりの話題を呼んでいる一冊です。発売は9月上旬ですが、その前から本書は予約が殺到し、ランキング1位になっています。
「法廷・議会で体得したコミュニケーション」と「アメリカの邪悪な天才たち」
そして4位にランクインしたのが『Doesn't Hurt to Ask』。筆者は元下院議員で検事だったトレイ・ガウディ氏。効果的なコミュニケーションの取り方、議論や説得について、法廷や議会での経験を活かして語ります。メッセージを効果的に伝えるために必要な考え方は、仕事だけでなく日常生活でも十分に活用できるものです。コミュニケーションについて深く学べる一冊です。
最後に紹介するのは、5位の『Evil Geniuses』。資本主義や不平等、超富裕層がどのようにして生まれたのかを詳しく解説し、2020年の現在に至るまでのアメリカの歴史を作り出した「邪悪な天才たち」について、筆者は語ります。歴史や経済に疎い人でもわかりやすく、いままでのアメリカとこれからのアメリカについて学べる話題作です。
まとめにかえて
今月は、大統領選挙が近づいていることも関係しているのか、アメリカという国の現状やトランプ大統領についての本が多くベスト10入りしました。来月はどんな本がランクインするのでしょうか。
それでは、次回のランキングもお楽しみに!
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