年収400万円以下でも貯蓄上手を目指す、「貯まる習慣」のススメ。
LIMO / 2020年9月20日 0時10分
年収400万円以下でも貯蓄上手を目指す、「貯まる習慣」のススメ。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受け、消費の落ち込みや業績の悪化などによる収入の減少、また仕事が不安定になっている人も少なくない状況が続いています。
現在の生活にゆとりを持てないだけではなく、自分や家族の老後に備えるための貯蓄が心もとなくなり、将来への不安も余計に膨らんでしまうことも…。
2020年5月に総務省が発表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると、約8割の人が老後の生活に不安を感じていると回答しています。
特に年収400万円以下の世帯では「普通に暮らしてはいけても、将来のための貯金にまわすほどの余裕はない」という声も聞かれます。今回は、貯蓄を増やすためにぜひ身に付けたい「お金が貯まる習慣」について考えてみましょう。
年収と貯蓄額は比例しない「要は貯める工夫」
前述の「家計調査報告(貯蓄・負債編)」によると、年収400万円以下の勤労者世帯の貯蓄現在高は、細かい収入階級ごとに多少の差はあれども、約800万円前後となっています。
これは全世帯の平均である1,376万円と比べると少なく感じるかもしれませんが、収入が多ければ多いほど貯蓄額も大きい、とは言いきれません。
また金融広報中央委員会が実施した「家計の金融行動に関する世論調査 令和元年(2019年)」の結果からは、年代や収入が同じくらいの世帯であっても、資産額にはバラつきがあることが分かっています。
「もっと貯金して将来に備えたいけれど、収入が上がる見込みはない…」という人でも、やり方を工夫すれば今より資産を増やせるかもしれません。
年収400万円以下の世帯が、老後・子育て資金を上手に貯めていくために、どんな工夫ができるでしょうか。家計を見直し「貯金にまわせるお金を増やすために余計な支出を減らす」ための具体的なコツがあれば、ぜひ実践してみたいですよね。
そこで貯蓄額に差をつけている貯金上手な人たちの実践例を参考に「お金が貯まる習慣」を探りましょう。
Aさん:給与は2つの口座に分け、iDeCoで節税効果も意識。
金融機関に勤務するAさんは、月々の給与振込を2つの口座に分けているそうです。
「お給料が振り込まれたら、貯金用の口座に毎月定額を移します。このひと手間で『預金』と『生活費』を分けることができるので、家計管理も楽になりますよ。
老後資金をつくるために、節税効果のあるiDeCoやNISAを活用しています。運用期間が長いほど複利の効果が発揮されるので、資金運用はできるだけ早めに始めるとよいかも?って思ってます」
Bさん:ポイント還元率を意識!
いわゆる「ポイ活」に勤しむBさんは、効率的にポイントを集めるために、買い物をする際に、ある工夫をしていると言います。
「ポイントは最低でも二重取り、できれば三重取りを目指すのがポリシーです。いつも行くお店を決めておくと『どうやったら二重取りできるのか』を調べやすいと思います。
ポイントによっては携帯の大手キャリアと結びつきがあったり、それぞれの『経済圏』と言われるものがあったりするので、まずは自分が使いやすくて相性のいいところを探すのがおすすめです。今後も、お得な情報にはアンテナを高く張っていきたいです」
Cさん:「出費を見える化」カレンダーを簡易家計簿に。
医療機関に勤めるCさんは、自宅の卓上カレンダーに毎日の出費をメモして、家計簿代わりに使っています。
「頻繁に目にするカレンダーに書き込むようになってから、自然とお金に関する意識が高まりました。実際に使った金額はもちろん、今後使う予定も記入するんです。
『月の初めに派手に使ったばっかりだった』とか『来月は飲み会と友だちの誕生祝いがあるから、それまで出費を控えめにしておかないと』みたいに、ひと目で分かるのが良いところです。あとさき考えずに衝動買いをするようなことがぐっと減りましたね」
Dさん:こまめに見直す「サブスク固定費」
月額課金のサービスであるサブスクリプション(サブスク)の利用費は、ひとつひとつはそれほど大きな金額ではないものの、併用しているといつの間にか出費がかさんでしまいます。
サブスクを頻繁に利用するDさんは、毎月必ず見直しの機会をつくっているそうです。
「不要なアプリって知らないうちに増えちゃうんですよね。『3カ月間無料!』といった広告に弱くて・・・。ほぼ使わないまま無料期間終了が終わり、そのまま課金されてるものが多いんですよね。もったいないことをしていました。
そこで、毎月カードの利用明細をチェックして、解約していいものと残すものを整理することに。こまめに見直すことで、ムダな固定費がかかるのを防ぎ、サブスクも便利に活用できるようになりました」
おわりに
ある日突然収入がぐんと増える、なんてことはなかなか起こりませんよね。けれど日々の細かな出費を抑える工夫や、節税を意識した資金形成、効率的なポイント活用などの積み重ねが、貯蓄を増やすことにつながるのかもしれませんね。
仕事や収入は、不安定な日々が続きそうですが、今回紹介した貯金上手さんたちが実践している「お金を増やす習慣」も参考に、自分に合った貯蓄スタイルを見つけていきましょう。
【参考】
「家計調査報告(貯蓄・負債編)2019年(令和元年)平均結果(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20190&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&result_back=1)」(表8-2)総務省統計局
「家計の金融行動に関する世論調査(令和元年)(https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/yoron/futari/2019/)」金融広報中央委員会
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