MISIAの歌は、なぜ心に響くのか~時代・国境・ジェンダーを超えて~
LIMO / 2020年9月22日 22時5分
![MISIAの歌は、なぜ心に響くのか~時代・国境・ジェンダーを超えて~](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_19411_0-small.jpg)
MISIAの歌は、なぜ心に響くのか~時代・国境・ジェンダーを超えて~
9月19日(土)、20日(日)の2日間に渡り、『MISIA SUMMER SOUL JAZZ 2020〜Support for Medical Professionals〜(https://misiasp.com/mssj2020_live/)』と題したライブを東京国際フォーラムで開催したMISIA。全国の医療従事者支援のために行われたライブは、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的流行により逆境に立たされているエンターテインメント業界に向けても「コロナ禍だからこそ、音楽で伝えられることがある」という強いメッセージを届けました(※1(https://www.instagram.com/p/CFZh7clJTQb/))。
MISIAの活動は、決して「コロナ禍だから」行ったというだけのものではありません。これまでも様々な社会問題に対して、自らの音楽を通じて声を上げてきたのです。ホールライブの大成功を収めたMISIAはどのようなメッセージを私たちに伝えているのでしょうか。
(※1)Instagram MISIA オフィシャルアカウント:misia.official_(https://www.instagram.com/p/CFZh7clJTQb/)
「医療従事者支援」に向けた、早期のアクション
日本国内でも猛威を振い、未だなお感染収束のめどがたたないCOVID-19。多くの人の生活に影響を及ぼし、特に患者の対応にあたった医療従事者への負担は大きなものとなっています。日本赤十字社医療センターの調査によると、COVID-19患者の対応を行った医療従事者の3割近くが「うつ状態」になっていたこともわかりました。調査を行った医師は「医療者を精神面で支える対策が必要だ」と指摘しています。(※2(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200707/k10012500141000.html))
そんな医療従事者のために、いち早く動いたのがMISIAでした。MISIAはアーティストや俳優、スポーツ選手といった著名人が社会貢献を行う窓口、一般社団法人mudef(ミューデフ)の理事を務めています。MISIAは緊急事態宣言中に自ら寄付で「mudef お弁当プロジェクト」を立ち上げ、飲食店10店舗の協力を得て、5〜6月の約2ヶ月で5,000個のお弁当を医療機関へ届けたのです。(※3(https://mudef.net/sp/))(※4(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000014182.html))
多くの医療従事者から「元気がもらえた」という声が寄せられたこのプロジェクトは、10月にも再始動することが発表されています。また9月19日(土)、20日(日)に開催されたライブでは、急遽チャリティマスクの販売も実施。より多くの人が寄付に参加しやすくなるよう、ライブ終了後もオンラインストアで販売を続けています。(※5(https://www.misia.jp/news/detail?id=810))
MISIAの支援はその場限りのものではなく、未来に続いていくものなのです。これまでのキャリアの中でも、MISIAは多岐に渡り社会的な活動を行ってきました。
アフリカ支援、LGBTへのメッセージ… MISIAの社会活動の軌跡
MISIAは2007年に初めてケニアを訪れて以来、特にアフリカへの思いが強く、教育支援や貧困・マラリア撲滅の活動をmudefで行っています。現地を訪問した際は、マラリアの原因となる蚊が発生しやすい環境の下でも、蚊帳を持たない人が大勢いることを目の当たりにしたといいます。その経験が、mudefでのマラリア防止キャンペーンにつながるなど、自分の目で見た・耳で聞いた問題の解決に務めています。
さらにセネガルでは人間国宝で伝統的太鼓奏者とレコーディングで共演。アフリカの旅で感じたことを歌詞に盛り込んだ楽曲は、MISIAが名誉大使を務めたアフリカ開発会議の公式ソングになりました。このように、MISIA行動は全てが音楽につながり、また音楽の全ての行動への原動力になっているのでしょう。(※6(https://www.nikkansports.com/general/info/misia/info-general_misia_01.html))
記憶に新しい2019年の紅白歌合戦の姿も、また違ったメッセージを発信したと話題になりました。紅組のトリを務めたMISIAは、ステージ上でLGBTを象徴するレインボーフラッグを掲げました。さらにパフォーマーには「ドラァグクイーン」と呼ばれる女装家のダンサーたちが登場し、女性=紅組、男性=白組という概念を覆すようなメッセージを強く届けました。(※7(https://limo.media/articles/-/15315))
この演出はMISIAにとっては特別なものではありません。ドラァグクイーンのパフォーマーは、MISIAのライブツアーに20年以上前から登場、ステージには欠かせない存在です。近年では2019年にLGBT支援のコンサート「LIVE PRIDE(http://pridehouse.jp/live-pride/)」に出演、2020年にはオンラインで開催された「東京レインボープライド2020(https://tokyorainbowpride.com/news/notice/18033/)」のトークセッションに参加しています。
MISIAにとってのレインボーカラーを掲げたパフォーマンスは、LGBT支援の声を上げるだけはなく、表現者として当たり前のものではないでしょうか。
最新シングルで「ふるさとに、エールを」
2020年も積極的に歌い続けるMISIAは、9月16日(水)に配信シングル「好いとっと」「君の背中にはいつも愛がある」をリリースしました。そのうちの1曲「好いとっと」は彼女の地元、福岡への思いを歌った楽曲となっています。そもそも、この楽曲は “NHK福岡開局90年(https://www.nhk.or.jp/fukuoka/90th/dance.html)”の記念ソングとして制作されたものでした。
拡大する(/mwimgs/6/2/-/img_629cda159058947e086bdda20b764288136816.jpg)
ところが今年は九州地方で大雨の被害が続き、その上COVID-19の影響を受けて日本全国が逆境に立たされることになります。
そこでMISIAは8月に、NHKウィズコロナ・プロジェクト『みんなでエール』と連動した音楽番組の特集番組に出演。九州へ、そして日本全国へエールを送るために「好いとっと」をテレビ初歌唱したのです。(※8(http://www.m-on.press/music-news/0000264963?show_more=1))
タイトルからわかるように、九州の方言がふんだんに歌われているこの楽曲は、グローバルな活動を続けるMISIAの声がより親しみやすく感じられるような一曲です。国境を超えた強いメッセージとともに、生まれ故郷の人の心に寄り添う新たな魅力もMISIAは歌い続けていきます。
さいごに
MISIAの歌声は、国境、人種、年齢、ジェンダーを超えたメッセージだからこそ、いつの時代も常に私たちの心に響くのではないでしょうか。MISIAの歌はこれからも世界中の人にメッセージを届け続けるでしょう。
【参考】
(※1) misia.official_ (https://www.instagram.com/p/CFZh7clJTQb/)Instagram MISIA オフィシャルアカウント
(※2)「新型コロナ患者対応の医療従事者 3割近くがうつ状態」(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200707/k10012500141000.html)NHKニュース
(※3)mudef お弁当プロジェクト(http://https://mudef.net/sp/) (https://mudef.net/sp/)一般財団法人mudef(ミューデフ)
(※4)新型コロナ治療にあたる医療機関へ「mudefお弁当プロジェクト」を実施 (https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000014182.html)PR TIMES
(※5)チャリティマスク販売決定!!(https://www.misia.jp/news/detail?id=810) MISIA OfficialSite
(※6)「名誉大使MISIA 「アフリカへの思い」を語る(https://www.nikkansports.com/general/info/misia/info-general_misia_01.html)」日刊スポーツ
(※7)MISIAの歌唱に氷川きよしの決意。「紅白歌合戦」でアーティストが発信したメッセージ(https://limo.media/articles/-/15315) LIMO
(※8) 「MISIAが、GReeeeN作曲の話題曲「好いとっと」をTV初歌唱! NHK『ライブ・エール』直前番組の放送が決定」(http://www.m-on.press/music-news/0000264963?show_more=1)M-on Press!
「MISIA 自身が語る「THE TOUR OF MISIA」シリーズの完結、そして向う20周年(https://tokyo.whatsin.jp/80107/2)」WHAT’s IN tokyo
外部リンク
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