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失業後、どん底に陥った経験~お金に無頓着だった過去の自分に思うこと

LIMO / 2020年9月26日 12時0分

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失業後、どん底に陥った経験~お金に無頓着だった過去の自分に思うこと

以前、コロナ禍での救済制度を紹介した(https://limo.media/articles/-/18846)記事(https://limo.media/articles/-/18846)の中で「筆者も失業後に仕事を掛け持ちして生活を立て直したことがある」と書いたところ、詳しく聞いてみたいというご意見をいただいたので、今回は過去に筆者が失業したときの話をしていこうと思います。

今でこそお金に関する情報を発信している筆者ですが、20代前半の頃はお金に無頓着で知識がなく、かなりひどい有様でした。職種や職場環境も特殊なので、どこまで参考になるかわかりませんが、「こんな人でもお金に関する情報を発信するまで立ち直れるんだな」という一例として、読んでいただけたら幸いです。

あまりにもお金に無頓着な20代前半

筆者は、20歳頃から10年ほどセラピストして働いていました。現在は全く異なる業界にいるので最近の状況はわかりませんが、その頃のリラクゼーションサロンは流行りに乗った異業種からの新規参入サロンが多く、「癒し」という表向きの顔とはかけ離れた内情でした。

あくまで筆者の周辺の話ですが、コストをかけないために業務委託契約でお客様が支払う金額の4~5割がセラピストの収入、施術以外の掃除や洗濯などの雑務は無給というサロンも少なくありませんでした。

深夜3~4時までの勤務でも深夜手当なし、1日12時間以上の労働で残業代もなし、雇用保険や健康保険もなしという、なし尽くしのブラックサロンもよく見かけたものです。

筆者自身もそのようなブラックサロンに勤めており、収入は全く安定しませんでした。それならば、収入が高い月などに貯金をしておくべきなのですが、「もっといろいろできるようになりたい」とスクールなどにお金をつぎ込んでいたのです。

ちょっとまとまったお金が手に入れば、海外まで勉強しに行くことも。当然貯金など全くなく、ただそのときやりたいことだけに意識が向いていました。

勤務先が突如閉店! 一気にどん底に

そんな状態でもどうにか生活していましたが、あるとき勤めていたサロンが急に閉店することになったのです。しかも、そのことが伝えられたのは閉店の1週間前。出勤したら会社が夜逃げしていた…というよりはマシですが、1週間で次の仕事を見つけるのかとスタッフは皆途方に暮れていました。

そんなとき、筆者が過去にお世話になった人から、知人が新しくサロンをオープンする予定でスタッフを探しているという話をいただいたため、すぐに面接へ。経験者ということですぐに採用されたのですが、これがどん底生活の始まりでした。

サロンのオープン準備や宣伝、ホームページ作成などはすべて筆者に丸投げ。さらに新たなスタッフのレッスンまで任されたうえに、レッスンは閉店後の深夜にやることなど、それまで勤めていたサロンを超えるブラックさでした。

毎日9:00に出勤し、退勤は翌3:00頃で数時間寝てまた出勤、しかも「まだサロンはオープンしてないから」という謎の理由で無給という生活が、休みなしで3カ月続きました。

すぐに辞めればよかったのにと思うのですが、お世話になった人の紹介であること、実は経営者が反社会的勢力と繋がりがあるとわかったことなど、いろいろな理由から辞めづらい状態だったのです。

ようやくサロンがオープンしてからも、収入はお客様が払った金額の4割で、無給の期間も長かったため生活費の捻出が難しくなっていきました。

そして、生活に困った筆者が手を出したのがキャッシングです。これが大間違いで、返済に追われて借金で借金を返すような月も出てきて、生活はさらに追い詰められていきました。

交通事故に遭って休業状態に

サロンを辞めるに辞められず苦しい状態のまま半年近く過ぎたころ、朝フラフラと出勤している途中、前方不注意の車に轢かれてしまいました。

救急搬送されたものの命に別状はなかったのですが、後遺症を抱えることに。身体は辛かったですが、むしろこれはチャンスだとサロンを辞めました。

しかし、まともに貯金もせず、雇用保険もない状態で生きてきたため失業給付金も傷病手当も受け取れません。事故の慰謝料と、さらなる借金で生活費を捻出しました。

生活の立て直しに奔走

身体が回復してからは、膨れ上がった借金を返済し生活を立て直すために、すぐに派遣会社に登録して派遣社員として働き始めました。10年以上続けたセラピストに未練はありましたが、まともに収入が得られるサロンは少なく、後遺症によって身体もついていかなかったため泣く泣く諦めることに。

そして、派遣社員の収入だけでは借金を返済しきれないので、夜はパチンコ屋の清掃、土日はクリーニング屋でアルバイトなど、複数の仕事を掛け持ちして働き、生活を立て直したのです。

20代の体力でもなかなかハードな生活でしたが、落ち込んでいてもお金は降ってきませんし、毎月請求は来るので悩む時間がもったいないと、当時はとにかく働き続けました。

今、振り返って思うこと

今20代の自分を振り返って思うのは、一般常識や知識、危機感が足りなさすぎたということです。

失業給付金や傷病手当などが受けられない状態にもかかわらず、失業や事故など万が一のことなど一切考えていなかったので、貯金もしておらず民間保険にも加入していませんでした。

無給で働かされることに対して身を守る術も知らず、金利が何なのかもよくわかっていないので、金利が高いキャッシングに手を出して返済にも苦しみました。

そして、特に問題だったのは、誰にも相談しなかったこと。

相談できる人はいましたし、行政に頼ることもできたはずなのですが、「迷惑をかける」「恥ずかしい」などの気持ちで相談できず、どんどん自分で自分の首を絞めていったと思います。

現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で収入が減ったり失業したりして、生活が苦しい人もいるかもしれません。そういった人には、特別定額給付金以外にもさまざまな支援制度が用意されています。筆者のようにどうにもならない状態に陥る前に、ぜひ誰かに相談してみてほしいと願っています。

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