「お葬式のお金」にまつわるアレコレ。トラブル回避のために元気なうちにしておきたいこと。
LIMO / 2020年10月3日 0時25分
![「お葬式のお金」にまつわるアレコレ。トラブル回避のために元気なうちにしておきたいこと。](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_19591_0-small.jpg)
「お葬式のお金」にまつわるアレコレ。トラブル回避のために元気なうちにしておきたいこと。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受け、いわゆる「三密」を回避するため、大勢の人が集まる従来のスタイルから変化しつつあるのが「お葬式」です。オンライン形式で参加するリモート葬儀などがメディアで取り上げられ、話題を呼んでいます。
自分自身や家族の葬儀に関する話題というのは気軽に口にできるものではなく、抵抗を感じる人も少なくないでしょう。とはいえ、いずれは誰にでも訪れる最期について、そしてその時に必ずかかることになるお金については、家族が元気で冷静に話せるうちにきちんと話し合っておきたいテーマでもあります。
お葬式にかかるお金ってどれくらい?
「いい葬儀」を運営する株式会社鎌倉新書が行った「お葬式に関する全国調査(2013-2020年)(https://www.e-sogi.com/guide/30620/#20155%E3%80%8D)」のデータをみていきます。
この調査では、「葬儀費用(葬儀会館費、棺、搬送費など)」「飲食費」「返礼品」に分けてその平均額が算出されています。
ここで各費用の推移をみていきましょう。
葬儀費用
2015年・・・118万9681円
2017年・・・117万1111円
2020年・・・119万1900円
飲食費
2015年・・・30万5402円
2017年・・・29万2946円
2020年・・・31万3800円
返礼品
2015年・・・34万4652円
2017年・・・31万8459円
2020年・・・33万7600円
一番大きい出費となる「葬儀費用」については、2015年以降、ほぼ横ばいとなっていることがわかります。
とはいえ、上記はあくまでも調査の平均値。「お葬式にかかるお金」は、地域によって相場も大きく異なっており、たとえ身内や親しい間柄であっても「どこにどのくらいお金をかけて葬儀を行うか」という感覚が同じとは限りません。それ故に、お葬式にまつわるお金が原因で思わぬトラブルや困りごとに遭ったという人もいるようです。
「お葬式のお金」をめぐっるトラブルあれこれ
トラブル①予算オーバー「互助会積み立て」してたのに・・・
父親の葬儀の際に思わぬ出費がかさみ、生前にもっとしっかりと話し合いをしておくべきだったと後悔したというAさん。Aさんの両親は、自分たちの葬儀費用をまかなうために、元気なうちから互助会に入って積み立てをしてくれていました。「お葬式にかかるお金は用意できているからね」と聞いていたため、Aさんときょうだい達は安心しきっていたのですが…。
「いざ父が亡くなって葬儀を準備する段階に入ると、両親が積み立てていたお金だけでは、いわゆる最低限の内容の『基本プラン』しか選べないことが発覚しました。
父はまだ現役で仕事をしていたうえ、親族も多くて・・・。参列者の方たちの食事などオプションを付けざるを得ない項目がどんどん出てきて、結局、最終的な支払総額は用意しておいてくれた金額の倍以上になってしまったんです。
『互助会に入っているから大丈夫』という両親の言葉を鵜呑みにせずに、本当にそれだけでまかなえるものなのか、しっかり確認して話を詰めておくべきでした」
トラブル②「贅沢だ!」外野からイヤミを言われた・・・
一方、「お葬式にどれだけお金をかけるかは、それぞれの家庭にポリシーがあるもの。外野からの無責任な口出しはすごく不愉快です!」と憤るBさんの実家は、全国的に見てもお葬式にお金をかける家が多い地域にあります。そのため、実母の葬儀も祖父母や実父のときと同様の規模で執り行いましたが、当然Bさんにとっては盛大すぎるお葬式ということもなく、ごく普通のものという感覚でいたそうです。
「だから、帰り際に義父から『こんなに贅沢な葬式をあげるなんて考えられない。葬儀屋や寺の都合の良いように踊らされてるよ』と嫌味を言われたときには、唖然としました。もちろん腹も立ちましたけど、葬儀を終えた直後で言い返す気力も残っていなくて…。でも、あの言葉は一生忘れません。どんなお葬式をあげるのか、それぞれの家族の考え方があるのに、自分の家の基準を押し付けて非難するのはおかしいと思います」
思いがけず予算オーバーして慌てたり、外野からケチをつけられて嫌な思いをしたりといったお葬式のお金にまつわるトラブルは、できれば避けたいもの。そのためには、生前より家族できちんと話し合って準備をすすめておくことが大切です。
話題に出しにくいからこそ、元気なうちに・・・
「父さん・母さんたちのお葬式代ってさ・・・」なんて気軽に切り出せるご家庭は少ないでしょう。親子ともに躊躇してしまうのは自然なことです。
とはいえ、ある日突然、家族の誰かが会話もままならないような状態に陥ってしまうことも。
避けては通れない話題だからこそ、家族が心身ともに元気でいるうちに、確認しておいたほうがよいこと、あらかじめ決めておかなければいけないことをリストアップしておきましょう。そして、その時を迎える心づもりを少しずつしながら、家族で準備をすすめていけたらいいですね。
【参考】
「お葬式に関する全国調査(2013-2020年)(https://www.e-sogi.com/guide/30620/#20155)」いい葬儀 株式会社鎌倉新書
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