長期育休が取れるのは公務員や大手だけ⁈中小企業との温度差はあるの?

LIMO / 2020年10月3日 21時15分

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長期育休が取れるのは公務員や大手だけ⁈中小企業との温度差はあるの?

2020年9月30日に共同通信社が報じた「男性育休、7割が『義務化反対』(https://this.kiji.is/683771678248895585?c=39546741839462401%EF%BC%BF)」のニュースによりますと、男性の育児休業の義務化について、中小企業の70.9%が反対していることがわかったそうです。(「日本商工会議所(https://www.jcci.or.jp/)」による調査)その主な理由として、休業した社員の代替要員の確保が難しいことがあげられています。

大手企業に比べ、人手の確保が難しいといわれる中小企業。それは男性社員に限ったことではないようです。子供を出産して会社に復帰する女性たちもその「壁」のようなものを感じているとのこと。それはいったいどのようなことなのでしょうか。

育休を連続4年取る人もいる⁈

厚生労働省が発表した「平成30年度雇用均等基本調査(確報)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-30r/03.pdf)」によりますと、平成 29 年4月1日から平成 30 年3月 31 日までの1年間に育児休業を終了し、復職した女性の育児休業期間は、「10 ヶ月~12 ヶ月未満」が 31.3%(平成 27 年度 31.1%) と最も高く、次いで「12 ヶ月~18 ヶ月未満」29.8%(同 27.6%)、「8カ月~10 ヶ月未満」10.9%(同 12.7%)の順となりました。

また、お子さんの誕生日を迎える12か月未満で育休を終了している割合は61.7%となっており、全体の約6割の女性が1歳の誕生日を待たず職場復帰していることがわかりました。

保育園などの問題や職場との兼ね合いなどもあり、1年未満の復帰が多数派となっている一方、中には「4年間育休を取得し、その後職場復帰した」という人もいるそうです。この差はどこからきているのでしょうか。

連続取得も気にならない?

「友人が4年連続育児休暇を取得していた」と語るKさん。そのお友達もKさんも公務員といいます。

「友人は育休中に2人目を妊娠しました。結果、4年続けてお仕事を離れていたことになります。もともと『もうあまり若くないので産むのであれば続けて産みたい』と語っていたので、希望が叶って2歳差で妊娠できてよかったなと思いました。その話を民間企業の友人にしたところすごく驚かれて。『周りから嫌味とか言われてないの?』と聞かれましたが、職場内で彼女の悪口を言う人はみあたりませんでした。

ただ、ある時気が付いたんです。他の女性が妊娠中につわりがひどく、欠席・早退などが続いたことがありました。その時、彼女の仕事を残された人間でフォローしなくてはならなくなり、その仕事かかなりの量で。もし彼女が「産休」や「育休」中なら人員が補充されるんですよね。でも、彼女は突発的な休暇のためヘルプが来ない。4年連続休んでいる友人との違いはここだと思いました。

同じ職場の人が休んでいても、自分の仕事の量が変わらないのであれば、みなさん結構好意的に見ていると思うんです。でも、それがひとたび自分の仕事が1.5倍になるとしたら。『こんな状況でよく4年も休んでられるな!』なんて私も思ってしまうかもしれません。民間の友人は代わりの人がいない状態の4年を想像したのかな、なんて思いました」

Kさん以外にも「代わりの人を補充してくれるのであればどれだけ長く休んでもらっても気にならない」という意見は意外に多く、「逆にお子さんが小さく、しょっちゅう発熱などで休んでいる状態のフォローの方が大変だった」という意見もありました。

権利というけれど

また、別の女性は職場に3年間キッチリと育休を取り、その後時短勤務や在宅勤務で働く女性がいるそう。

「同じ女性として、子育てとの両立は応援したいと思っています。でも彼女は『権利ですんで』とばかりに当然の顔をして、周囲への気遣いもない。家族の用事で急に休んでもフォローしてくれた人にお礼の一つもいえないのは、同僚としていい気持ちはしません。『福利厚生の手厚い企業に入ったんだから当たり前』といわれてしまうとそれまでですが…」

中小企業に比べ、大企業や公務員は長期に渡り育休を取得する人が多いといいます。それは組織として体制が整っていることも理由のようです。中小企業に勤める方々が、自分の穴を埋めてくれる方に申し訳ない気持ちで早期に復帰する一方で、前例があり、比較的人員的な負担をかけなかったからといって周囲への気遣いをおろそかにすると、復帰後の人間関係にヒビが入りかねません。

中小企業も育休の取りやすい社会に

短期間で仕事に復帰せざる得ない方々の中には、経済的な理由だけでなく、職場の人材確保の問題も影響している様子。中小企業の場合、少ない人数で仕事をしているからこそ、一人ひとりの顔が浮かび「自分が戻らなければ」と思ってしまう人が多いようです。

代替要員を確保するためにはそれに伴った資金も必要です。中小企業にとってそれらは小さな負担ではないのかもしれません。今後は女性だけでなく、男性も育休を積極的に取っていく時代が予想されるのであれば、そういった問題にも目を向けていく必要があるのではないでしょうか。

【参照】
共同通信社「男性育休、7割が『義務化反対』(https://this.kiji.is/683771678248895585?c=39546741839462401%EF%BC%BF)」
厚生労働省が発表した「平成30年度雇用均等基本調査(確報)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-30r/03.pdf)」

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