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子どもを危険から守りたい…キッズケータイ以上スマホ未満のプレスマホ「Hamic POCKET」の特徴は?

LIMO / 2020年10月7日 11時0分

子どもを危険から守りたい…キッズケータイ以上スマホ未満のプレスマホ「Hamic POCKET」の特徴は?

子どもを危険から守りたい…キッズケータイ以上スマホ未満のプレスマホ「Hamic POCKET」の特徴は?

今や、小学生でも持つことが珍しくないスマートフォン(スマホ)。内閣府の「平成30年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、子ども専用のスマホを持っていると答えたのは小学生で35.9%。中学生になると78.0%と、多くの親が中学校に上がるタイミングで子ども専用スマホを持たせていることがわかります。

子どもにスマホを与える親の理由としては、緊急時の連絡やデジタルデバイスに慣れ親しませるといったことが挙げられるでしょう。一方で、ゲームや動画に夢中になって勉強に集中できないことや、SNSなどを通じた不適切な出会いなど、懸念点も数多くあります。

そうした中、スマホ関連グッズの商品開発を行うHamee株式会社が、本格的なスマホデビューをする前段階として小学生向けのプレスマホ®️「Hamic POCKET(はみっくポケット)」の発売を発表しました。

安心と便利さ、親子双方のニーズに応えるプレスマホ

ネットリテラシーが不十分なうちにスマホを持たせる不安感から、小学生の親の多くが選択するのが緊急連絡用としてのキッズケータイです。キッズケータイはGPS機能付きで子どもの現在位置がわかることや防犯ブザー機能、そして家族間でコミュニケーションが取れるといった最低限の機能が付与されています。

しかし、ネットやSNSで情報を得たり友達同士でコミュニケーションができたりと、キッズケータイにはない利便性も多いのがスマホ。小学校高学年くらいになると、キッズケータイでは物足りなくなってくる子どももいるでしょう。また、これだけデジタルが発達した情報社会においては、早いうちから子どものデジタルリテラシーを養うことも課題の一つです。

このように、親が“見守り”として使いたいキッズケータイと、子どもが欲しくなる“便利な”スマホ双方のメリットを取り入れたとされるのがプレスマホ「Hamic POCKET」。端末価格は1万5千円(税別、以下同)、月額基本料は1000円(ベーシックプラン、データ通信1GB付き)で、2021年1月からオンライン発売されます。

「Hamic POCKET」のホーム画面には、カメラ、写真アルバム、親子や友達とのコミュニケーションツール「Hamicアプリ」、ネット検索スペースを表示。また、付帯されている防犯ブザーは誤動作が起きにくい引っ張り型が採用されており、防犯ブザーが鳴るとあらかじめ設定したスマホ(親の端末など)に位置情報と通知が届くようになっています。

電話番号を必要としない専用アプリでスマホリテラシーを向上させる目的も

同社による独自のコミュニケーションアプリ「Hamicアプリ」は、親の端末に入っているアプリに見守り機能を付与。またLINEなどの既存のアプリとは異なり、電話番号を必要としません。

この点について同社は「まったく知らない人からの着信を受けることがないため、着信に伴うリスクがありません。すべてが自由な状態ではなく、限られた世界でネットワークを体験できることが、安心安全を確保するためにもスマホリテラシーを自然に身につけてもらうためにも重要と考えています」と補足説明していました。

親にとっての安心と子どもが使いたがる利便性を両立させつつも、子どものスマホリテラシーを向上させることに重きを置いたという同製品。「Hamicアプリ」だけでなく、インストールの承認、利用しすぎ防止、フィルタリングといった端末の利用管理が可能なGoogleファミリーリンクが搭載されている点にも注目です。

子ども自身が知らず知らずのうちに危険な使い方をすることを抑止してくれることはもちろん、小学校低学年のうちから親子間で使い方に関するルール作りやすり合わせなどのコミュニケーションが取れ、自然とリテラシーが高まっていく仕組みを狙いとしたそうです。

同社がこうしたリテラシーの向上を小学校低学年のうちから進めていこうと考えるのは、スマホを使い始めることの多い小学校高学年や中学生はすでにプライバシーに敏感でコミュニケーションが難しい場合が多いからなのだとか。

その結果、スマホリテラシーが低いまま、また親による安心安全な見守り環境が不十分なまま、いじめやスマホ依存、有害情報へのアクセスやネットトラブルに巻き込まれるケースが多く見受けられるのだと言います。

小学生の行方不明者数は年間1216件

警察庁の発表によると、2018年に親が警察に届け出を出した10歳未満の子どもの行方不明者数は1216件でした。中学生まで含めると1年間で約1万7千人となります。これには無事に親のもとに返ってきた数も含まれているものの、相当数の子どもが親から離れて行方不明となってしまっている現状があります。

この状況について日本防犯学校学長の梅本正行氏と同副学長桜井礼子氏は、「子どもの位置情報がわかるだけで早期発見ができる事件がある」と話します。また、子ども声掛け事案においては、声を掛けられても防犯ブザーを鳴らしたから危険を回避できたケースも多いそう。「Hamic POCKET」について両氏は、子ども自身が所有することで危機意識やリテラシー向上が大きく変わり、親子で防犯意識を高く共有できることも期待していると語りました。

株式会社Hameeは先日、画面割れや故障などの身近なトラブルに対応した従来のスマホ保険に、SNSいじめや課金トラブルなどについて弁護士に相談できる法律相談サービスを加えた「こどもスマホ保険」の提供もスタート(「Hamic POCKET」においては付帯検討中)。こうしたサービス提供をさまざまな企業が追随することで、子どもとスマホを安全につなぐ社会を醸成していくことができるのではないでしょうか。

【参考資料】
「平成30年における行方不明者の状況について(https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/fumei/H30yukuehumeisha_zuhyou.pdf)」(警察庁)
「平成30年度 青少年のインターネット利用環境実態調査調査結果(速報)(https://www8.cao.go.jp/youth/youth-harm/chousa/h30/net-jittai/pdf/sokuhou.pdf)」(内閣府)

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