「住宅ローン」あり・なしで、金融資産はどれくらい違う?
LIMO / 2020年10月16日 20時15分
![「住宅ローン」あり・なしで、金融資産はどれくらい違う?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_19762_0-small.jpg)
「住宅ローン」あり・なしで、金融資産はどれくらい違う?
資産形成をするための5つの工夫
人生の中で高額な買い物といえば「住宅」ではないでしょうか。普段の買い物とは桁が違うので、買うときには住宅ローンを組むのが一般的です。そのため毎月ローン返済があって、家計の負担になることも少なくありません。そうなると気になるのが将来の資産形成。みなさん計画的に行っているのでしょうか。
住宅ローンは資産形成の足かせに?
資産形成をする上では元手になる資金が必要です。もし毎月支払う住宅ローンが家計を圧迫していたら、その資金を捻出するのは難しくなりますよね。そのため住宅ローンを払っていない人と比べたら、金融資産も少ないのでは?と推測できます。
これに関しては三井住友信託銀行㈱の「三井住友トラスト・資産のミライ研究所」が「住まいと資産形成に関するアンケート調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000055547.html)」をしています。この中で金融資産の格差と住宅ローンとの関係を調査しようと「持家/ローンあり世帯」「持家/ローン返済済み世帯」「持家/ローンなし世帯」「借家・親と同居/ローンなし世帯」の4つのグループに分けたところ、60歳代になると以下のような金融資産になっていることがわかりました。
持家/ローン返済済み世帯:2,240万円
持家/ローンなし世帯:2,158万円
持家/ローンあり世帯:1,110万円
借家・親と同居/ローンなし世帯:983万円
拡大する(/mwimgs/c/4/-/img_c45ccf3b1def1772883db25368c70eaa150080.png)
住宅ローン状況と保有金融資産額の推移について(出典:三井住友信託銀行 三井住友トラスト・資産のミライ研究所の調査より)
「持家/ローン返済済み世帯」「持家/ローンなし世帯」と「持家/ローンあり世帯」「借家・親と同居/ローンなし世帯」では2倍近い差が出たことがわかりました。住宅ローンがなければ資産形成への資金ができやすくなり、金融資産も増えやすくなります。また住宅ローンを組んだとしても、早い段階で完済をしてしまえば、その分を資産形成に回せますね。
住宅ローンがあるから資産形成を真剣に考える?
長期的に住宅ローンがあると、資産形成の足かせにはなるのですが、一方で住宅ローンがあるからこそ資産形成を真剣に考えて取り組んでいこう、との姿勢が見られることもわかっています。
拡大する(/mwimgs/a/1/-/img_a1a9c79d132df2edbbbe07d32b2523a681170.png)
資産形成に向けた取り組みについて(出典:三井住友信託銀行 三井住友トラスト・資産のミライ研究所の調査より)
上記の調査で資産形成に向けた取り組みを行なっているかどうか調査したところ、「持家/ローンあり」では79.5%、「持家/ローン返済済み」が73.8%、「持家/ローンなし」が68.5%「借家・同居/ローンなし」が66.1%となり、住宅ローンを組んでいると(完済していたとしても)、資産形成に積極的に取り組んでいることがわかりました。
1年間の資産形成の金額は?
実際に1年間に資産形成をした金額では、住宅ローンの有無で違ってきます。年間の資産形成の平均金額を見ると、最も多いのは「持家/ローン返済済み」の137万2,000円、次いで「持家/ローンなし」で126万8,000円、「持家/ローンあり」は91万3,000円、「借家・同居/ローンなし」が78万4,000円となりました。
住宅ローンがあると、年間の資産形成の金額も少なくなってしまいます。そのためどうにか資産形成にお金を回そうと努力をしますが、実際にどんなことをしているのでしょう
資産形成のために家計面で工夫している5つのこと
ポイントやマイルを活用
買い物をするときにはポイントがつくお店を利用する、ポイント還元率が高いときにまとめて買うなど、ポイントをコツコツ貯めるようにするのもいいでしょう。
筆者の場合も、例えばネットショッピングを利用するときにはポイント還元率が高いときに買うようにしています。中には通常のポイントの10倍になることもあり、気付いたらポイントがかなり貯まっていることも少なくありません。
家計簿をつける
毎月の収支を把握するために、家計簿をつける人もたくさんいますよね。家計簿をつけると、例えば生活費がいくら残っているのかを一目で確認できるので、計画的な買い物ができます。
筆者もパソコンで家計簿をつけています。1日と15日でリセットをする半月ごとの生活費を決めているのですが、月末や月半ばになると「そろそろピンチかも」と思うことも。その危機感が買い物をシビアにさせて、結果的に無駄を省けるのだと思います。
食費や光熱費、水道代の節約
生活に関わる出費を減らすことで、月に数万円単位での節約につながることもあるでしょう。例えばできるだけ自炊をする、携帯電話の契約プランの見直しなどをしても出費は減っていきます。また光熱費などは毎日の積み重ねになるので、コツコツ節約をするイメージでしょうか。
衣服や嗜好品などの節約
洋服代の場合は、例えば中古品を活用すれば新品で買ったときの半額で手に入れることができたりもします。嗜好品もまとめ買いをしたり、特売などを利用することもできそうです。
ふるさと納税
ふるさと納税など、税金の優遇制度を積極的に活用していくと、資産形成もしやすくなります。他にもiDecoやNISA、つみたてNISAなどを取り入れていくと、長期的な資産形成ができそうです。
まとめ
住宅ローンを組んでいると資産形成ができないと思われがちですが、実は住宅ローンを組んでいるからこそお金のことを真剣に考えるようになります。仮に住宅ローンを組んでいなくても、「自分を追い込む」ような仕組み、例えば毎月必ず引き落とされる定額貯金や積立投資などをとりいれると資産形成もしやすくなるのではないでしょうか。
【参考】
「住まいと資産形成に関するアンケート調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000055547.html)」三井住友トラスト・資産のミライ研究所
調査対象 :全国の20~64歳の男女
調査方法 :インターネット調査(株式会社インテージ)
調査時期 :2020年1月
サンプル数 :1万780サンプル
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