菅政権下の日米関係〜求められる「単なる米国追従ではない外交」

LIMO / 2020年10月17日 20時0分

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菅政権下の日米関係〜求められる「単なる米国追従ではない外交」

先月、安倍晋三氏が約8年にわたる長期政権に終止符を打った。安倍政権時における日米関係は、一言でいうと、非常にバランスが取れ、安定的な日米関係だったといえる。

安倍政権の外交・安全保障政策を継承する菅総理

現在、米国では大統領選が佳境に入ろうとしているが、ちょうど4年前、日本では「あの不動産王トランプ氏がヒラリークリントンに勝って大統領になったら、日米関係は本当に大丈夫だろうか?」という不安の声が多く聞かれた。

しかし、安倍氏はゴルフという共通の趣味でトランプ大統領と緊密な関係を構築し、トランプ大統領にとって最も親しい“お友達”になった。トランプ大統領も安倍首相が辞任することを知って、非常に寂しいとツイートしている。

今になっていえることだが、安倍氏は、トランプ大統領の“アメリカ・ファースト”なやり方を決して支持しなかったが、世界で反トランプの声が高まる中でも、日本の国益を最大限引き出すために対トランプでは戦略的に行動を取り続けた。

また、安倍氏の首相在任中の靖国神社訪問は第2次政権発足後は1回のみで、中国と韓国との必要以上の関係悪化を避けた。

新しく総理大臣となった菅首相は、安倍政権を継承すると宣言したが、特に外交・安全保障政策ではその色が濃くなるだろう。

中国の海洋進出が活発化する中で行われる米大統領選

新型コロナウイルスの感染拡大以降、東シナ海や南シナ海では中国の海洋覇権活動がさらに活発化し、中国公船の大型化、空母の西太平洋進出、海警局と軍の一体化などが進んでいる。

日本が中国と領有権を争う尖閣諸島周辺では、日本漁船が中国公船に追尾され、中国側が日本側に尖閣諸島に近づくなと要求するなど、緊張の度合いは高まっている。また、北朝鮮の核・ミサイルなどの問題も考慮すると、日米関係の重要性はさらに増している。

そして、来月3日には米国大統領選挙が行われるが、支持率でトランプ大統領をリードするバイデン候補が勝利したとしても、バイデン候補はオバマ政権時の元副大統領であり、オバマ政権の理念を継承することを宣言している。よって、日米関係重視の政策をとることは想像に難くない。

また、バイデン候補は8月、中国の海洋進出や香港国家安全維持法の導入などについて懸念を示し、中国へは厳しい態度で臨むと自ら主張した。しかし、トランプ大統領ほど強硬ではなく、実際当選したら対中融和路線に回帰するのではとの意見も聞かれる。

いずれにせよ、菅政権に求められるのは日米関係を基軸に外交・安全保障政策を進め、米国追従ではなく主体性ある日本外交を積極的に展開していく姿勢だ。

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