福利厚生が充実?「大企業」への転職で気をつけたい3つのポイント
LIMO / 2020年10月22日 17時45分
福利厚生が充実?「大企業」への転職で気をつけたい3つのポイント
就職先を選ぶときに重要視するポイントとして「福利厚生が充実した企業に就職したい」と思われている方も多いでしょう。福利厚生とひとことでいっても種類はさまざま。実際のところ、企業はどのような福利厚生に力を入れているのでしょうか?また、働いている従業員はどのような福利厚生を求めているのでしょうか?
福利厚生が充実している企業へ転職するためのポイントも併せてチェックしていきましょう。
転職時に検討したい「福利厚生」。その実態は?
自分が所属している企業の福利厚生は「普通」なのか気になりますよね。福利厚生に「標準」はあるのでしょうか。
2020年7月、独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)が「企業における福利厚生施策の実態に関する調査」(https://www.jil.go.jp/institute/research/2020/203.html)の結果を発表しました。
調査の結果、福利厚生制度・施策(サービス)が「ある」割合が20%以上の項目は、主にお祝い事やお悔やみ事の際に休暇を申請できる「慶弔休暇制度」(90.7%)、それに伴う「慶弔見舞金制度」(86.5%)が多く、次に多いのが「病気休職制度」(62.1%)という結果に。
また、今後「充実させたい(施策の新設・拡充含む)」施策についてすべての企業に聞いたところ、「メンタルヘルス相談」が最も多く(12.4%)、「治療と仕事の両立支援策」、「人間ドック受診の補助」が続いています。
大企業ほど福利厚生が充実!
調査では、会社の規模が大きくなるほど福利厚生サービスの数が多くなる傾向が見られました。福利厚生を重視する理由は「従業員の仕事に対する意欲の向上」、「従業員の定着」、「人材の確保」など雇用維持・確保に重点を置く企業が50%を超えています。
一方、実際に働いている従業員に勤務先での制度・施策の有無にかかわらず自分にとって「特に必要性が高いと思うもの」を聞いたところ「人間ドック受診の補助」(21.8%)をはじめ、「慶弔休暇制度」(20%)、「家賃補助や住宅手当の支給」(18.7%)、「病気休暇制度(有給休暇以外)」(18.5%)、「病気休職制度」(18.5%)などが挙がりました。
会社の福利厚生制度に満足してる人ほど、現在の会社に勤め続けたいと答える傾向があることから、企業の福利厚生の充実度は雇用の安定や人材確保に結びついているものと考えられます。
福利厚生以外にも注目!転職時にチェックすべきこと
前述のように、福利厚生が充実しているほど「長く勤めたい」と感じている人が多いことがわかりました。しかし、福利厚生を求めすぎるあまり「仕事のやりがい」や「給料」に目を向けないのは本末転倒です。福利厚生以外も考慮に入れたバランスの良い職探しがベストですよね。
福利厚生は、法律で定められている雇用保険や健康保険が含まれる法定福利と、企業の従業員に対するサービス的な福利厚生である法定外福利の2種類があります。法定外福利は任意制度のため、入社時に充実していたとしても今後その制度が続く保証はどこにもありません。
福利厚生ばかりに気を取られないように、転職をする際に気をつけたほうがよいことを挙げてみました。
常に求人を出している
たとえば、「いつも求人を出している」会社。
繁盛しており、スタッフが足りない可能性も否めませんが、なかには人間関係が複雑で辞める人が多かったり、勤務時間など働きづらさがある企業も…。応募したいと思う企業であれば、面接時に注意して観察しましょう。
面接時に給与の説明がない
また、「面接時に給与の説明がない」会社も要注意。
社員を大切にしてくれる企業は例外なく、面接時にしっかりと給与や待遇面の詳細を伝えてくれます。給与の説明をしない企業ほど、サービス残業や天引きの「暗黙ルール」が存在する可能性が高いです。
給料や待遇など「お金の話」を面接時にするのは失礼でしょうか?
働くことはお金を稼ぐこと。とても大切なことです。転職は現状より良くなるためのステップなので、福利厚生や給料など気になることは面接時に質問して解消しておきましょう。質問に答える社員の態度からも感じることはあるはずです。入社してからの「こんなはずじゃなかった!」を見極めるチャンスかもしれません。
転職活動のポイントは?
前述の「企業における福利厚生施策の実態に関する調査」(JILPT)(https://www.jil.go.jp/institute/research/2020/203.html)によると、会社の規模が大きくなるほど福利厚生サービスの数が多くなる傾向がありました。
では、大企業のような福利厚生の充実した企業へ転職するには、どのような転職活動が実を結ぶのでしょうか。「転職して年収が上がった人たちに共通するポイント」から、ヒントをいただきましょう。
英語が話せることで年収アップ
語学力が評価され年収アップしやすいということもありますが、社員の英語力をアップさせるためにサポートが充実している企業が多くあります。
英語がネイティブレベルでない場合でも、自己成長のための福利厚生が整っているという点で、チャレンジする価値ありです。
在職中から転職活動することで転職成功
「会社が嫌だから」と焦って辞めることなかれ。転職を成功させたいのであれば、在職中から焦ることのない環境で転職活動していくのもポイント。
希望の条件の求人はいつでもあるわけではありません。時間をかけてじっくり待つのも年収アップ&転職成功への近道と心得ましょう。
自分のスキルや実績を棚卸し
在職中に転職活動を始めるメリットのなかには、「自分を客観的に評価する時間を得られる」こともあります。転職活動を始めて急に履歴書や職務経歴書を書き始めると、なかなか思い出せなかったり大切なことが漏れたりします。
日頃からスキルや実績をメモでもいいので書いておくと良いかもしれません。そのうえで、転職希望先の企業に合わせて職務経歴書を作成すれば、自分を高く売り込め、転職活動がうまくいく可能性も高まります。
福利厚生の充実は、規模の大きい企業への転職がカギ!
福利厚生が充実した企業に就職するには、規模の大きい企業に焦点を当てるとより効率的です。
ただし、企業が独自に設けている法定外の福利厚生はずっとあるものではなく、削減される可能性があることも念頭に置いておきましょう。また、やみくもに転職活動をするのではなく自分のスキルをアップさせたり、焦らずに活動したりすることで希望の就職先が見つかりやすくなります。福利厚生も仕事の内容も自分が納得できる企業に就職できるといいですね!
参考資料
「企業における福利厚生施策の実態に関する調査ー企業/従業員アンケート調査結果ー」JILPT(https://www.jil.go.jp/institute/research/2020/203.html)
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