半導体露光装置大手のASML、EUV分野の21年売上高は2割増に
LIMO / 2020年10月20日 0時0分
半導体露光装置大手のASML、EUV分野の21年売上高は2割増に
時間160枚処理の新システムも投入へ
半導体露光装置大手のオランダASMLは、2021年通年のEUVリソグラフィー装置の売上高が前年比で2割増加するとの見方を示した。台数ベースでのガイダンスはなかったものの、40台程度の出荷台数となる見通し。新システムも投入し、先端プロセスでのニーズ拡大に備える。
20年出荷は若干下ぶれ
同社は第3四半期決算発表にあわせて、21年の業績見通しについて全社ベースでは2桁台前半の成長、EUV向けについては2割増と言及。20年の出荷台数は当初、35台を計画していたが、顧客の装置受け入れ体制や微細化スケジュールの遅れなどから、数台下ぶれる見込みだという。そのため、21年は40台前後になる可能性が高そうだ。
生産能力については、21年まで年間40~50台に拡大する計画に変更はないとしている。また、「NXE:3400C」に次ぐ新システムとして、「NXE:3600D」の最終仕様を今回発表した。生産性が18%向上しており、30mJ/cm2で時間あたり160枚のウエハー処理を実現。他号機との重ね合わせ精度は1.1μmに向上させている。3600Dは21年半ばからの出荷を予定している。
第3四半期売上は19%増
直近の第3四半期実績は、売上高が39.6億ユーロ(前四半期比19%増/前年同期比33%増)となり、従来ガイダンス(36億~38億ユーロ)を上回った。うち、装置売上高は約31億ユーロ(同27%増/同33%増)。装置売上高に占める地域別(仕向地基準)は、台湾が47%と最も多く、次いで韓国が26%となり、アプリケーション別でもロジック向けが全体の79%を占めた。受注高は28.7億ユーロとなり、前四半期比に比べて大きく回復した。
第3四半期のEUVの出荷台数は10台、売上高計上は14台となった。工場での最終テスト工程を行わずに4~6月期に出荷した4台分の装置が7~9月期に売上計上された。なお、受注台数は4台となった。
米国政府の中国企業に対する制裁について、同社では液浸などのDUV装置は輸出許可を得ずともオランダから中国顧客に出荷ができるとコメント。一方で、パーツやシステムを米国から中国顧客に直接販売する場合においては輸出許可を得る必要があるとしており、EUV以外でも現行ビジネスに影響が出ている状況を示唆した。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
半導体製造の要となる露光装置が到着 ラピダスで式典 北海道千歳市
HTB北海道ニュース / 2024年12月18日 19時1分
-
「ラピダス」来春の試作ライン稼働へオランダ製“露光装置”が到着 1台約200~300億円の重要装置に小池社長「記念すべき日」
北海道放送 / 2024年12月18日 18時56分
-
次世代半導体の量産へまた一歩 ラピダス 海外製の製造装置搬入
テレビ北海道 / 2024年12月18日 17時42分
-
中国シャオミ、「EV事業の急成長」が好業績を牽引 7~9月の売上高3割増、祖業のスマホは伸び悩み
東洋経済オンライン / 2024年12月3日 16時30分
-
半導体製造装置ASML、業績予想修正せず 米の対中規制強化でも
ロイター / 2024年12月3日 11時15分
ランキング
-
1これからの企業成長にはこれが欠かせない…サンリオのキティちゃんが仕事を選ばない深い理由
プレジデントオンライン / 2024年12月23日 7時15分
-
2「ドイツ旅行のコスパ最強ホテル」実は東横INN!? 実際に泊まったら「日本人には最強仕様」…でも違いも?
乗りものニュース / 2024年12月22日 11時12分
-
3CFPBが米大手3行提訴、送金アプリ詐欺で対応怠ると主張
ロイター / 2024年12月23日 7時31分
-
4高知県内の企業、「忘・新年会する」が8割、全国トップ…26社中25社が「労働時間にならない」
読売新聞 / 2024年12月23日 8時3分
-
5新幹線「のぞみ」自由席なんで減らすんですか!? いずれ“通年で全車指定席化”なのか? JR東海に聞く
乗りものニュース / 2024年12月22日 15時12分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください