大手3社の値下げをきかっけに「スマホデビューするシニア」をトラブルから守る方法とは
LIMO / 2020年10月21日 20時15分
![大手3社の値下げをきかっけに「スマホデビューするシニア」をトラブルから守る方法とは](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_19887_0-small.jpg)
大手3社の値下げをきかっけに「スマホデビューするシニア」をトラブルから守る方法とは
最近何かと耳にする「国内携帯大手3社の料金値下げ」の話題。皆さんの周りでも期待する声が高まってきているのではないでしょうか。大手の値下げを待つ人がいる一方、近年若者たちの中には「格安スマホ」などを利用しながら安価でスマートフォンを楽しむ人が増えてきている様子。
ただ、シニア層には「いくら安くしてもらっても知らない会社だと怖い」という声も聞かれ、まだその一歩が踏み出せないという方もいるようです。
今後、大手3社が値下げをおこなうことをきっかけに「いよいよスマホデビューしてみようか?」と考えているシニアやそのご家族は、どんな準備が大切なのでしょうか。
今や携帯電話は固定電話の約6倍の通信費
総務省が発表した「統計が語る平成のあゆみ(https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1195.html)」によりますと、1世帯当たりの1か月間の通信費(二人以上の世帯)は、平成元年の6198円から平成30年の13404円へと実に2、2倍に増加しました。内訳をみてみると、平成14年に移動電話通信料の4697円が固定電話通信料の4577円を上回り逆転。平成30年には移動電話通信料が10508円となり、固定電話通信料の1782円と比べ5.9倍にまで増えました。
今では携帯電話を持っているかよりも「自宅に電話引いている?」という質問の方が多くなったことを考えると、平成という時代の間に携帯電話が私たちの生活になくてはならないものとなったことがわかります。
そんな携帯電話の中で、現在主流となっているスマートフォン。その便利さを活用しているのは必ずしも若者ばかりではありません。2020年3月に株式会社NTTドコモは「シニアのスマートフォン事情(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000031650.html)」をテーマに調査をおこないました。そこで明らかになったシニアのネットトラブルとはいったいどのようなものなのでしょう。
スマホを活用するシニアが注意すべき点とは
アンケートによると、スマートフォンを所有しているシニアのうち78%が「スマートフォンを積極的に活用している」と回答。また、66%もの方が「現在使用している(定期的に閲覧または投稿している)SNSやメッセージアプリがある」と答えており、娘・息子世代が思っているより生活の一部として取り入れている方が多いことがわかりました。
ただ、シニア世代はデジタルツールに慣れ親しんだ期間が短いことは否めません。それゆえ、トラブルなどの発生も気になるところ。アンケートでは「SNSを使用したことがある」と答えた219人に投稿内容について質問。すると約4人に1人(28%)が「旅行先での写真をSNSに投稿したことがある」、約5人に1人(23%)が「近所の店舗や風景を撮影した写真をSNSに投稿したことがある」と回答しました。
美しい景色や住み慣れた風景をシェアしたい気持ちは年齢問わずあるとは思いますが、「旅行中」と投稿することで家の不在を知らせてしまったり「近所の風景」を載せて自宅の位置が特定できてしまうなど、何気ない投稿にも危険はいっぱいということに気づかないシニアもまだまだ存在するようです。
さらに、約6人に1人(17%)が、「自分や友人の顔写真をSNSに投稿したことがある」と答えるなど、娘・息子世代からすると「トラブルに発展するかもしれないという危機意識をもっと持ってほしい」と思う状況もうかがえます。
トラブルにあったとき相談する相手は誰?
SNSの投稿など以外にも、気を付けておきたい問題はまだまだあります。アンケートによるとシニアの4人に1人がフィッシングメールの受信経験があり、架空請求を受けた経験がある人は7人に1人にのぼることがわかっています。警察や自治体などから注意喚起はおこなわれているものの、罠は身近なところまで来ていることを考えるとすぐに相談できる相手は欲しいものですよね。
調査によると43%のシニアが「インターネット上のトラブルに巻き込まれたとき、気軽に相談できる相手は身近にいない」と回答。男女別にみてみると、男性は55%の人が相談できる人がいないと答えています。
「トラブルに巻き込まれた際にどうするか」の問いに対しては「インターネットで調べる」の76%が最多となり、次いで「消費生活センターなど無料の相談窓口に相談する」が73%という結果に。一方で、「娘・息子に相談する」は43%、「友達に相談する」は32%にとどまっているのをみると、トラブルにあった際に身近な人に聞くことを躊躇するシニアが多いことがわかります。
子供に頼ることを恥ずかしいと思わない関係性を
最近では、ネットトラブルに巻き込まれないようなサポートサービスなども増えています。とはいえ、文字ではうまく説明できなかったり、予約がなかなかとれないで不安な夜を過ごすことも考えられます。
今回の調査では「娘・息子がいるにもかかわらず、困ったときに質問できる人がいない」と答えた方が約4割存在しました。娘・息子世代からすると「大きなトラブルに巻き込まれるくらいなら自分に相談してほしかった」と思うかもしれません。しかし、働き盛りや子育てに忙しい娘や息子の手を煩わせるのは、こちらが想像する以上に気を遣わせる行為なのかもしれません。
シニアがスマートフォンという新しい文化に触れることは、場合によってはキッズたちが初めて持つ以上に見守りが必要な場合も考えられます。今後ますます増えていくであろうスマートフォン文化。「困ったら相談してね」という空気を出しておくことで、トラブルを回避できることもあるのではないでしょうか。
【参照】
総務省「統計が語る平成のあゆみ(https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1195.html)」
株式会社NTTドコモ「シニアのスマートフォン事情(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000031650.html)」
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