50代〜70代の”楽しみ”2位はテレビ/ドラマ、1位は? 男女で志向や出費額に違いも
LIMO / 2020年10月27日 15時0分
50代〜70代の”楽しみ”2位はテレビ/ドラマ、1位は? 男女で志向や出費額に違いも
みなさんは、何か“楽しみ”はありますか?
人にはそれぞれ楽しみがあると思いますが、今楽しいと思ってやっていることが、この先もずっと楽しいと思えるかどうかは分かりません。また逆に、年を重ねた後に新たな楽しみを見つけることもあるでしょう。
そこで今回は、シニア層が現在どのようなことを楽しみと考えているか、そして楽しみのために出費するお金事情を、最新の調査データを元に解説していきます。
シニア層の“楽しみ”は?
ソニー生命は今年9月11日に「シニアの生活意識調査2020」※を発表。それによると、シニア層(50歳~79歳)の男女に現在の楽しみについて聞いたところ、最も大きな割合を占めたのは「旅行」(43.4%)となりました。
※2020年8月3日~8月4日の2日間、全国の50歳~79歳の男女対象を対象にインターネットで調査、有効サンプル1,000人。
次いで「テレビ/ドラマ」の(34.6%)。以降は「読書」(29.2%)、「グルメ」(28.7%)、「健康」(26.6%)「映画」(25.6%)、「子ども/孫」(23.3%)と続いています。
筆者の両親もシニア層に該当する年齢ですが、確かにコロナ禍前には2~3カ月に1回はどこかに旅行に行ってはLINEで写真を送ってきていました。また、母親は深夜番組も含めて多数のテレビ番組を録画し、時間のあるときに見て楽しんでいるようです。
男女別に見てみると、「テレビ/ドラマ」を楽しみとしてあげた割合は、女性が41.8%なのに対して男性は27.4%となっています。逆に「スポーツ」を楽しみとしてあげた割合は、女性が12.0%なのに対して男性が25.0%となっており、内容によっては男女で大きな差があることが分かります。
「旅行」はどうかというと、女性43.2%、男性43.6%と拮抗しています。普段の生活では夫婦がそれぞれ別々に楽しみだと思うことを満喫し、旅行に行く際は一緒に楽しんでいるという様子が見て取れるようですね。
「旅行」にかけるひと月の平均額
こうした楽しみ、あるいは趣味とお金の話は切っても切れないものです。
同調査では、自身の楽しみに対しての出費についてもアンケートをとっていますが、男女ともに楽しみの1位となっている「旅行」に対する出費は、男性が平均でひと月2.1万円なのに対し、女性が平均でひと月2.8万円となりました。
旅行に行くと現地のおいしいものを食べたりお土産を買ったりと、何かと出費が増えるものですが、そういったときに財布の紐がより緩みやすいのは女性なのかもしれません。
一方で、筆者の両親はというと、旅先で父親が何かお土産を買おうと提案するものの、母親にことごとく却下されている様子を目にしてきたので、家庭による差も大きいのでしょう。
孫のための出費は減少傾向
シニア世代の中には、孫のためであればどれだけお金を使っても惜しくないと考えている人も少なくないと思います。同調査によると、この1年間に孫のために出費をしたシニアが、孫のために使った平均金額は11万2,715円となりました。これは2015年以降の調査において最も低い金額です。
この結果は、シニアが孫のためにお金を使わなくなったというよりは、新型コロナウイルスにより帰省や里帰りが自粛されたため、祖父母と孫が会う機会が例年に比べて少なかったことが大きく影響していると考えられます。
また、2019年10月からの消費税増税などによって、全体的に財布の紐を締めようとする傾向も影響を及ぼしているのかもしれません。いずれにせよ、コロナ禍の収束が見えない不透明な状況下においては、こういった傾向はしばらく続いていくのではないでしょうか。
コロナ禍はシニアのコミュニケーション方法へも影響?
調査からは、コロナ禍によって人と人との接触が制限されたことが、シニアのコミュニケーションや普段の生活にも大きな影響を与えていることが見て取れます。
スマホを持っているシニアにおいて、メッセージアプリ(LINEなど)の利用している人の割合は46.3%で、2019年の調査の34.5%と比べて11.8ポイント増と大幅に伸びています。
直接会って顔を見たいという思いに変わりはないでしょうが、コロナ禍によりこれまであまり利用してこなかったコミュニケーションツールを積極的に利用するようになった結果と言えるでしょう。今後は今まで以上にスマホを駆使して、旅行やテレビなどに続く新たな楽しみを見出すシニアが増えてくるかもしれませんね。
まとめ
旅行やテレビなどを楽しみにしているシニアが多い一方で、コロナ禍によってスマホの利用率などに変化が見られることが分かりました。先行きが不透明な状況が続いており、コロナ禍によるマイナスの影響にばかり目がいきがちですが、こうした新たな動きに目を向けてみるのも良いかもしれません。
【参考】ソニー生命「シニアの生活意識調査2020(https://www.sonylife.co.jp/company/news/2020/nr_200911.html)」
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