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「親になるのが怖い・・・」毒親の呪縛に苦しむ、おとなになった、こどもたち。

LIMO / 2020年10月29日 0時20分

「親になるのが怖い・・・」毒親の呪縛に苦しむ、おとなになった、こどもたち。

「親になるのが怖い・・・」毒親の呪縛に苦しむ、おとなになった、こどもたち。

少子化の進行は、しばしば大きな社会問題となっています。

厚生労働省が発表した「令和元年(2019)人口動態統計(概数)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai19/dl/kekka.pdf)」によると、2019年の出生率は過去最少の86万5234人と。また、合計特殊出生率は前年より0.06ポイント低下した1.36という結果に。日本の少子化の現状が浮き彫りとなった数字といえます。

「毒親」と「少子化」の関係

少子化にはさまざまな原因が考えられますが、その1つとして「毒親と少子化が少なからず関連している」という説も存在するようです。

「自分も毒親になってしまいそう」、そんな負の連鎖を恐れる気持ちから、子どもを持つ勇気を持てないという人は少なくありません。

子どもに対して、過干渉や無視(ネグレクト)、暴言、暴力といった行為をする毒親たち。
経済的な事情による育児放棄や、成人したわが子に金銭を求める場合もあれば、経済的には恵まれているものの、子どもの行動をすべて否定するケースも存在します。

こうしたさまざまな問題を抱える毒親たちは、「自分が毒親である」と自覚しにくい傾向があります。「親として子どもの間違いを正さなければ」「子どもは親に従うもの」といった自分の考え方を信じて疑わないため、子ども側の負担を認識しにくいのです。

子どもたちにとって家庭は、かけがえのない大切な居場所。そこで心理的に追い詰められるダメージは、計り知れないものでしょう。

子どもたちを苦しめる、毒親の「毒」とは?

では、子どもたちは毒親から、具体的にはどのような影響を受けてしまうのでしょうか。

自己肯定感が下がる

失敗したことに対して「おまえはデキが悪い子だ」などと責められると、「私はダメな人間なのだ」と自分自身を否定しやすくなってしまいます。そして、物事に挑戦する意欲を失ってしまうケースも。のちに人間関係や恋愛に苦労し、思い悩んでしまう原因にも繋がります。

愛情に飢える

わが子に対して「子どもが嫌いだったのに」「本当は生みたくなかった」となどと告げる毒親も存在します。また、家庭での温かいやりとりがなく、「教育」の部分を習いごとや塾に任せっきり、という家庭も見受けられます。たとえ教育にお金をかけていたとしても、子どもは「親の愛情」に飢えてしまうでしょう。

何ごとにも受け身に

小さいころからずっと親の言いなりになっていると、何ごとに対しても親の指示に「従う」習慣が身についてしまいます。それは親に対する「信頼」ではなく、「こうすれば丸く収まる」という諦めのような感情によるもの。

ここぞという場面で自分で決断・選択をすることが苦手になり、結婚や子育てに不安を抱える人も少なくありません。

わが子への接し方が分からない…

一番深刻なのは、毒親に育てられた子が親の立場になったときかもしれません。「わが子の愛し方が分からない」「教育方針に自信が持てない」と悩む人も。

いわゆる「ふつうの育児」の基準が分からず、試行錯誤を繰り返してしまうのです。パートナーなど身近な人に相談しても「悩む必要ないよ~、ふつうが一番!」などと言われ、具体的な解決策が見つからず、不安が続いてしまう、というケースも見受けられます。

感情表現に慣れない

親子ともに感情表現をしない家庭で育つと、相手に感情を伝える行為に慣れることができません。そのため、大人になってから「ママが好き」といった子どもの言葉に戸惑ってしまう人も。子どもの感情表現を素直に受け取れない自分に対し、嫌悪感を抱いてしまう場合もあります。

さいごに

毒親が垂れ流す「毒」。

これは、体に傷をあたえるような暴力や、身も心も縮みあがるような暴言だけとは限りません。

日々のイヤミや小言、そして、進路、友人関係、恋愛などといったところで選択権を奪うことも、子どもの将来に関わる重大な影響を与えます。

なかには、親子ともに違和感に気が付かないまま、子どもが大人になってしまうことも。いつの間にか植え付けられたトラウマにより、恋愛や子育てに対して積極的になれないケースも珍しくありません。

「だから怖くて一歩踏み出せない」

「毒親育ち」のために、そんな気持ちを抱えているあなたへ。

どうか怖がらないで。過去の自分と向き合う勇気を持ってみませんか?

つらい経験をしたあなただからこそ、「私は毒親にはならない」という強い自信をもって子育て、そして人生と向き合っていけるはず。

【参考】
「令和元年(2019)人口動態統計(概数)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai19/dl/kekka.pdf)」厚生労働省

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