休日の昼過ぎに夫が「子ども連れてどっか行こう」…なぜ妻がイラつくかわかりませんか？

新型コロナウイルス感染症（COVID-19）対策をしながらも、GoToキャンペーンもあって少しずつ外食やお出かけなどに前向きになってきた人も多いでしょう。長い自粛期間を経て今は秋の行楽シーズン。小さな子どもがいる家庭は特に、「もっと外で思いっきり遊ばせてあげたい」「家族でお出かけしたい」という気持ちが高まっていることと思います。

一方で、小さな子ども連れのお出かけは事前準備や荷物の確認、外出先の選定など考えることがたくさんあります。それなのに、自分の気が向いたときにだけ突然「今からどこかに行こうか」と提案してくる夫…。筆者や周囲の体験談を紹介します。

いきなりの「今から出かけよう」は嬉しいだけじゃない

筆者の夫の仕事は激務で、平日は朝早くに出勤して帰宅は子どもが寝静まった夜遅く。そのため筆者は働きながら2歳の子どもをワンオペ育児しています。そんな夫も月に1回ほどは家族サービスをしてくれるのですが、それがあまりにも急なのです。

ある日曜日、例によって昼頃まで寝ていた夫。筆者が午前中に子どもを公園などで遊ばせ、お昼ご飯を食べさせ終わって「よし、今から昼寝をさせようかな」という時間帯になってからリビングにやってきました。そして突然、「せっかく今日は晴れてるから、今から車でお出かけでもしようよ」。

夫としてはずっと寝ていることへの罪悪感があり、積極的に家族サービスを提案してくれたのでしょう。その気持ちはとても嬉しく思います。しかし、育児を一生懸命している人は、この一連の流れにきっとイラっとくるはず。なぜならこちらは子どもの健全な生活パターンを考えてすでに朝からスケジュールをこなしているからです。

また、子どもに昼寝をさせている間は、1日の中でも貴重な、自分1人でゆっくり休める時間でもあります。事前にお出かけの予定が決まっていれば気にしませんが、目前に迫ったそのリラックスタイムを夫に壊されるフラストレーションは、なかなかキツイものがありました。

次の日の保育園まで逆算して準備をする必要があるのに

また、今からおでかけするとなると昼寝の時間がズレこみ、夕飯、お風呂、寝かしつけの時間や子どもの機嫌も変わってきます。すると翌日からの保育園生活のことも脳裏をよぎります。

「今夜グズグズイヤイヤになったら、明日の朝食や登園が大変になるかも」「もしも今日、睡眠不足になって明日以降に熱が出たら仕事を休んでお迎えに行かなきゃいけなくなる」などなど。保育園送迎をしている妻からすると、休日のおでかけはそこまで逆算して考えるものです。

そもそも、お出かけする場所によっては子どものオムツや着替え、飲み物やおやつを準備する必要があります。また、母親自身にも着替えやメイクがあります。

筆者の友人夫婦も、こうした状況で奥さんが子どもの準備でバタバタしているのを尻目に、旦那さんがさっさと自分の支度だけを済ませて「まだ出かけられないの？」と言ってきたそうです。そこで奥さんの怒りが爆発！ 夫婦げんかにまで発展してしまい、結局その日のお出かけはなくなったといいます。

イライラしても夫には我慢強く伝えるしかない

このように、事前に予定していない突然のお出かけは、そのための準備に追われることはもちろん、翌日の保育園のことも考慮しなければいけません。そのため、そうした負担のない夫からいきなり「今から出かけよう」と言われると、「じゃあ、あなたが子どもの準備をしてよ！」「どこに何時まで出かけるの？」と怒りを込めて問い詰めたくもなります。

一方で、夫はそうした事情を言われなければわからないもの。筆者夫婦もこうした夫の急なお出かけ提案→夫婦げんかを数回経験し、筆者は夫になぜそれが大変なのかを何度も懇切丁寧に伝えてきました。

あるとき日曜午後に隣県に向けていきなり車で出発した際には帰りに渋滞にハマってしまい、深夜帰宅でヘトヘトになったことも。筆者があえて夫の無計画な提案に付き合ったことで、夫自身にもその余波を実感してもらったのです。

その結果、今では急なお出かけ提案をする際には積極的に子どもの準備を担ってくれるようになった夫。小さな子どもがいる家では事前に予定を組むことが重要だと、2年間かけて伝わったのです。夫の急なお出かけ提案にイライラしてしまう方は、夫にもその大変さや苦労を体験させて伝えることが有効かもしれませんよ。