仲良しだったのにどうして…?被害者3人が語る「陰湿なママ友いじめ」
LIMO / 2020年11月6日 0時20分
仲良しだったのにどうして…?被害者3人が語る「陰湿なママ友いじめ」
子育てをしていく中で避けては通れない「ママ友付き合い」。積極的な交流を楽しむ人やある程度の距離感を保ってお付き合いする人など、形は人それぞれ。
そんなママ友の世界にも「いじめ」がはびこっているようです・・・。些細なことをきっかけに、嫌がらせや不当な扱いを受け、傷ついているママたちあちこちに。今回は、3人の体験者が語る、陰湿なママ友いじめの実態についてみていきましょう。
ボスママから受けた突然のいじめ
「あんなに親切にしてくれていたのに・・・」
ため息まじりで語るのは、男の子のママであるAさんは。ママ友からのいじめが原因で、一年半ほど暮らした団地から引っ越した経験をもちます。
「仕事の都合ならともかく、母親の人間関係を理由に引っ越すなんて、と呆れられてしまうかもしれませんが、そのときは本当に精神的に追いつめられていて…。一刻も早くママ友グループから離れたいという一心でした」
「当時住んでいた団地には子供連れの家庭が多くて毎日賑やかで、市外から引っ越してきた私たちも難なく馴染めていけました。なかでも、団地ママたちのボス的な存在だったPさんは気さくな人で、引っ越してきたばかりの頃には色々と教えてくれたし、子供にも私にもとても親切だったんです」
ところが、団地に引っ越してきてから一年ほど経った頃、Aさんに対するPさんの態度が一変します。
「急に目を合わせてくれなくなって、あからさまに無視されるようになりました。団地のママ友がみんな冷たくなったわけではなくて、変わらず仲良くしている人もいました。でも、特に私に優しくしてくれて、気が合うと思っていたPさんがそんな風になってしまったのがすごくショックで…。
『私の何がいけなかったんだろう』『気に障るようなことを言っちゃったのかな』と夜も眠れないほど悩みました。結局、私が精神的に参ってしまって、せっかく馴染んでいた団地から引っ越すことになりましたが、いじめの原因はいまだに分からないまま。今でも思い出すたびに胸がキリキリと痛みます…」
陰湿ないじめは「嫉妬」から始まった・・・。
子どもの習い事で陰湿な集団いじめにあったというBさん。きっかけは、娘がチアリーディングの発表会でセンターに抜擢されたことでした。
「女子に大人気のチアリーディング。入園前からの仲良し6人で一緒に始めた習い事でした。ママ友会だけではなく、家族ぐるみの良い関係が続いていたのですが・・・。
娘がコーチからから「センター」に指名された日を境に、グループの中で私だけ除け者扱いされるようになっていったんです。それがすごくあからさまで・・・」
「グループのリーダー的な存在のRさんからいつものようにLINEでランチの誘いがありましたが、そのやりとりをみると、わざわざ私以外のママたちに名指しで話しかけているんです。私はすぐに、自分が誘われていないことを察しました。ランチ待ち合わせのやりとりを含め、その後もLINEのグループ内では、まるで私がいないかのようなトークが続きました。
辛かったけれど、退会するとカドが立つだろうし、そもそも事務的な連絡網も兼ねていたLINEグループだったので、参加し続けていました。ほとぼりが冷めればまた仲良くやっていけるだろう…と考えていたんですが・・・」
ところが、Bさんの期待も空しく、LINE無視からはじまったいじめはその後もエスカレートする一方だったといいます。何度も心が折れそうになったBさん。発表会を頑張りたいという娘の願いを聞き、発表会本番まではチアを続けさせることにしました。
しかし、ついには大人の様子を見ていた子供たちまでが娘を仲間外れにし始め・・・。LINEでの嫌がらせもさらにエスカレート。Bさんは耐え切れずに夫に泣きながら助けを求めたのです。
「私の容姿をバカにするような会話が飛び交うトーク画面を見た瞬間、夫の怒りは爆発しました。
『Bの夫です。これは明らかに名誉毀損。法的措置も検討します』とだけ書き残してグループを退会してくれました。もう耐えられない・・・と訴えると、すぐに引越しを決めてくれて。おかげで苦しみからやっと解放されました」とBさん。
引っ越し後は穏やかな気持ちで生活できているとのこと。でも、またあんな目にあうかもしれないと思うと、怖くて新しくママ友をつくる気にはなれないそうです。
デマが一瞬で拡散。SNSは恐ろしい!
大勢のママ友どうしが「井戸端会議」のような親密さで盛り上がれるSNS。それが、いじめの舞台になってしまったというパターンもあります。幼稚園に通う子供がいるDさんが辛い経験を味わうことになったのは、ほんのささいなできごとがきっかけでした。
「入園当初から参加していた仲良しのLINEグループ。ボス的な存在のママと私のバッグのブランドがかぶってしまったんです。私は気にせず使い続けていたら、相手の気に障ってしまったようで…。そのうち、ボスママとその仲良しママたちが、私抜きで出かけたりランチに行ったりしていることに気づきました。
頻繁にやり取りしていたLINEグループの通知がまったく来なくなって、自分抜きのグループが新しく作られて、私は仲間外れにされていることに気がつきました。
何よりかわいそうだったのが息子。他の子たちが『昨日は〇〇で遊んで楽しかったね』と話しているのを聞いて、『どうして僕だけ誘われなかったの?』と聞いてきたときには心が痛みました」
「やがて、ボスママが私に関する事実無根の噂話を流していたことを知りました。『買い物依存症で、借金まみれらしい』『ママ友に借金して踏み倒しているらしい』といった根も葉もない話ばかり。でも、何十人もの園ママが閲覧できるようなSNS上で拡散されて、一気にデマが広がってしまって…。
拡散のスピードがあまりにも速く、私は反論も対応もできませんでした。SNSって本当に怖い!
幸い、私の味方になってくれるママ友もいたので、噂も次第に収まっていきましたが・・・。子供にまで悪影響の出る人間関係なんてまっぴら!と痛感し、SNSメインで繋がっているママ友関係は改めて見直すようにしました」
おわりに
ママ友とは、ほどよい距離感で、お互いに無理ないお付き合いできたらいいですよね。でもそれは理想論。時と場合によってはメンバーによっては思うようにいかないことも。
いじめられた体験があるママたちの中には「もしかしたらあの時の言葉や行動が原因なのかな…」と思い当たるふしある人もいるようです。でも、それが陰湿ないじめを受ける理由にはなりません。
大人同士の関係だけではなく、我が子までが悲しい思いや辛い目にあうよう場面が増えてきた場合は、慎重に対応したいものですね。
度が過ぎたいじめや嫌がらせが続いた場合は、引越しや法的措置などによって、自分自身と我が子の心を守ることを考えてもよいのかもしれません。
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