年収600万円世帯「ホントの」貯蓄額はどのくらい?

LIMO / 2020年11月12日 0時20分

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年収600万円世帯「ホントの」貯蓄額はどのくらい?

日本人の平均給与って、どのくらいかご存じですか?

国税庁の「令和元年(2019年)分 民間給与実態統計調査(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2019/pdf/001.pdf)」によると、日本人の平均給与は436万円。

家族構成やライフスタイルにもよりますが、世帯年収が「600万円」いうと、それなりにゆとりを持った生活が送れそうなイメージを持たれる方も多いかと思います。

稼ぎや貯金の話って、親しい間柄でもなかなかしづらいもの。自分と同じぐらいの収入の人たちが、どれくらい貯めているのか気になりますよね。また、借り入れが多い場合は、単に貯蓄額を見るだけでは「貯めているかどうか」を判断することは難しいでしょう。

そこで今回は、貯蓄額から負債額を差し引いた「純貯蓄額」にフォーカスをあてて、「年収600万円世帯」のお金事情をながめていきます。

年収600万円世帯の貯蓄額はどのくらい?

まず、総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯)(https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/index.html)」から、年収600万円の勤労世帯の貯蓄についてみていきます。ご参考までに、ひとつ上の、年収650万円~700万円の層についても併記していきますね。

年収600万~650万円・勤労世帯の貯蓄

平均貯蓄額:1,072万円
〈内訳〉

通貨性預貯金:324万円

定期性預貯金:403万円

生命保険:238万円

有価証券:80万円

金融機関外:27万円

年収650~700万円・勤労世帯の貯蓄

平均貯蓄額:1,246万円
〈内訳〉

通貨性預貯金:411万円

定期性預貯金:384万円

生命保険:315万円

有価証券:136万円

金融機関外:32万円


さて、「年収600万円」世帯の貯蓄額は1,000万円を越えていました。さいしょに触れたように、貯蓄とセットにして考えるべき「借り入れ=負債」について、次で触れていきます。

年収600万円世帯の負債額はどのくらい?

貯蓄額とともに把握しておく必要があるのが「負債額」です。同調査から、年収600万円世帯の負債額についてみていきます。貯蓄額と同様に、年収650万円~700万円の層についても併記していきますね。

年収600万~650万円世帯の負債

平均負債額・・・1,039万円

うち「住宅・土地のための負債」・・・976万円

年収650万~700万円世帯の負債

平均負債額・・・827万円

うち「住宅・土地のための負債」・・・764万円

いずれも、負債のほとんどが「住宅・土地のための負債」、つまり住宅ローンであることが分かります。

年収600万円世帯の「ホントの貯蓄」はどのくらい?

さて、先述の「平均貯蓄額」から「負債額」を差し引いた「純貯蓄額」をみていきましょう。

年収600万~650万円世帯の純貯蓄額

1,072万円-1,039万円=33万円

年収650万~700万円世帯の純貯蓄額

1,246万円-827万円=419万円

上記2つの層を比べると、「年収600万~650万円世帯」の場合、貯蓄額から負債額を差し引くと33万円。ほとんど残らない、という結果になります。ほぼ、「貯蓄額=負債額」といってよいでしょう。

次の「家族のすがた」から、この背景をさぐります。

◆年収600万円世帯の「家族のすがた」

1人で年収600万円、というとそれなりの高収入と考えてよいでしょう。ただ、「世帯収入」として考えるなら、働き方次第では手が届く場合も多いのではないでしょうか。

実際に調査結果からは、年収600万円世帯の約5割で「妻が仕事を持っている」世帯であることが分かっています。

では、年収600万円の世帯の家庭の状況についてみていきます。

年収600万~650万円世帯の家庭のすがた

世帯主の平均年齢・・・47.5歳
世帯人数の平均・・・3.40人

(うち18歳未満の世帯人員・・・1.08)

世帯主の配偶者のうち女性の有業率・・・52.6%


この状況からは、子どもの教育費の捻出と、住宅ローンの返済を並行して行っている世帯が多いと考えられます。よって、まだお金を「貯める」「増やす」といったところまで手が回らない、ということが考えられるでしょう。

さいごに

2019年に金融庁のレポートから端を発した、いわゆる「老後2000万円問題」。これをきっかけに、リタイヤ後を見据えたマネープランを考え直した、というご家庭も多いのではないでしょうか。

子育て・住宅取得といった、すでに「見えている」出費に備える貯蓄には、多くの方が既に着手していらっしゃるでしょう。くわえて、定年退職後を見据えた長期的な資金運用についても、先手先手の準備がたいせつです。

人生100年時代。目の前のライフイベント、そして、長い老後生活、どちらもゆとりあるものとなるよう、お金に対する意識を高めていきたいものです。

【参考】
「民間給与実態統計調査の調査概要(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2019/pdf/001.pdf)」国税庁
「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯)(https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/index.html)」総務省統計局

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、ゆうちょ銀行,郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構,銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金,生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式,債券,投資信託,金銭信託等の有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価,債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と,社内預金,勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいう。

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