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コロナ禍継続…救うのは「ブラックフライデー」?それとも「無買日」?

LIMO / 2020年11月25日 17時45分

コロナ禍継続…救うのは「ブラックフライデー」?それとも「無買日」?

コロナ禍継続…救うのは「ブラックフライデー」?それとも「無買日」?

2020年はボーナスカットが予想される方も多いとおもいます。それでも、ブラックフライデーや歳末セールも開催され、つい財布のヒモが緩む時期です。世界的にこの時期は過剰消費に拍車がかかる時期でもあります。

このような過剰消費を疑問視する運動が世界的にひろまり、日本でも「無買日」という言葉が出回っています。今回は「無買日」の背景やメリット、またコロナ禍での影響について考えます。

過熱する「ブラックフライデー」と過剰消費

11月になると「ブラックフライデー」という言葉をつかったバーゲンセールをよく見かけるようになりました。本来、ブラックフライデーとはアメリカでは11月第4木曜日、サンクスギビングデー(感謝祭)の翌日の金曜日のことをいいます。

昔はこの日からホリデーシーズン用品が店頭に並び始め、ホリデーショッピングが始まる日でした。今はホリデーショッピングというよりも小売業者が1年で最も大規模なバーゲンセールを行なう日、というイメージの方が強くなっています。 

ブラックフライデーでは、早朝から大勢の消費者が店頭に長蛇の列をなして並び、開店と同時に我先にと目的の目玉商品の所へ走ったり、商品を取り合う姿が毎年テレビやネットなどで流されています。この日を恒例行事として戦利品を手にした満足感や、賑わうお祭り気分を楽しもうという人も少なくありません。

小売業者にとっても、この日は1年でもっとも売り上げの多い日となるので、あの手この手で消費者を引き付けて、何とか売り上げを伸ばそうと必死です。

最近はブラックフライデーウィークエンドとし、実店舗でのセール期間を延ばしたり、また、そのウィークエンド明けの月曜日には「サイバーマンデーセール」というオンラインでのセールを行ったり、特にその金曜日だけということではなくなりました。

「無買日」とは?

次第に、ブラックフライデーの過熱ぶりは「近代の過剰消費文化に拍車をかける一因」として問題視されるようになりました。

実は1997年カナダにおいて、この過剰消費文化の象徴でもある「ブラックフライデー」に対して、消費主義への国際的な抗議の日として「Buy Nothing Day (何も買わない日)」を設定するようになりました。そして欧米各地で様々なイベントが行われているようです。

そもそもこの運動は1992年、カナダのアーティスト、テッド・デイヴの発案により、「アドバスターズ」という雑誌を発行する環境団体によって創始されました。1997年に「ブラックフライデー」を「Buy Nothing Day」とすることになり、その運動は世界中で広まっています。

日本でも「無買日」といわれ、特にブラックフライデーと決められてはいないようですが、少しずつ知られるようになっています。無買日はただ単になにも買わない日、というだけではなく、個人の消費態度を考えなおす日でもあります。

「無買日」の節約効果と環境保護

無買日には2つの大きなメリットがあります。1つは節約という個人的なメリットです。その日一日だけ買わないだけでは大した節約にはなりません。ただ、無駄なモノを買っていないか振り返る日を作り、なるべく余計なモノを買わないような思考癖をつけていくことで余計な出費も減るようになります。

もう1つは環境保護という社会貢献です。不必要なモノを購入したり、買い過ぎたりすることによりゴミが増えます。ゴミを焼却処分すると大量の温室効果ガスが排出され、温暖化を悪化させるということを意識するようになります。

例えば洋服。プチプラで流行を楽しめるファストファッションが人気ですが、安いからと買い過ぎることでどれだけゴミが出るのかを考えるといいかもしれません。

また、コロナ禍では、バーゲンセールの買い物に出かけないことは、感染拡大防止へ協力することにもなります。

コロナ禍での「無買日」と「ブラックフライデー」

確かに「Buy Nothing Day」への認識は世界中で年々広がっています。しかし、まだまだブラックフライデーに影響をあたえるほどではないように思います。

毎年ブラックフライデーは投資家にも注目されるほど、経済にとっても重要なイベントとなっています。2020年はソーシャルディスタンスなどコロナ対策が必要とされ、この日をあてにしている小売業者へのダメージが懸念されています。

アメリカの小売業者はブラックフラデーウィークエンドやサイバーマンデーどころか、11月中または、長いところでは11月から年末まで2カ月間など、さらに期間を延ばしています。セールの日数を延ばすことで、ソーシャルディスタンスを遵守することによる客数制限分を稼ごうとしているようです。

コロナ禍で赤字に苦しむ小売業者にとっては、2020年のブラックフライデー商戦は生き残りがかかっているともいえます。

失業して、ブラックフライデーセールどころではないという人も多い中で、多少なりとも余裕のある人が「無買」をすることでの小売業者への影響は厳しい結果に繋がりかねません。

それを考えるとコロナ禍では「無買」か「ブラックフライデーセールショッピング」かと悩むところです。元々買い物にはあまり興味がなく無買日の多い筆者ですが、2020年は、コロナ対策が徹底されている地元の小売業者で少ない予算ではありますが、買い物をすることで貢献したいと考えています。

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