みんな貯蓄はどれくらいしてる?「年齢別貯蓄額」と「お金を貯める3つのコツ」
LIMO / 2020年11月16日 18時45分
みんな貯蓄はどれくらいしてる?「年齢別貯蓄額」と「お金を貯める3つのコツ」
2019年に金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」が公表した報告書をきっかけに話題となった「老後2,000万円問題」。年金とは別に老後資金として2,000万円必要といわれ、貯蓄に対して不安を抱く人も増えています。
総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯)(https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/pdf/2019_gai2.pdf)」によると、二人以上世帯の貯蓄現在高の平均値は1,755万円であることが分かります。これは全体の平均額なので、自分の貯蓄と比べるときは、さらに年齢別の貯蓄額を参考にすると良いでしょう。本記事では、年齢別の貯蓄額や負債額、お金を貯めるコツを紹介します。
年齢別の貯蓄額・負債額をチェック
総務省統計局の「家計調査 (貯蓄・負債編) 二人以上の世帯(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20190&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330011)」をもとに、世帯主の年齢階級別にみた貯蓄現在高と負債現在高は以下の通りです。
【貯蓄現在高】
29歳未満:354万円
30~39歳:730万円
40~49歳:1,076万円
50~59歳:1,704万円
60~69歳:2,330万円
70歳以上:2,253万円
【負債現在高】
29歳未満:877万円
30~39歳:1,395万円
40~49歳:1,124万円
50~59歳:652万円
60~69歳:250万円
70歳以上:70万円
50歳未満までは貯蓄額よりも負債額が上回ります。40歳未満においては、負債額が貯蓄額の2倍ほど、40歳以上になってやっと貯蓄額と負債額がほぼ同額になります。同データにおいても、20代から30代に上がる年代で持ち家率が倍以上になり、「住宅・土地のための負債」が増えていることから、これらの年代はどうしても住宅ローンや子育てなどにお金がかかり、貯蓄にまわすのが難しいという人が多いのでしょう。50代になるとやっと逆転し、貯蓄が増える傾向にあります。
貯蓄に不安がある人は、こちらの平均額を参考にお金を貯めるといいでしょう。もし、お金の管理が苦手なのであれば、次に紹介するお金を貯められない人の特徴をもっているのかもしれません。自分に当てはまる項目がないか、確認してみてください。
お金を貯められない人の特徴
同じような家族構成や収入であっても、お金が貯まる人と貯まらない人がいます。どんなタイプの人が貯蓄するのが苦手なのかみていきましょう。
支出を把握していない
給料の金額は把握していても、毎月どれくらいお金を使っているかを把握していない人は意外と多いものです。高収入の人でも支出を把握せずにお金を使っていれば、お金が貯まりにくくなります。
キャッシュレス決済が多い
クレジットカードや電子マネーでの買い物が多い人は、支出も増える傾向にあります。キャッシュレス決済は便利ですが、現金での購入よりもお金を使った実感があまりないため、ムダな買い物も増えやすいからです。ポイントが付くなどお得な部分もありますが、お金の管理が甘い人にはあまり向きません。
コンビニの利用回数が多い
コンビニでの買い物が習慣になっている人も要注意です。例えば、出勤のたびに100円のコーヒーを購入していたら、出勤日20日×100円で月の出費は2,000円、年間にすると24,000円の出費になります。お金が貯まる人は、きっとコーヒーを水筒に入れて持っていくでしょう。これは一例にすぎませんが、ちょっとした習慣の違いが、お金を貯められる人と貯められない人を分けるのです。
貯蓄の習慣を身につける方法
もし、お金を貯められない人の特徴をもっているのなら、生活の見直しをしてみましょう。貯蓄の習慣を身につければ、将来への不安もなくなります。
固定費を見直す
「固定費だからどうしようもない」と思っている出費も、見直すことで家計を助けられます。例えば、住宅ローンを金利の低い金融機関に借り換えれば、毎月の返済額が下がることも。スマホやネットなどの通信費も、料金プランの見直し、格安SIMへの乗り換え、スマホとセット割になるインターネット回線に変更することで金額を抑えられます。そのほか、保険の見直しもおすすめ。生命保険は家族構成に適した契約内容に変更、自動車保険は通販型を利用するなどの方法があります。常に出費に対してアンテナを張って行動する習慣がつけば、貯蓄につながっていきます。
先取貯金をする
毎月の給料から先取貯金をするようにし、残ったお金でやりくりすると自然に貯蓄の習慣が身につきます。予算を立ててお金を使うようにすれば、給料日前にお金が足りないという負のループも防げるでしょう。
収入を増やすための行動をとる
貯蓄のために収入を増やすのは基本であり、そのために行動する人がお金を貯められます。資格取得などのスキルアップで収入増を狙うのも良いでしょう。会社の許可が取れるなら、休日に副業をするのも収入アップにつながります。お金を増やすために、資産運用を勉強するのもおすすめです。
年齢別貯蓄額を参考に、まずは収支の見直しを
年齢別貯蓄額を見ると、不安を感じる人もいるかもしれません。平均額は参考とし、まずはお金を貯められる人になりましょう。お金を貯められる人と貯められない人を分けるのは日々の習慣です。収支の見直しをし、貯蓄アップを目指してください。
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
【参照】
総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯)(https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/pdf/2019_gai2.pdf)」
総務省統計局「家計調査(貯蓄・負債編) 二人以上の世帯(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20190&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330011)」第5章 世帯主の年齢階級別
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