日経平均は27,000円台も視野? ダウ平均反発で週初は連れ高期待
LIMO / 2020年11月15日 21時0分
日経平均は27,000円台も視野? ダウ平均反発で週初は連れ高期待
【日経平均株価】テクニカル分析 2020年11月15日
ワクチンへの期待から、米株、日本株ともに急上昇
2020年11月13日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より135円01銭安の25,385円87銭となりました。9営業日ぶりの反落です。前日まで8連騰で、年初来高値を連日で更新していました。
先週は、米大統領選で民主党のバイデン候補が当選を確実にしたことで不透明感が後退。9日には米製薬大手のファイザーが、新型コロナウイルスワクチンの治験で有効性が90%を超えたと発表したことが好感され、国内、海外ともに株式が広く買われました。
今週の動きはどうなるでしょうか。米株式市場は13日、ダウ工業株30種平均が前日比399ドル64セント高の29,479ドル81セントとなりました。
週初、ワクチン期待から急上昇した後は利益確定売りなども出て一進一退となりましたが、結局はまた上昇しました。ダウ平均が週末に再び上昇に転じたことから、日本株も週初から連れ高になることが期待されます。為替は一時103円台まで円高が進みましたが、直近では104円台半ばとなっています。
ただ、相場の先行きは楽観はできません。欧州、米国で新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず、欧州では連日27万人ペースで新規感染者数が増えています。米国でも13日の新規感染者数は18万人となっています。欧州の一部の国や地域、米国の一部の州では外出規制などが出ているところもあります。
日本では14日の新規感染者数は1737人でした。欧州や米国と比べると文字どおり桁が違いますが、それでも3日連続で過去最多を更新しています。
今回発表されたワクチンの有効性が確かだとしても、普及するのは早くても来春と見られており、収束までにはまだ時間がかかりそうです。経済活動再開が長引くと企業の業績にも影響が出ます。
今週国内では、16日に7-9月期GDP速報値、20日に10月全国消費者物価指数が発表されます。コロナの影響による足元の景況感を判断する指標として注目されそうです。
25,000円の大台に乗り、強い上昇トレンドの形に
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週に続き、先週も陽線が並ぶ展開となりました。
前週に心理的節目となる24,000円を終値ベースで回復しており、先週はこの大台を維持できるかどうかがポイントでした。ふたを開けてみると、週初9日から窓をあけて上昇して寄り付くと、大きな陽線となってさらに上昇しました。
翌火曜日はその上の心理的節目となる25,000円を一時超えましたが、終値にかけては24,000円円台に下落、このまま上値を抑えられるかと思われましたが、水曜日には再び上昇。週末にかけても終値ベースで25,000円をキープしました。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。チャートの形は悪くありません。5日移動平均線、25日移動平均線、75日移動平均線が上から順に位置しており、さらにそれぞれが上昇しながら扇型に開いています。これは強い上昇トレンドの形です。
6月上旬から5カ月あまり、1000円程度の値幅で保ち合いが続いていましたが、確実にこのボックス圏を抜けたと見ることができます。目線を上に持っていいでしょう。
ではどこまで上昇するのか。上値について、月足や年足などで長期的に見ると、バブル崩壊直後の1991年の27,300円付近まで、目立った節がありません。かなり視界が広がっています。さらなる上昇に期待できます。
逆に下値メドとしては心理的節目となる25,000円、さらに、長らく上値を抑えられていて今はサポートラインになった24,000円付近になります。ただし、この付近まで下がると押し目買いの動きが出てくるでしょう。
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