冬のボーナス減はリーマンショック超え!? 勤務先のボーナス観測と使い道を聞いてみた
LIMO / 2020年11月24日 20時0分
冬のボーナス減はリーマンショック超え!? 勤務先のボーナス観測と使い道を聞いてみた
コロナ禍で経済全体に大きな影響が出た今年もいよいよ年末が近づき、冬のボーナスについてあれこれ思い巡らしている人も多いのではないでしょうか。
2020年冬のボーナス見通し
11月9日に三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表した見通しでは、2020年冬の民間企業のボーナスは、1人あたり支給額34万7806円、前年比-10.7%でリーマンショックを超える減少幅を記録するとされています。
民間企業のうち製造業は46万4871円で前年比-9.2%、非製造業は32万3719円で前年比-11.1%。一方、国家公務員は65万7900円で前年比-4.3%と予測されています※。
※民間企業(調査産業計・事業所規模5人以上)は、賞与を支給する事業所で働く全常用労働者(当該事業所で賞与の支給を受けていない労働者も含む)の平均、国家公務員は、管理職および非常勤を除く一般行政職の平均。
そんな中、3人の会社員に勤務先の冬のボーナス予想と使い道について聞いてみました。
今年は期待できず…
「今年はコロナの影響もあって大きな打撃を受けた。飲食ほどではないけれど、ボーナスに期待できるような業績ではなかったから、何も考えていない」と話すのは、機械メーカーで働くAさんです。
「コロナ禍で営業先が倒産したこともあるし、感染予防のため営業訪問もできず苦労した。そもそも『ちょっと今は御社の商品を仕入れられるほどの余裕がない』と断られることが9割」だったのだそう。
「やっとアポを取っても、社内で『面談・商談はオンラインのみ』というルールになったのでZoomを利用。でも、客先の中小企業ではZoom会議の経験が少なく、不慣れなソフトを使わされてちょっと不機嫌なところから商談に入ることが多く成約率が落ちた。営業も大変になったうえにボーナス減だなんて、いいことなしだった」と話します。
ただ、一方で復調のきざしも見えてきているのだと言います。「本当にここ1~2か月でようやく光が見えてきたような気がする。自分の担当は中小企業なので芳しくはないが、別の課で大企業を相手にしているところは成績が上向きなんだとか。でも、コロナの第3波が深刻なことになってしまったら…と思うと、安心はしていられない」とのこと。
かなり踏んだり蹴ったりの状況が長く続いたらしく、「ボーナスの使い道すら考えていない。今は何が起こるかわからないから、もしもらえたとしても全部貯金かな」と話していました。
業績は好調、でもボーナスは…
ネット証券で働くBさんは「業績自体は好調。コロナ禍で個人投資家が増えて、取引自体も活況に。相場も価格変動が大きく、投資のチャンスと捉える人がかなり多かったので、新規口座開設が増えただけでなく取引手数料も大幅に増加した」と話します。
ただ、「ボーナスがそこまで増えるかはちょっと微妙。お客さんが想定以上に増えてサーバーなどのシステム投資にかなりの費用がかかったとも聞く」とのこと。
「ボーナスは前回よりはいいと思うけれど、費用もかさんだ分そこまで大きな増額はなさそう。これが対面証券なら業績が良ければその分営業部員に配分されるボーナスはかなり増えると思うけれど、うちはあくまでネット証券だから同じようにはいかないと思う」と続けるBさん。
「ボーナスの使い道はまだあまり深く考えていない、テレワークになったこともあって外出する機会がぐっと減ったから、服とか鞄、靴、お化粧品のような身だしなみ関連にお金を使う気がしない。旅行したり外出しておいしいものを食べるっていう感じでもないし、貯金するしかないかなと思っている」と話してくれました。
ボーナスでテレワーク環境を整備
「コロナでそれほど大きな打撃は受けなかった。ボーナスはテレワークのための環境整備に充てる予定」と話すのは、メディア系の仕事をしているCさんです。
「うちの会社はコロナ禍で直接的な影響を受ける業態ではなかったし、広告の出稿もいったんは落ち込んだけれど、逆にコロナ禍を利用して業績を伸ばそうというクライアントも出てきて、結構忙しく過ごしたし業績も落ちていないから、ボーナスは下がらないと思う」と予想します。しかし、使い道については「遊びには使えない」とのこと。
「4月に、顧客情報に触れない部署はそろってテレワークになったけれど、急遽の対策だったために会社からPCが支給されたわけではなく、自宅のPCを使っていた。顧客情報を扱わないからいいだろうという判断だったとは思うが、自前のPCは仕事するのに十分なスペックではなかった。なんとかだましだまし使ってきたけれど、もうそろそろ限界かな」と話します。
最近はかなりPCの動きが悪くなっていて困るというCさん。「いつまでテレワークが続くかわからないし、ちゃんとしたPCを購入しようと思う」と話していました。
おわりに
コロナ禍で打撃を受けた人、意外と好調だった人、そしてそれほど影響を受けなかった人に話を聞いてみました。例年とは全く違う様相を呈している今の日本、ボーナスの支給額も使い道もいつもと少し違ってくるのは仕方のないことなのかもしれませんね。
【参考資料】「2020年冬のボーナス見通し(https://www.murc.jp/wp-content/uploads/2020/11/bonus_2011.pdf)」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)
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