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飲み会がなくなった夫、口紅を買わなくなった妻…コロナで一変した生活を振り返る

LIMO / 2020年11月24日 18時0分

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飲み会がなくなった夫、口紅を買わなくなった妻…コロナで一変した生活を振り返る

今年も気がつけば残り1カ月ほど。年始の頃に想像していた2020年とは大きくかけ離れた事態が次々と起き、色々な意味で忘れられない年となった人がほとんどではないでしょうか。

春先にはマスクや消毒関係品、トイレットペーパーが在庫切れになり、緊急事態宣言下ではホットケーキミックスやパスタが店頭から消えたという報道が続き、不安心理から買い溜めに走る消費者も現れました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大で激変した消費行動。具体的にどんな品目で大きな増減があったのか、総務省の家計調査報告を見てみましょう。

外出自粛の影響が顕著

総務省統計局が毎月行っている家計調査(二人以上の世帯)によると、11月6日に公表された9月の消費支出は1世帯当たり269,863円。これは前年同月比で実質10.2%の減少です。また、9月分の月例結果とともに新型コロナの影響が顕著な品目が示されています。

その中で食料品を見ると、2020年9月に前年同月を大きく上回ったものとして挙げられているのは巣ごもり消費の代表格である品々でした。まず、対前年同月比で20.5%も増えたパスタを筆頭に、即席麺の16.9%増、冷凍調理食品の16.3%増が続きます。

また、家飲みで人気を集めたチューハイやカクテルは20.2%増と、9月に入っても未だに多くの人が外出を控えている様子がうかがえます。保健医療項目の保健用消耗品(マスクやガーゼを含む)も、前年同月比42.3%増と高水準を保っています。

対照的に激減しているのが外食費のうちの食事代と飲酒代です。特に会社の飲み会自粛が続いているからか飲酒代は9月は前年同月比54.6%減。食事代は22.3%減ですが、緊急事態宣言時期の4月に記録した前年同月比63.3%減を底として、徐々に回復してきています。

GoToキャンペーンの効果は?

一方、7月22日からスタートしたGo To トラベルを皮切りとした消費喚起策「GoToキャンペーン」の効果も9月の家計調査に表れています。

旅行関連の品目がならぶ「教養娯楽」カテゴリーでは、宿泊料は前年同月比25.7%減、パック旅行費は61.4%減と、いまだに苦しい状況です。しかし、8月と比べると前年同月比の減少率はどちらも20ポイントほど縮小。今年3月から続いていた前年同月比80%〜90%の大幅減少という窮地からは脱した感があります。

一方、旅行で利用する交通関連の回復はやや鈍い状況です。9月の鉄道は前年同月比65.3%減、バスやタクシーも50%から40%減。航空運賃は春先から90%とから80%減という苦しい状況からようやく68.2%減までに戻ってきましたが、以前のような水準に戻るにはまだ時間がかかりそうです。

帰省関連の出費や夫の飲み代が激減

では、日々の暮らしの中で出費に変化が起きたと感じるのはどんなことでしょうか。筆者や周囲の人々のリアルな消費行動について聞いてみました。

まず、大型連休や夏休み時期の帰省ですが、筆者も含めてママ友ほぼ全員が帰省を断念。帰省していたのは、実家が近隣や同じ自治体という家庭だけでした。帰省をしなかったために手土産代や交際費が大きく減ったほか、ママ友ランチなど外食への支出もほぼゼロになったといいます。

また、多くのママ友に共通していたのが「夫の飲食代が激減」でした。会社から飲み会を開かないよう指示されており、「最後の飲み会は2020年の1月の新年会だった」と口にするママがほとんど。休日の昼間に家族で外食することは少しずつ増えてきても、ママ友や勤務先の同僚と食事をしたり飲みに行く機会はほぼ消滅しています。

マスク着用で化粧品代も激減

花粉症の時期や冬場は元々マスク着用する人が多かった日本。新型コロナウイルス感染防止のため、今までは大半の人が着けていなかった夏場でもマスクが必需品となりました。この影響が大きかったのは化粧品代です。

外出中ずっとマスク姿であれば、ばっちりメイクをする必要もありません。気をつけるといえば眉毛やアイシャドウそしてまつ毛くらい。つまり、目の周りをメイクすればそれで済んでしまうようになったのです。

春や秋は口紅の新作CMを大々的に流す季節ですが、今年は全くと言っていいほど目にしませんでした。家計調査でもその影響が大きいのは明らかです。口紅の落ち込みは3月では前年同月比で22.2%減少、4月は41.1%減と急落。9月の調査結果では前年同月比より56.6%とさらに減少率を大きくしています。

周囲の話を聞いても、今年の冬以降1本も購入していない人が圧倒的多数でした。その理由は「マスクに口紅が付くからムリ」「外すシーンがあるのを考慮して色味のあるリップクリームをつけている」など。口紅離れが進んでいることを実感しました。

不透明な消費動向

年が変われば消費行動が元に戻る雰囲気には程遠く、新型コロナの影響の大きさをひしひしと感じる年の瀬を迎えることになりそうです。2019年までの「普通の世界」とは一変した消費行動が今後どのように変化していくのか、企業も消費者も先行き不安に身構えてしまうのではないでしょうか。

【参考資料】
「新型コロナウイルス感染症により消費行動に大きな影響が見られた主な品目など 令和2年11月6日(https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_rf1.pdf)」(総務省統計局)
「新型コロナウイルス感染症により消費行動に大きな影響が見られた主な品目など 令和2年6月5日(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=1&year=20200&month=12040604&tclass1=000000330001&tclass2=000000330004&tclass3=000001034794&result_back=1&tclass4val=0)」(総務省統計局)

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