離婚した友人との接し方〜元夫の悪口、新しい相手の紹介は”友情”か?
LIMO / 2020年11月26日 10時0分
離婚した友人との接し方〜元夫の悪口、新しい相手の紹介は”友情”か?
ライフスタイルが多様化している今、職場でも友達同士でも、独身、既婚子持ち、既婚子なし、離婚経験者など、さまざまな属性の人が集うのは当たり前の環境になっています。しかし、たとえ自ら前向きな気持ちで離婚を選択したとしても、周りはどうしても離婚したばかりの相手に気を遣いがち。筆者の経験談を紹介します。
会話に悩む? 結婚して1年半で離婚した友人
結婚してから1年半で離婚届を提出し、夫と別れた筆者の友人A。Aとは大学時代から仲良しで、他の2人と合わせて4人でかれこれ10年以上も頻繁に集まってきた間柄です。都内の某有名ホテルで挙げた豪華な結婚式には、もちろん3人とも参加しました。
そんなAの突然の離婚。報告を受けた直後にはA以外の3人で「これからAとどう接したらいいか」と話し合いました。離婚して1カ月も経たないうちにまた4人で集まる機会ができたことに加え、A以外の3人は全員既婚者だったからです。
筆者たち3人がいろいろと話し合った結果、出した結論は「今までと変わらない態度でAと接する。でも離婚のことや元の旦那さんのことはAが自分から話すまでいちいち聞いたり言及したりしない」ということでした。
離婚したことで大変な思いをしたり複雑な心境に陥っていたりするのは、なによりもA本人。「理由や原因、夫婦関係を詮索して話を掘り下げることは絶対にしてはいけないよね」ということで話がまとまり、筆者たちはAと会うことになったのです。
離婚直後の友人に元夫のことを悪く言うことは友情か?
離婚したばかりのAでしたが、いつもと変わらず元気な様子。きっと、筆者たちに気を遣って「もう全然平気だよ」といった態度を示してくれたのだと思います。また、4人でお茶をしていた間は会話にAの離婚話が出ることもなく、いつもと同じ楽しい雰囲気で解散することができました。
筆者たちが気をつけたのは、事前に話し合っていた「離婚話をこちらから振らない」ということだけではありませんでした。Aから離婚話が振られても、元夫の悪口を言ったり、既婚者の上から目線で恋愛やら結婚生活やらのアドバイスなどは絶対にしないと決めていたのです。
女同士の友情において、同じ境遇における共感が大事だという話はしばしば耳にします。誰かのグチや悩みを共有することは仲間意識をもたらしやすいので、ママ友同士の会話でも世間話のように夫の悪口で盛り上がるもの。
しかし、ママ友同士のそれは根底には「だけど、本当は夫婦仲がいい」「悪口は言っていても離婚するほどではない」といった安全圏にいる意識があるからできることでしょう。
離婚した友人に対して、「あの男は最低だったね」「向こうが悪い」と離婚相手を侮辱する不用意な発言は絶対に避けるべきではないでしょうか。その言葉をかけることによって、その元夫を一度でも選んだAに対するリスペクトさえも失われるからです。
もしも友人から「こんなひどい男だったんだ」と辛い気持ちを吐露された時に初めて受け止めてあげればいいもので、その辛さを増幅させるように悪口に同調したり話を膨らませたりすることは友人自身に追い打ちをかけることにもなりかねないでしょう。
新しい相手を勧めるのはNG!
また、離婚して独身になったからと言って「新しい恋人を探そう!」「早く恋愛をしたい!」とすぐに切り替えられる人ばかりではありません。
離婚して半年ほど経ったAと会った際に、Aは別の友人が頻繁に男性を紹介してくることを筆者に打ち明けてくれました。Aはそのことについて「気持ちは有難いけどまだまだそういう気持ちになれないし、『早く次の相手を見つけないといけない』みたいに思われているのもイヤなんだよね」と言っていました。
新しい恋人を紹介したり合コンに誘ったりすることも、離婚した当事者が希望する場合でない限りはただの迷惑でしかありません。善意だとしてもこちらがグイグイと押し付けることで「友達の好意だから……」と断れない状況に陥り、結果的に友人関係にヒビが入ることもあるでしょう。本人のペースや意思をいかに尊重するかが大事なことだと思います。
子どもを連れて会うのは向こうが誘ってくれるようになってから
また子どもがいる筆者は、離婚した直後はAに子どもを会わせることを避けていました。子どもがいれば自然と家庭の話をする流れになるので、Aがどういう気持ちになるかを心配していたからです。
しかし、しばらくしてAが「今度のランチは子どもも一緒に連れてきてよ」と言ってくれるようになったことで子どもを連れて会うことも解禁。離婚して1年以上が経過したこともあり、Aの中で離婚による感情の揺れが落ち着いたのかもしれません。今では筆者も、Aの前で夫や子どもの話ができるようになっています。
本人の性格や離婚の状況などによって、離婚後にどう友人とコミュニケーションを取りたいと思うかは人それぞれです。しかしどんな時でも、本人の考えや希望、心情を思いやらない限りはせっかくの友人関係が悪化してしまうことも。
離婚した友人に対しては「自分だったらどう接してもらいたいか」を念頭に入れつつ、相手のペースや価値観を尊重することで疎遠にならないようにしていきたいですね。
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