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コロナ禍で人気上昇の資格、平均収入はどのくらい?

LIMO / 2021年1月2日 10時30分

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コロナ禍で人気上昇の資格、平均収入はどのくらい?

取得意欲を後押しするものとは…

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行以降、外出する機会が減って在宅時間が大幅に増えたという方も少なくないのではないでしょうか。

マーケティング調査・コンサルティングサービスを提供する株式会社ヴァリューズが実施した調査の中では、在宅時間が増えたと回答した人に対し「在宅時間が増えて関心を持ったこと」について聞いたところ、「部屋や家の掃除・断捨離」「自宅でできる運動(筋トレ・ストレッチなど)」「料理・自炊」「資格取得・勉強」などが上位にあげられました。

中でも「資格取得・勉強」については、せっかく頑張って資格を取るのであれば、収入アップにつなげたいと考えている人もいるでしょう。そこで今回は、人気の資格を活かせる職業の気になる平均収入額についてご紹介していきます。

コロナ禍で資格取得の意欲が高まる

資格取得の通信講座を運営している株式会社フォーサイトによると、新型コロナの流行により資格取得の需要が高まり、2020年5月の売上は前年同月に比べて78%増、10月も同35%増となっており、資格講座の人気が継続していることがわかります。

また同社が行ったアンケートでは、新型コロナの流行が資格取得に影響したという人は全体の64.6%にも上っています。

具体的にどのように影響したかという問いには、「自宅にいる時間が増えたから、学習意欲が高まった(57.6%)」「将来の不安が増したため(46.3%)」の2点があげられていることから、在宅時間の増加と将来への不安が、資格取得への意欲を後押ししていると言えそうです。

どんな資格が人気?

資格といってもいろいろな種類の資格がありますが、どのような資格が人気なのでしょうか。前述の株式会社フォーサイトでは、2020年5~10月には宅地建物取引士(宅建)講座の売上が前年比60%増、社会保険労務士(社労士)講座が同50%増と、大きく売上を伸ばしています。

「資格の学校TAC」の2021年人気資格ランキングも確認してみましょう。

1位:簿記検定
2位:公認会計士
3位:宅地建物取引士(宅建士)
4位:税理士
5位:中小企業診断士
6位:社会保険労務士(社労士)

簿記は多くの企業で必要とされるスキルで、年間約40万人以上もの人が受験しているそうです。年3回試験があり(1級は2回)、関連書籍も多く比較的取得しやすいとも言われているので、どの資格を取るか悩んでいるという方は、まずは簿記検定を検討してみてもいいかもしれません。

また資格の学校TACでは、学生に人気の資格ランキングも発表しており、結果は以下のようになっています。

1位:公務員
2位:公認会計士
3位:簿記検定
4位:税理士
5位:教員採用試験
6位:宅地建物取引士

学生の場合は、今後の就職を見据えた資格が人気のようです。2020年1月頃には、地方公務員の受験者数が7年連続で減少しているという報道もありましたが、新型コロナの感染拡大以降は景気の先行き不透明感から、公務員就職の人気が回復傾向にあると言われています。

気になるあの職業の平均収入は?

会社の指示で資格の勉強をするという人もいますが、「もっと収入を増やしたい」という動機で、自ら資格取得を目指す人も少なくないでしょう。特に難関資格に挑戦する場合、資格を生かした職業に就いたらどれくらいの収入になるのか気になるところですよね。

実際に、難関資格を活かした職業に就いている人の平均年収はどれくらいなのでしょうか。

人気資格は平均給与を超える可能性あり

厚生労働省発表の「令和元年賃金構造基本統計調査」から、先ほどのランキングで人気だった「社会保険労務士」と「公認会計士・税理士」を例に、月収(きまって給付する現金給付額)と年間賞与等(年間賞与その他特別給与額)の金額を見てみましょう。

社会保険労務士:月収33万4900円、年間賞与等84万1400円

公認会計士・税理士:月収47万2000円、年間賞与等117万1500円

※いずれも企業規模計(10人以上)、税引き前の金額

上記から年収額を算出してみると、社会保険労務士は約486万円、公認会計士・税理士は684万円ほどになります。

国税庁の「令和元年分民間給与実態統計調査」によると、2019年度の1人当たりの平均給与は年間436万円(男性540万円、女性296万円)となっているので、いずれの資格も平均給与より高い収入が得られる可能性がありそうです。

その他の資格も収入アップにつながるかも

公的機関発表のデータではありませんが、転職サイト転職エージェント比較サイト「Career Picks」によると、その他の職業の平均年収は次のようになっています。

宅地建物取引士:500万円程度

中小企業診断士:500万円程度

司法書士:451万円程度

行政書士:393万円程度

ファイナンシャルプランナー:350万円程度

もちろん、ここで紹介したのはあくまで平均年収の目安ですので、経験やスキル、独立開業の有無などの条件によっても収入額は大きく変わるため、資格さえ取れば必ず収入がアップするというわけではありません。

資格取得と並行して「〇年間働いて経験を積んだら独立する」「~に転職する」といったような、資格取得後の具体的なキャリアプランも検討しておくと良さそうです。

おわりに

最近は通信講座も充実しており、自宅で資格取得の勉強をする環境も整ってきています。新型コロナの影響で将来に不安を感じることが増えていますが、ただ不安な日々を過ごすだけでなく、在宅時間が増えたという場合は将来のために有効活用する方法も考えてみるといいかもしれませんね。

【参考資料】

「【調査リリース】withコロナで変化する消費者意識を調査 増えた在宅時間を有意義に活用したい「自粛ポジティブ派」が約7割に(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000104.000007396.html)」(株式会社ヴァリューズ)

「新型コロナウイルスの流行が学習への意欲を高める。通信教育のフォーサイト、5月の売上額が昨年比178%を記録(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000244.000010596.html)」(株式会社フォーサイト)

「コロナ禍で高まる資格人気 注目講座と稼ぎ方は?(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66718190X21C20A1000000)」(日本経済新聞)

「人気資格ランキング(https://edit.tac-school.co.jp/edit01/pittari/ranking.html)」(資格の学校TAC)

「令和元年賃金構造基本統計調査(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001138086&tclass2=000001138089&tclass3=000001138093&stat_infid=000031919843&tclass4val=0)」(e-Stat)

「賃金構造基本統計調査で使用されている主な用語の説明(https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/yougo-01.html#15)」(厚生労働省)

「令和元年分民間給与実態統計調査結果について(https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2020/minkan/pdf/2019chosakekka.pdf)」(国税庁)

「平均給与(https://career-picks.com/average-salary/)」(Career Picks)

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