1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

「児童手当の特例給付」をめぐるママたちのブーイング。世帯合算は見送られたけれど…

LIMO / 2020年12月13日 19時0分

「児童手当の特例給付」をめぐるママたちのブーイング。世帯合算は見送られたけれど…

「児童手当の特例給付」をめぐるママたちのブーイング。世帯合算は見送られたけれど…

「児童手当の特例給付、政府が来年度から廃止を検討」というニュースが巷を騒がせたのは記憶に新しいところ。予算案が着々と編成されているであろう12月に入り、続報もなく世のママたちはヤキモキ…。

それが12月10日、ついに政府・与党の合意が成立したとして「見直し」の内容がニュースで流れました。「特例給付」は廃止こそされなかったものの、一律支給から、世帯主年収が限度額を超えない世帯のみに。ママたちはどんな思いでこのニュースを聞いたのでしょうか。

「児童手当の特例給付」って? そもそもなんで廃止の検討に?

中学校修了前年齢の児童に支給されている児童手当。この児童手当には所得制限があります。しかし、所得制限限度額(扶養家族の人数によって異なる)を超える年収がある家庭の児童にも、15歳到達後の最初の3月末日まで、1人当たり一律月額5,000円が支給されています。これが「児童手当の特例給付」です。

政府が児童手当の縮小を表明した時点で、判明していた見直し案のポイントは以下の2つ。

    共働き世帯の所得制限の算定基準を「夫婦のうち所得が高い方」から「夫婦の所得の合算」へ変更

    特例給付の減額、一定の所得以上の世帯は廃止も

詳しい内容は確定していなくとも、これまで受けられた支援のレベルが下がる方向なのは明らか。そもそも「待機児童対策」に充てる財源を確保するために、「児童手当」が標的になったことに納得がいかない、と感じたママは多かったことと思います。

本当に待機児童の解消につなげてくれるの?

ママたちが「見直し」に不審の眼差しを向けていたのも、そもそも「浮いた財源の使い方が、具体的に発表されていない」から。

「私の住む地域は、そこまで待機児童問題は深刻ではありません。言い方は悪いんですが、待機児童問題は他人事で…。だから、特例給付が廃止や減額されるのはちょっと納得がいかないんですよね」(30歳/パート)

「待機児童対策に充てられるって、何するんですか? 保育園を増やすんですか? それとも保育士の方の給料を増やすの? もっと具体的に何に使うかを話してくれないと…。正直、本当に待機児童対策のために使うの?と疑っちゃいますね」(28歳/会社員)

たしかに、「待機児童対策」と言われても、具体的に何をするのかは不明。もう少し詳しく浮いたお金をどのように使うのかを明言してほしい、というママの気持ちもわかります。

もちろん、今回の「特例給付廃止」に賛成の人もいました。ただし、「それによって待機児童問題が解消するのであれば」という前提で、ですが。

「我が家は現在、特例給付をいただいています。『本当に』待機児童問題が解消するのであれば、廃止をするのもやぶさかではないと思っています。待機児童問題解消のための確かな対策を打ち立てているのであれば…」(40歳/主婦)

「世帯合算」見送りでホッとした人も

政府のお金の使い方にはモヤッとしたものを感じつつも、多くのワーキングマザーをホッとさせた部分もあります。それは所得制限の算定基準を「夫婦のうち所得が高い方」から「夫婦の所得の合算」へ変更する、という案が見送りになったこと。

そもそも共働き世帯が増えているからこそ、待機児童の解消が必要になのに、「夫婦が力を合わせて働いたら支援を減らします」としか聞こえないこの案に、ワーママたちは怒り心頭。

「見直し」報道が流れた11月、意見を求めた筆者にママたちからはこんな声が寄せられました。

「我が家は所得を夫婦合算で判定されるようになったら、特例給付の対象世帯になります。でも、正直言って、保育料がものすごく高い! せめて待機児童対策じゃなく、保育料を何とかするのに使ってほしい…」(28歳/会社員)

「そもそも所得制限の限度額が低すぎる! 共働き世帯なら、夫婦合算にしたらすぐに限度額に達してしまうのでは? せめて限度額を引き上げるべき。子供にお金を渡したくないんじゃないのか…と勘繰ってしまいます」(34歳/パート)

「女性はもっと社会進出を、なんて言ってるくせに、母親が頑張って働いて稼いだら『もうサポートしません』って…。なんだか国が子供にお金を出したくないから、母親に稼げって言っているのかな?なんて考えちゃいます」(35歳/専門職)

皆さん、とてもではないが穏やかではいられない!という雰囲気。彼女たちは「子育て中のワーキングマザーに対する政府の無理解」を感じとって、怒りを覚えたのでしょう。

まとめ

菅総理大臣は今月4日の記者会見で、不妊治療を受ける人の支援を拡充する意向を、より具体的な制度案とともに表明しました。

これは非常にありがたいこと、ではあるのですが少子化対策には「妊娠するまで」と同じくらい「出産してから」のサポートも重要です。「子育てしやすい国」を目指し、少子化の解決をはかるつもりがあるのなら、世の母親たちの声がどうか国にしっかりと届きますように…そう願わずにはいられません。

【参考】
「児童手当制度のご案内(https://www8.cao.go.jp/shoushi/jidouteate/annai.html)」内閣府
「児童手当の縮小を政府が検討 「特例給付」廃止も視野(https://www.asahi.com/articles/ASNCT6HKTNCTUTFL009.html)」朝日新聞デジタル(2020.11.25)
「児童手当の特例給付、年収1200万円以上は廃止へ(https://www.asahi.com/articles/ASNDB5SJLNDBUCLV00M.html)」朝日新聞デジタル(2020.12.10)
「不妊治療助成、2回目も30万円(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO67041800U0A201C2EA3000)」日本経済新聞(2020.12.4)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください