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コロナ禍での投資でいい思いをした人、やむを得ず退場した人の差は何か

LIMO / 2020年12月19日 20時0分

コロナ禍での投資でいい思いをした人、やむを得ず退場した人の差は何か

コロナ禍での投資でいい思いをした人、やむを得ず退場した人の差は何か

今年の春先、証券会社の口座開設件数が急激に増えた時期がありました。コロナ禍での株価急落をチャンスと捉えた個人投資家が多かったのでしょう。しかし、あのような相場に乗ってうまく儲けるのはそれほど簡単ではありません。そこで、コロナ禍での投資がうまくいった人、逆に失敗した人に話を聞いてみました。

1回のチャンスに賭け過ぎた結果…

「1回のチャンスに賭け過ぎたことが原因」と話すのは、ある小売チェーンで働く30代の男性Aさんです。Aさんはコロナ相場に入った2月末にネット証券に口座を開設し、株式投資を始めたのだそう。

「1回大きな下げが来たときに『コレはチャンスだ!』と思って、友達の言うままにテレワーク関連の株を買った。あまり知らない企業だったけれど、自分でよく考えずに買ってしまったのが失敗だった」とのこと。

「今考えれば分散投資というのが全くわかっていなかった。1つの企業に百万単位でつぎ込んでしまったが、投資金額が大きくなるとちょっと下がっただけでも数十万の評価損が出る。評価損が出るとなかなか売る気になれなかったけれど、早めに売っておけばよかった。結局は50万円近くの損を出して株式投資はやめてしまった」と話します。

一度のチャンスに、あるいは1つの企業の株にだけ大金を投資するのはたしかにオススメできません。投資先もタイミングも分散することが肝要です。

トレードに損切りのルールがなかった

「今思えば、きちんと損切りのルールを決めておくべきだった」と話すのは、ソフトウェア会社で働く20代の男性Bさんです。

「いつか株式投資を始めようと思っていて、証券会社に口座だけは持っていた。コロナで大幅な下げが来て、『今がチャンス!』と飛びついてしまったのが敗因だったと思う。『早く買わなきゃ株価が戻ってきてしまう』と焦って、ろくに銘柄を選びもせずに買ってしまい、そのあといつ売ればいいかわからなくなった」と悔やみます。

「買ってからはずるずると保有し続けた。その結果、売り時を逃して大きなマイナスに。マイナスが出たら売るのが怖くなって、そのまま持ち続けて今に至ると言う感じ。売るとマイナスが確定してしまう怖さから、株を手放せなくなってしまった。上がったら上がったで『もっと上がるんじゃないか』と思って持ち続けてしまうし、下がったら損が確定してしまうのが怖くて持ち続けてしまう」と続けるBさん。

「最初に、-5%まで下がったら損切りをするとか、+3%で利益確定するとか、そういうルールを決めておけばよかった」とBさんが言うように、トレードにおいてルールを決めておくことは非常に大切です。焦りに任せて株を買ってしまうのではなく、ルールを決めてある意味機械的にトレードしたほうが冷静さを失わずにすむでしょう。

コロナ禍の大相場で儲けることはあえて考えなかった

「コロナの前からずっと投資をしようと思って、色々と調べていた。そんな矢先に新型コロナの影響で株価が大きく下がった。でも、焦って乗っかると失敗しそうなくらいぺースが早く感じて怖かったから、最初の大きな下げですぐに飛び乗ることはしなかった」と話すのは、電機機器メーカーで働く20代のCさんです。

Cさんは急速な株価の下げに驚き、いったん市場が冷静さを取り戻すまでは待とうと考えたのだそう。「そもそも自分はデイトレとかスイングトレードでもなく、ゆったり長期的に株を持ちたいと思っていた。だから銘柄を探すことを意識した。コロナ禍で特にダメージを受けなさそうな企業も一緒に下がっている気がして、今後は株価が戻るだろうと思った企業の株を選んでよかった」と話します。

「日本の株だけじゃなく、海外の株も見た。テレワークで時間ができたもちょうどよかったと思う。REITもオフィス需要が減って価格が戻らないものも多かったけれど、商業施設系や住宅系のものは押し目買いをしてもいいかなと思っている。それに、テレワークが進んでいるということはPC関連機材を買う人が増えるだろうなと思ってPC部品メーカーに注目してみたり、結構連想ゲームみたいで面白かったと」とのこと。

Cさんのように、あの相場になんとか乗ろうと焦って手駒を進めるのではなく、冷静に企業の今後を見極めようとする姿勢は必要でしょう。

将来性に賭けたテーマ株投資が功を奏した

「結構テーマ株と呼ばれるようなものを買った気がする」と話すのは、薬剤師の仕事をしているDさんです。「自分は職業柄、日本だけじゃなく海外の薬品系の会社も知っていたけれど、そこは避けて、いわゆるテレワーク銘柄のようなテーマ株を調べた」のだそう。

「医薬品は、こういう新薬開発の際に治験が失敗すると、期待が高まっているぶん株価の下落も激しいだろうなと思って、あの状況で買うのはちょっとためらわれた。自分はテレワークになる職業じゃないのでテレワーク関連銘柄はどうもピンと来なくて、最初はいろいろとネットで調べたり、証券会社がやっているセミナーを聞いたり、レポートを読んだりして地道に情報収集した」と話します。

「それと、三密回避を言われていたからキャンプとかいいんじゃないかと思って予約しようと思ったら、満杯で予約できなかった。やっぱり考えることはみんな同じなんだと思いアウトドアの銘柄を買ったし、巣ごもり需要ということでゲーム株を買ったりした。日常的に肌で感じていることを投資で活用した結果、うまくいった気がする」と続けるDさん。

「あれだけ株価が下がった局面で急いで乗ると失敗しそうだと思ったから、将来性に賭けたテーマ株投資を徹底した」とのこと。Cさんと同様に、焦らず冷静に対処できたということが大きそうです。

おわりに

成功した2人に共通していたのは、下落相場の中で波に乗ろうと焦るのではなく、冷静に企業ごとの成長性を見ていたという点でした。慌てて投資を始めるといいことはありません。これはチャンスだ!とテンションが上がっても、いったん冷静になるよう心がけ、自分が投資すべき企業を見定めるようにしたいものです。

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