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身近に潜むパワハラ。ミドル世代8割が経験!?転職原因にもなる「精神的攻撃」とは

LIMO / 2020年12月21日 18時15分

身近に潜むパワハラ。ミドル世代8割が経験!?転職原因にもなる「精神的攻撃」とは

身近に潜むパワハラ。ミドル世代8割が経験!?転職原因にもなる「精神的攻撃」とは

大人になると同時に、多くの人たちが夢や希望を抱き社会へと旅立ち、自分の力を発揮すべく日夜努力しているのではないでしょうか。

中には子供のころから憧れていた職業に就き、その夢を叶えるべく邁進している人もいると思います。しかし、好きなことで苦労することに比べ、圧倒的に苦痛に感じるのが人間関係といった問題ではないでしょうか。その中でも特に多くの人が頭を悩めるのが上司や同僚との関係です。

ベテラン社員ともいわれる「ミドル世代」におこなったアンケート結果をのぞいてみると、多くの方がパワハラに悩んだ末、望まない形で人生の選択をしているようなのです。

8割が被害経験!身近にひそむパワハラ社員

エン・ジャパン株式会社は、ミドル世代のための転職サイト『ミドルの転職(https://mid-tenshoku.com/)』上で、「ミドル世代に聞く『パワハラ』実態調査(https://corp.en-japan.com/newsrelease/2019/16367.html)」(2018年12月28日~2019年1月31日に調査。サイトを利用している35歳以上のユーザー2911名から回答。)をおこないました。

その結果、82%もの人が「パワハラを受けたことがある」と回答。社会人歴が長くなるとともに、多くの人がパワハラ被害にあっていることがわかりました。中でも一番多かったのが「同性・年上の上司からパワハラを受けた」というもので、パワハラ被害者の75%がこの関係性で辛い思いをした経験があるとのこと。また、「どのような内容か」という質問に対しては「精神的な攻撃(公の場での叱責・侮辱・脅迫)」が66%にのぼりました。

「こんな思いをしているのは自分だけかも」「上司は自分のためを思っていってくれているのに苦痛に感じてしまう自分はダメなんじゃないか」などひとりで悩んでしまう人もいるかもしれませんが、実は多くの人がそういった被害にあい、苦悩した経験があるようです。

仕事に集中できない!「精神的な攻撃」って?

それでは、多くの人が頭を悩ませる「精神的な攻撃」とはどのようなものなのでしょうか。アンケート上では、実際にあった被害として「プライベートに関して何の根拠もなく悪口をいわれた」「仕事の進め方が気に食わないといわれ毎日長時間説教」「一人だけ飲み会に誘われなかった」などがあげられました。

また、中には大好きだった仕事を上司のパワハラがひどすぎて退職したという人も。Sさんは憧れの宣伝課に配属されたにもかかわらず、業務外のことで頭を悩ませていました。

「とにかく気分屋の上司は、外との打ち合わせを理由に『直行・直帰』が大好きな人でした。私たちを管理する仕事は彼にとっては『地味な作業』に分類されるらしくかなりおざなり。会社にいるときは領収書の整理ばかりで、部下に話しかけられるのが嫌いで舌打ちが多く、近寄りがたい上にまずは否定から入る。挙句の果てに自分の武勇伝を一通り語った後に私たちに暴言を吐きけなす、というのが一連の流れでした。

滅多に社にいない上司に報告するのは本当に大変なことで、締め切が迫っているのにメールは開いてくれていない。電話で追いかけるもなかなか捕まらず、他部署に迷惑がかかりそうなものは私がいつも頭をさげていました。しかも、捕まらないために直前まで私たちだけで進めてきたものを締め切り直前に思いつきでひっくり返す。バタバタと練り直す私たちにアドバイスはなく、また自慢話と説教。

しかし、役員などへの根回しだけは人一倍上手な人だったので、課員以外にはその態度がバレていないのも不満の種でした。当然、手柄は自分のもの。ずっと憧れていた仕事に就けたのに、一日中あの上司のことを考えている自分が嫌になり、さらに上の上司に実態を報告したんです。

しかし、結果は『私からは見えないだけかもしれないがそんな人には見えない。注意することはできるが、彼以外に特殊なあの課をまとめられる人材がいないので動かすことはできない』という返答でした。私が疲れ果てているのだけは伝わったようで『もし彼の下にいることがつらいようなら希望の課に動かすことは可能』といわれました。」

結局、会社にとって便利な上司は形だけ注意をされたものの野放しという結果に。夢だった仕事にたどり着いた結果がこれか…と思ったSさんは、落胆し退職の道を選んだそうです。

パワハラを受けた35%が退職を選択

Sさんの様に、ずっとやりたかった仕事につけたにもかかわらず、仕事の内容以外で苦しむ人は少なくありません。調査によると、パワハラを受けた人の35%が対処方法として「退職」を選択しているそうです。

「仕事内容には不満はない」「夢だった部署にやっと配属された」という気持ちはなかなか退職する決意を揺るがすものです。しかも、そのために就職したのであれば悔しさは計り知れません。ですが、「毎日の生活の中の大半を占め、眠れなくなるほど毎日が苦しくなるような環境に身を置き続けることは自分にとって夢をあきらめることよりも大きかった」とSさん。大人になると、相手を変えることは容易ではありません。だからこそ、選択肢の一つとして「転職」を選ぶことは逃げることでも恥じることでもないのではないでしょうか。

パワハラの起こらない風土とは?

とはいえ、パワハラをおこなう人間ばかりがのさばり、被害にあった人たちが次々に辞めていくような会社は健全といえるのでしょうか。

調査では「パワハラをなくすために有効だと思う方法」を質問。「第三者機関による社内風土のチェック体制をつくる」という回答が一位になりました。

確かに、同じメンバーで長年築いてきた風土というのは本人たちが気づかないうちに独特なものになっていることも多いと感じます。多くの人が快適に過ごせる空間かつ、優秀な人材を失わないためにも、世間とのズレはないかなどひとりひとりが「パワハラをおこなわない意識」と「パワハラをおこさせない気持ち」を持ち風通しをよくしていくことで、今後パワハラ被害にあう人が一人でも減っていくことを願ってやみません。

【参照】
エン・ジャパン株式会社「ミドル世代に聞く『パワハラ』実態調査(https://corp.en-japan.com/newsrelease/2019/16367.html)」

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