老後の収入源「国民年金」「厚生年金」、毎月いくらもらえるの?

LIMO / 2020年12月31日 21時15分

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老後の収入源「国民年金」「厚生年金」、毎月いくらもらえるの?

老後の収入源として重要となってくる年金。その年金には、国民年金と厚生年金の二種類が存在していることは皆さんご存知かと思います。しかしながら、それぞれどのような違いがあるのか、また月々に貰える年金額の違いはどのくらいなのか気になりますよね。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)(https://www.shiruporuto.jp/public/data/movie/yoron/futari/2019/pdf/yoronf19.pdf)」を見てみると、年金や保険が十分ではないからという理由から老後の生活を心配している世帯は73.3%もいるということが分かっています。老後資金の早めの準備のためにも、自分と配偶者の年金額がおおよそどれくらいになるのかしっかりとみていきましょう。

厚生年金と国民年金の違い 

まず、厚生年金と国民年金の違いについて説明します。日本の公的年金は「2階建て」という言葉で表現されることが多く、1階部分は日本に住んでいる20歳以上60歳未満のすべての人が加入する「国民年金」、2階部分は会社員・公務員などが加入する「厚生年金」です。

まず1階部分の国民年金についてですが、会社員、自営業者、無職の人、大学生、専業主婦(夫)など、基本的には20歳以上の全ての国民が加入しており、一律同じ額の保険料を支払っています。ただし支払いが難しい人には支払い猶予などの措置がとられることや、専業主婦(夫)のように厚生年金に加入している第二号被保険者に扶養されている人(国民年金第三号披保険者)には支払い義務がないなどと一部例外も存在します。国民年金の支給額は在職時の収入額に関係なく納付月数により金額が決まる形となります。

次に2階部分である厚生年金は、上記の中でも会社員・公務員の人など一部の人がプラスで加入しているものです。この厚生年金の受給金額は、収入額や納付月数などにより変動するため、基本的には長く保険料を納め、また収入が高い人ほど多くの厚生年金を受給する形となります。また、厚生年金の保険料は会社と従業員とで半分ずつ負担して支払うなど、保険料の支払い方も国民年金とは異なります。

国民年金はいくらもらえるのか 

さて、先ほど国民年金は収入額に関係なく納付月数によりその受給額が決まると述べましたが、一体どのくらい貰えるのでしょうか。日本年金機構「令和2年4月分からの年金額等について(https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2020/20200401.html)」によると、令和2年度の場合、40年間滞りなく保険料を納付していると65歳から満額65,141円の年金を受け取ることができます。しかし支払いをしていない時期が少しでもあると、この金額から減額されてしまうのです。厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業統計 平成30年度 (https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/toukei/nenpou/2008/dl/gaiyou_h30.pdf)」によると、国民年金の平均受給月額は約5万6,000円であるそうです。

また、国民年金は現在原則として65歳からの受け取りになりますが、希望をすれば60歳~65歳で受け取ることも、また66歳~70歳で受け取ることも可能です。前者は繰り上げ受給といい、繰り上げ受給の請求をした時点で年金が減額されてしまいます。逆に後者は繰り下げ受給といい、65歳から何ヶ月繰り下げるかによって年金が増額されるのです。その増加率は、現行制度では基本的に1ヶ月遅らせるごとに0.7%の増額となっています。例えば70歳まで繰り下げれば42%の増額となり、5万円の受給額だった人は約7万円の受給額へとアップさせることができるのです。

厚生年金はいくらもらえるのか 

次に、厚生年金はどのくらいもらえるのでしょうか。先述したとおり、厚生年金の受給金額は在職時の年収、そして納付月数により決定されます。先述の厚生労働省の統計によると、平成30年度末の厚生年金の平均受給月額は約14万4,000円という結果でした。ちなみに、この金額の中には国民年金(基礎年金)も含まれています。

また厚生年金の平均受給額は男性と女性でも差があり、男性の場合の平均額は約16万4,000円となっている一方で、女性の場合の平均額は10万3,000円にとどまります。

年金で老後はまかなえるのか

年金の受け取り額というのは、その世帯を構成する夫婦が自営業なのか会社勤めなのか、共働きか否か、また共働きの場合それぞれの年収や納付月数などによって大きく異なるものです。例えば、自営業者の夫と専業主婦の妻という場合、保険料をこれまで満額支払っていたとしても、2人の年金額は合わせて約13万円となります。

一方で、夫婦2人とも共働きの場合は、平均額とはなりますが、26万7,000円を毎月受給することができ、その差は歴然です。もちろん、自営業者の場合は定年という概念が生まれないため元気なうちはしっかりと働くという選択肢もとれるので、大きく不安になる必要はないかと思いますが、それでもそれぞれの働き方のスタイルで老後の収入源となる年金額がこれほど違ってくるということは驚きですよね。

公益財団法人生命保険文化センターが実施した「令和元年度 生活保障に関する調査(https://www.jili.or.jp/research/report/pdf/r1hosho/2019honshi_all.pdf)」によると、夫婦2人が老後を過ごすにあたり、必要になってくる最低日常生活費は平均22.1万円だという結果が出ています。やはり先述した国民年金2人分の受給額だとこの金額には到底及ばないことが分かります。

皆さんの家庭はどの受給スタイルに当てはまるでしょうか。まずは一度、自分自身のおおよその年金受給額を把握し、その上で老後資金としてあとどのくらいの貯蓄があれば安心なのかをしっかりと計算してみてください。まだまだ先の話と思っているとあっという間に老後はきてしまいます。不安のない老後生活を送るためにも早め早めの準備を始めていきましょう。


【参照】
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)(https://www.shiruporuto.jp/public/data/movie/yoron/futari/2019/pdf/yoronf19.pdf)」
日本年金機構「令和2年4月分からの年金額等について(https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2020/20200401.html)」
厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業統計 平成30年度(https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/toukei/nenpou/2008/dl/gaiyou_h30.pdf)」
公益財団法人生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査(https://www.jili.or.jp/research/report/pdf/r1hosho/2019honshi_all.pdf)」

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