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若者の車離れはまだ進む?2021年新成人が「車を持たない」理由

LIMO / 2021年1月11日 18時30分

若者の車離れはまだ進む?2021年新成人が「車を持たない」理由

若者の車離れはまだ進む?2021年新成人が「車を持たない」理由

2021年に新成人となる人たちは、早生まれの人を除いて、20世紀生まれ最後の新成人となります。また、今年の成人式は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響で中止や延期となる地域もあり、残念でもあります。

毎年、ネット自動車保険大手のソニー損保がその年の新成人を対象に「カーライフ意識」に関するネット調査を行っています(https://from.sonysonpo.co.jp/topics/pr/2021/01/20210105_01.html)が、2021年の新成人たちは車に対してどのような意識を持っているのでしょうか。昨今は「若者の車離れ」などと言われていますが、実際はどうなのか。考えていきます。

新成人の運転免許保有率は約半数。マイカー所有率は?

今年の新成人の運転免許保有率は51.3%という結果でした。そのなかで「オートマ限定免許」の保有率はおよそ7割。3割がマニュアル免許を保有していることに驚くべきか、オートマ限定の割合が多いことに驚くべきなのか。ただ近年、メーカー各社から発売されている新車から考えると、マニュアル車に魅力を感じていない人の方が多いのではないでしょうか。マニュアル免許を取得した3割の新成人の中には、純粋にマニュアル車に乗りたいからという人も多いかと思いますが、一定数は「親に勧められた」とか「就職で必要になるかもしれない」といった理由もありそうですね。

ちなみに今回の調査で1,000人が回答したとのことですが、その中でマイカーを所有している割合は14.4%とのことでした。免許を保有している割合が全体の半分ですので、免許を保有しているうちの約3 割が自分の車を持っているということになります。

新成人の「車を持たない」理由は?

アンケートで「車を購入するつもりがない」と回答した321名に理由を尋ねると、「購入費用を負担に感じるから」(53.3%)が最も多く、次いで「燃料代や修理費など、維持費がかかるから」(35.8%)となりました。この背景には、平成初期~2000年くらいと比較すると、若者の車に対する価値観が大きく変わってきたことが影響していると考えます。インターネットが普及し一人一台高額なスマートフォンを持つ時代。車以外の娯楽も多く、車にかけられるお金がだんだん少なくなってきているともいえます。また2020年はCOVID-19の影響で仕事やアルバイトなどが思うようにできず、車を買って維持するまでの余裕がなかったということも潜在的な理由としてもありそうですね。

車のサブスクを利用してみたい割合は50%

一方で「車の新しい買い方」として2019年あたりから注目され始めた「自動車のサブスクリプション(定額制)サービス」(サブスク)。利用してみたいと回答した人が半数いることに衝撃を受けました。最近は家具や家電などでもサブスクが流行り始めていて、こういった使用の仕方に抵抗感があまりないということが考えられます。

またサブスクを利用したいと答えた理由の中で「初期費用が抑えられる」ことや「購入するより手続きが簡単だから」といった回答もあることから、費用面だけでなく車を購入する際の手続き(車庫証明の申請や必要書類の準備など)に時間や手間がかかることを敬遠する傾向が進んできているように感じます。

「若者の車離れ」は大人たちが引き起こしている可能性も

今回のアンケートの項目の中に「メーカーにもっと若者向けの車を作ってほしい」という質問があり、41.9%が「あてはまる」と回答をしていました。世の中の流れ的にも「低燃費」で「安全性能が充実している」車が主流になってきていることもあり、各メーカーから発売される車はどれも似たり寄ったりなのが現状だと筆者は考えます。

また鉄などの原材料が高騰している理由もあるかと思いますが、車自体が高性能化したり快適装備などが充実している関係もあり、若者の手の届かない価格になっているのが現状。最近話題になった新型の日産ノートは、フル装備で購入すると総額300万円を超えてしまいます。大衆車ともいえるジャンルの車ですら高額になってきているのです。

こういったことが要因で若者の車離れが加速するのであれば、メーカー各社が若者でも手の届く範囲の個性的で魅力的な車を出さなければならないのでしょうか。

おわりに

日本全体でも都市部と地方では車に対する価値観が変わってはきますが、今回のアンケートでは地域の差ではない根幹的な部分で若者の車に対する意識について考えさせられる回答が多かったのではないでしょうか。自動車産業は日本の基幹的な産業ですから、メーカー各社には将来を担う若者たちの意見を取り入れてもらいたいと思います。

参考資料

「2021年 新成人のカーライフ意識調査」ソニー損保(https://from.sonysonpo.co.jp/topics/pr/2021/01/20210105_01.html)
 

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