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世帯年収1000万円でも貯まらない「高所得貧乏」ありがちな習慣

LIMO / 2021年1月12日 18時45分

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世帯年収1000万円でも貯まらない「高所得貧乏」ありがちな習慣

「年収1000万円」と聞くと、贅沢な暮らしができているんだろうと思う方が多いのではないでしょうか?実際に年収が1000万円の世帯はどのぐらいいるのでしょうか。そんな憧れの世帯年収の方こそ「苦しいゾーン」と言われ、貯金ができない家庭も多いようです。そんな最近よく耳にする「高所得貧乏」と言われる人たちは、なぜお金が貯まらないのでしょうか。

年収1000万円の世帯はどのぐらい?

総務省統計局が公表している「家計調査(2019年度) 貯蓄・負債編 二人以上の世帯 詳細結果表(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20190&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&result_back=1&tclass4val=0)」(年間収入階級別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高)によると、二人以上の世帯で、年収1000万円以上の世帯の状況は以下のようになっています。

・年収1000万円以上1250円未満…7.15%(貯蓄額平均:2280万円)
・年収1250万円以上1500円未満…3.15%(貯蓄額平均:2643万円)
・年収1500万円以上      …3.03%(貯蓄額平均:4594万円)

これを見ると、「入ってくる金額が違うと、貯めることができる金額も違うなあ。」と思う人も多いのではないでしょうか?しかし、これはあくまでも平均の話。中には、高収入世帯にもかかわらず、「貯蓄が少ない」「貯められない」という世帯も少なからずあるようです。

データに見る『貯蓄額100万円未満の世帯はどのぐらい?』

前述の調査の結果より、年収1000万円以上の世帯のうち、貯蓄100万円未満の世帯がどのぐらいいるのかを確認してみましょう。なお、総世帯数は621万6718世帯。全体に占める貯蓄100万円未満の世帯数は66万7143世帯で、10.73%となっています。

貯蓄100万円未満の世帯

・年収1000万円以上1250円未満…3.57%(1万5892世帯)
・年収1250万円以上1500円未満…2.43%(4770世帯)
・年収1500万円以上      …0.79%(1494世帯)

収入に比べて貯蓄額が心もとない、という世帯は、たしかに存在しているということがわかります。

それ、高所得貧乏への第一歩かも。貯まらない人にありがちな習慣とは?

では、どうして高収入なのに貯められない、という事態が起こってしまうのでしょうか?ここでは、貯まらない人にありがちな習慣を2つご紹介します。

1) 羽振りがいい「だけ」の人

自身はパート務めながら、夫がやり手の実業家ということで、世帯年収1000万円を超えているというAさん。さぞや裕福な暮らしをしているのかと思いきや、「それが、全然貯まらないし、むしろ苦しいのよ。パートを辞めるに辞められない。」といいます。

原因は、Aさんの夫の『羽振りの良さ』。もともと、あればあるだけ使うというタイプでしたが、ビジネス仲間や取引先の人と飲食をした時は、とにかく自分がお金を出さないと、気が済まないのだとか。

「コロナ禍でだいぶ機会は減ったけれど、それでも行くと必ずといっていいほど、全額夫持ちになります。たしかに、ビジネスを円滑にするためには、ある程度のお付き合いにかかるお金は仕方のないものだとはわかっているけれど…。でも、年収1000万円って、所得税の税率も上がる上に、児童手当だとか、高校の授業料の実質無償化とか、そういう恩恵もほとんど受けられないゾーン。つまり、年収が低い人たちと同じように生活していても、うちは余分にお金がかかってしまうんです。夫は、そういう事実は全く見ないで、1000万円稼いているというところだけで、気前よく払ってしまうんですよね…。」と、ため息をつくAさん。

たしかに、「仲間を失う節約はしてはいけない。」とは言いますが、これは普段から自分の味方でいてくれる人に対する、ご祝儀やプレゼント、お礼といったものをけちってはいけないということ。取引先はともかく、お金がなければ付き合ってくれないような人のためにまで、相手よりも年収が多いという理由だけで、なんでもかんでも自分が出すというような習慣は、少々考え直した方がよいかもしれませんね。

2) 無意識の出費や「なんとなく」の買い物が多い人

Bさんも、夫婦ともに正社員勤務で世帯年収1000万円を達成しているひとりしかし、彼もまた「貯蓄がない。贅沢をしているつもりはないのに、手元に貯めるだけの余裕がない。若い頃は、1000万円もあれば、さぞかし余裕のある暮らしができると想像していたのに。」と嘆きます。

「でもね、先日ようやく原因らしきことが分かったんですよ。」と続けるBさん。保険の相談をした際に、担当したファイナンシャルプランナーに相談してみたところ、「無意識の出費や、なんとなくの買い物が多いのでは?」と指摘されたそうなのです。

「例えば、妻は営業職なのですが、毎月1~3万円の洋服や靴をネットショッピングするんです。時にはレジャーを兼ねてアウトレットに行き、ブランド物のバッグを買うこともあります。一方、僕には、そういったものは必要ありませんが、仕事ばかりでは、運動不足になるとあって、定期的にジムに通っています。週1回行けるか行けないかといったところですが、行ける時にはいつでも行きたいので、少し高めの毎日いつでも通えるプランを契約しています。これは、仕事をするための必要経費だと、夫婦でお互い割り切っていたのですが、ファイナンシャルプランナー曰く、『そういう出費が重なることで、手元のお金が減っていく』なのだそうで…。

たしかにそうですよね。必要経費とはいえ、お金を払うのは自分。どうしてもかかるお金なのであれば、他で締めるということをしていかないと、貯まるわけがありません。」

反省したBさんは、妻と「他にもそういったお金の使い方をしていないか」と話し合い、「多少割高だけど、いつも買っているからこのお店で、と買い物をしている」「子どもの勉強のためには必要経費、と勧められるままに教材を買っていることが多い」など、家計において見直すべき点をたくさん見つけたそう。

やはり、頭でしっかり考えてモノを買うことが重要ということなのかもしれませんね。

おわりに

「年収1000万円ぐらいが一番苦しいゾーン」と言われることもありますが、貯蓄額平均をみると、「それでも、貯めることができる人は貯めている」ことがわかります。「苦しいゾーンなのだから、出ていくものが多くて、高所得貧乏になっても仕方がない。」と考えるのではなく、まずは日常の小さな習慣ひとつひとつを見直すことで、無駄遣いを減らし、貯まる家計に変えていくことはできるのではないでしょうか。

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

参考

総務省統計局「家計調査(2019年度) 貯蓄・負債編 二人以上の世帯 詳細結果表(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20190&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&result_back=1&tclass4val=0)」

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