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米議会乱入:トランプ後も極右勢力が危険な理由と在外日本人へのリスク

LIMO / 2021年1月10日 19時30分

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米議会乱入:トランプ後も極右勢力が危険な理由と在外日本人へのリスク

1月6日午後、首都ワシントンにある連邦議会で大統領選の選挙人投票集計が行われている際、大勢のトランプ支持者たちが議事堂内に乱入し、治安当局との衝突に発展した。

衝突は激しいものとなり、これまでに5人が死亡、60人以上が逮捕され、米国の民主主義を根本的に脅かす事態となった。

米議会に乱入したトランプ支持者には陰謀論信望者も

選挙の不正を訴えてきたトランプ大統領は同日の午前、議事堂前に集結していたトランプ支持者に対し、秋の選挙の不正を訴え、抗議デモを続けるようツイッターに投稿していた。

今回乱入したトランプ支持者たちは、白人至上主義者や反政府主義者、陰謀論「Qアノン」の信奉者、民兵組織のメンバーなどである。

この事件は、依然としてトランプ大統領が支持者たちに対して強い求心力を持っていることを改めて示すこととなった。実際、大統領選では敗北したトランプ大統領だが、2016年の大統領選勝利からは1000万票以上も支持を増やしている。

また、米国の政治専門メディア「ポリティコ(Politico)」が2020年11月下旬に公表した調査結果「2024年の米大統領選挙における共和党候補は誰が良いか」によると、トランプ氏は最も高い53パーセントの圧倒的支持を集めた。

トランプ大統領は7日、ツイッター上に動画を公開し、「新政権が発足するので今は政権移行に向け動いている」と敗北を認める認識を示した。だが、これによってトランプ支持派を中心とする極右勢力の過激な行動がすぐに収まるとは限らない。

極右勢力もバックグランドは多様で、暴力を好まない穏健派も存在する一方、“ワシントンは再び我々の敵に掌握された”などとして政権奪還を訴える過激派(人)もいる。

バイデン政権誕生後も、トランプ氏はSNS上で支持者たちへ政治的メッセージを送り続けることが予想され、バイデン新大統領は就任直後からこの難題に直面することになりそうだ。

具体的なリスクとしては、就任式が行われる20日、さらには一般教書演説(まだ日程は未決定)の際にも激しい抗議デモや暴動が発生する恐れもあろう。

米欧等で日本人が暴動に巻き込まれるリスク

また、今回の暴動による影響は米国本土に留まらない。近年、英国やフランス、ドイツやオーストラリア、ニュージーランドなど他の西洋諸国でも、白人至上主義やネオナチなど極右勢力の活動が活発化している。

そして、各国の極右組織は米国の極右組織との情報交換やメンバーの受け入れなどで関係を強化し、極右勢力の国際的ネットワークというものが近年問題となっている。

6日の暴動が他国の極右勢力にモチベーションの向上など、何かしら刺激を与えることも考えられ、各国の治安悪化への影響が懸念される。

こういった事情で日本人が大きな被害を被る可能性は低いが、欧米諸国には様々な日系企業があり、数多くの日本人が生活を送っているため、抗議デモや暴動に巻き込まれるリスクは常に存在する。今後の極右勢力の動向に注意が必要だ。

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