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中学受験は年収1000万円必要?課金ゲームと呼ばれるその訳

LIMO / 2021年1月16日 19時25分

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中学受験は年収1000万円必要?課金ゲームと呼ばれるその訳

中学受験のシーズンの幕が切って落とされました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響もあり、例年に輪をかけて心配事の多いシーズンです。そんな中学受験をしているご家庭の年収はどれくらいなのでしょうか?中学受験世帯のお財布事情に迫ります。

中学受験は課金ゲーム?

「中学受験って、いったいどれくらいの費用が掛かるのかしら?」株式会社ファルボ「“中学受験は本当に課金ゲームなのか?“ 『中学受験にかかる費用』実態調査レポート(https://eduzukan.jp/jhs/484/article/9635)」にある6年時の1年間で実際に想定される某進学塾と準備のための項目例は下記のとおりです。

1. 通常授業
2. 春期講習
3. ゴールデンウィーク特訓
4. 夏期講習
5. 夏期志望校錬成特訓
6. 志望校別特訓
7. 冬期講習
8. 正月特訓
9. 模擬テスト

塾のための塾や家庭教師も「重課金」として存在するようです。

10. 個別指導塾
11. 家庭教師

上記11項目の合計は約175万円との調査結果でした。

1,000万円以上は何割?私立中に通う世帯の年収ボーダーラインは?

それだけの費用負担を12歳の子供に掛けることのできる家庭の年収は、一体いくらくらいなのでしょうか?文部科学省「平成30年度子供の学習費調査5 世帯の年間収入段階別,項目別経費の構成比(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=dataset&toukei=00400201&tstat=000001012023&cycle=0&tclass1=000001135827&tclass2=000001135828&tclass3=000001135833&stat_infid=000031894274&tclass4val=0)」を見てみましょう。

公立中学校

400万円未満:14.2 %

400万円~599万円:26.1%

600万円~799万円:25.4%

800万円~999万円:18.7%

1,000万円~1,199万円:10.1%

1,200万円以上:5.4%

私立中学校

400万円未満:3.9%

400万円~599万円:7.2%

600万円~799万円:16.8%

800万円~999万円:19.8%

1,000万円~1,199万円:16.8%

1,200万円以上:35.5%

1000万円以上の年収の世帯が52.3%、約半数を占めていますね。

私立中学校に通う世帯年収の割合としては、800万円以上が72.1%で約7割、1,000万円以上が52.3%で約半数を占めます。そう考えると800万円がボーダーラインに入ってくるかもしれません。

また、栄光ゼミナール「中学受験にかかる費用と学費について(https://www.eikoh-seminar.com/chugakujuken/column/p1412/)」によると「中学受験をする子の多くは小4から塾で中学受験用の勉強を行います。その費用は3年間で約200万円ほどといわれています。」とあります。

年収というボーダーラインだけでなく、住宅ローンがあるか?などの各家庭の収支状況によって変わってきます。3年間で約200万円の出費に耐えられるか?の吟味が必要です。

中学受験を決めた2つの家庭

ドキュメント中学受験その1:M家

M家は3人男兄弟、今年次男が中学受験です。完全に父親主導で、家族総力戦で中学受験に挑みます。私立中学の志望理由は、M家の父親曰く「地元の中学が冴えないから」とのこと。彼はベンチャー企業のオーナー社長で、取引先も経営者が多く、お互いにプライベートの話もよくします。その中で同年代の子供がいる取引先とは中学受験の話もしばしば出ます。「子供にはいい環境で勉強をさせてあげたい」という気持ちもありますが、取引先と話の流れや住んでいる場所柄も中学受験を決めた大事な要素だったかもしれません。

ドキュメント中学受験その2:H家

H家は2人男女兄弟で、去年長男が中学受験をしました。H家はM家とは正反対で、教育に関して父親は完全に母親任せです。お金は出すけれど手は一切貸さず、相談相手にならないと母親は嘆きます。長男の中学受験の際、通っている塾は成績順で席が決まるため、塾の勉強が遅れないように家庭教師も付けました。住んでいる場所が中学受験率の高い土地柄ということもあり、周りに流された感じも否めません。入学後も寄付金や部活の活動費で出費がかさみ続け、青息吐息だそうです。

高校大学まで見すえた資金計画を

「二月の勝者」という中学受験の漫画の中に「君たちが合格できたのは、父親の『経済力』と、そして『母親の狂気』」というくだりがあります。中学受験は、親子の二人三脚で挑む受験です。モチベーションの維持も大事ですが、資金が続くかどうか?もとても大事な要素です。中学に入学後も学費も掛かりますし、学校での授業についていくために塾に通うというケースもあるようです。外部の大学受験となるとまたそこで塾代等が重くのしかかり、大学入学後も学費の支払いも続きます。

学費や塾代以外の費用もばかになりません。例えば、大学の受験費用(受験料、受験のための交通費・宿泊費)を見てみましょう。日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果(https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kyouikuhi_chousa_k_r02.pdf)」(64歳以下の男女、かつ、高校生以上の子供を持つ保護者4,700人にインターネットでアンケート、令和2年9月実施)によると平均で32.5万円です。

子供が学校を卒業するまで掛かるお金をシミュレーションすると「そんなにかかるのか」と驚くかもしれません。中学受験費用も含め年の初めに夫婦でその事実を共有すると共通の目的が出来ていいかもしれませんね。

参考

株式会社ファルボ「“中学受験は本当に課金ゲームなのか?“ 『中学受験にかかる費用』実態調査レポート(https://eduzukan.jp/jhs/484/article/9635)

文部科学省「平成30年度子供の学習費調査5 世帯の年間収入段階別,項目別経費の構成比(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=dataset&toukei=00400201&tstat=000001012023&cycle=0&tclass1=000001135827&tclass2=000001135828&tclass3=000001135833&stat_infid=000031894274&tclass4val=0)」

栄光ゼミナール「中学受験にかかる費用と学費について(https://www.eikoh-seminar.com/chugakujuken/column/p1412/)」

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