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マスクを着けても「表情」と「声」が相手に伝わる2つのポイント

LIMO / 2021年3月6日 19時5分

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マスクを着けても「表情」と「声」が相手に伝わる2つのポイント

オンライン時代のコミュニケーション術

 新型コロナウイルス感染症(covid-19)の流行で、マスクは生活の必須アイテムになりました。

 この記事では、拙著『オンラインでも好かれる人・信頼される人の話し方』から、さまざまなシーンで活用できる「マスク着用時のコミュニケーションのポイント」を紹介します。

マスク越しでは「表情が見えにくい」「声が届きにくい」

 今ではすっかり「顔の一部」であり、生活の一部にもなっている「マスク」。人とコミュニケーションをする上でも欠かせないアイテムになりました。

 しかし、マスクの着用機会が増えたことで「表情が見えにくい」「声が届きにくい」といったコミュニケーションの問題が出てきているのも事実。私たち日本人が得意とする、「察すること」や「空気を読むこと」がマスクをしていると困難になるため、普段は持ってしまいがちな「多くを語らずとも、相手に察してほしい」という気持ちをいったん捨てる必要があるでしょう。

 人は誰もが感情を持ち、目の前の相手に対して感謝や申し訳ないという「ココロ」があります。しかし、私たち日本人の中にはそれを「カタチ」として表現することが苦手な人も多いのです。

 多くの場合、表情や話し方、言葉遣いといった「カタチ」が表現されていなければ、そもそも「ココロ」がないとみなされてしまいます。ぜひ、これを機に「ココロ」を「カタチ」にでき、「表現できる」ビジネスパーソンが増えると良いなと個人的には思っています。

 それでは、マスクをしていても、していない時と同様に「好かれて信頼される」印象をどのように作れるのかを考えていきましょう。ポイントは大きく分けて、「表情」と「発声」の二つがあります。

ポイント1 表情:「目」と「眉」の表現力を鍛える

 まずは「表情」から考えていきます。

 なぜマスクをしていると表情が見えにくいと思うのでしょうか? そうです、口元が隠れてしまうからです。

 諸説ありますが、私たちの顔には「表情を作るポイント」が三つあると言われています。「目元」「口角」「眉」の三つです。そのうちの一つでもある口角は、マスクによって隠れてしまっています。その状況で笑顔や表情を豊かに表現するには、残った「目元」と「眉」の表現力が問われます。

 口角については、食事も含めて口周りの筋肉は比較的動かしているので、上がりやすい人が多いでしょう。それに比べて、目元や眉の近くの筋肉は、日頃から鍛えていないと固まってしまいやすいのです。目元が笑ってない人が多く、表情が読み取れないと感じるのも無理ありません。

 私は、いつも笑顔である必要は正直ないと思っています。ただ、「表情が読み取れない」ということは、感情が読み取れず、相手との距離感が縮まらないことに直結してしまいます。結果的に、自分自身が損してしまう可能性が高いことも認識しておく必要があります。笑う時はしっかり目尻を下げて笑顔、困った時は眉尻を下げて困り顔など、目元や眉だけで表情を豊かにすることを意識してください。

マスク越しでも「読み取ってもらえる表情」にできる

 ちなみに、笑顔は口角が見えない代わりに、その上にある頬肉が自然と上がることで、下まぶたがぷくっと膨れるのが見えます。一度、マスクをした状態で自分の目元や眉、下まぶたがどのくらい動くかチェックしてみてくださいね。

 表情については、目元や眉まわりの眼輪筋(がんりんきん)と呼ばれる筋肉や、頬周りにある大頬骨筋(だいきょうこつきん)、小頬骨筋を普段から動かすトレーニングをおすすめします。長くなってしまうので、ここでは詳しくは触れませんが、インターネット検索で「表情筋トレーニング」で調べると、たくさんのサイトが出てきます。ぜひ自分にできそうなものを選んで日課にしてみてください。

 コロナ禍以前の時期でも、私自身は病院や介護施設、ネイルサロンやまつげエクステサロンなど「マスク着用必須」であった業種・業界の接遇研修をしてきました。そこでもお伝えしていたことなのですが、「マスクをしていても表情があり、表情が読み取れること」が、好かれて信頼されるコミュニケーションの第一歩なのです。

ポイント2 発声:「腹式発声」で声を通す

 続いて二つ目のポイントは「発声」です。

 どうしても、マスク越しでは声が籠もってしまいますよね。また、飛沫感染を避ける意味でも、大声を出すのもご法度。プロの方からすれば、たくさんコツがあると思いますが、私自身が意識していることは「腹式発声」のみです。

 マスクに限ったことではありませんが、「胸式発声」ではなく、「腹式発声」であれば、大きな声を出さなくても声が通るようになります。その上で、口を普段よりも大きく動かしてはっきり発音すれば、少なくとも声が届かないということはなくなります。

 こちらもトレーニング方法はたくさんありますが、「寝た状態で下腹部に空気を取り込み、力を入れたまま吐き出す」のが、できているかどうかを最も実感しやすいと思います。

 腹式発声ができるようになると、声を含めて、落ち着いた、自信のある印象にもなります。ぜひこれをきっかけにマスターしましょう。

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筆者の桑野麻衣氏の著書(画像をクリックするとAmazonのページにジャンプします)

どうせなら「気分が明るくなる」マスクをつけよう!

 最後に、これは余談にもなりますが、抗菌といった機能は当然ながら重視しつつ、やはり「自分の気に入ったマスク」「気分が明るくなるマスク」を着用することを私個人としてはおすすめします。

 コロナ禍の状況で、外出時に常にマスクを着けていると、「マスクの存在」自体に不快感があることを日々実感します。息苦しかったり、女性はメイクが落ちやすくなってしまったり、蒸れてしまって肌荒れをしたり。思っている以上のストレスがかかっています。

 よほどの場合を除き、「仕事には白のノーマルマスクのみが許され、柄つきの布マスクや色つきのマスクはマナー違反」なんてことにならないことを願っています。

 少しでも気分が上がったり、着け心地のいいマスクをしていたほうが、表情も明るくなると思いませんか? ただでさえストレスの多い状況下で、あまり本質的ではない部分で、さらに負荷がかかるのは無意味だと私自身は思っています。ウィズコロナ時代、マスクとも上手に付き合っていきましょう。

 

■ 桑野 麻衣(くわの・まい)
 学習院大学卒業後、全日本空輸株式会社(ANA)に入社。グランドスタッフとして、最重要顧客DIAMOND会員専用カウンターのサービス責任者、教育訓練インストラクターなどを務め、7年間で100万人以上を超えるお客様サービスに携わる。オリエンタルランドへの出向、ジャパネットたかた、再春館製薬所グループ企業を経て独立。コミュニケーション、リーダーシップ、接遇マナー等のテーマで企業研修や講演を行い、これまでの受講者は3万人を超える。著書『好かれる人の話し方、信頼される言葉づかい』『オンラインでも好かれる人・信頼される人の話し方』のほか、PRESIDENT、MORE、CLASSY、Oggi、美人百花などメディアへの寄稿・出演も多数。

 

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