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塾選びで重視する1位は月謝ではない。では月謝にいくらかけているか

LIMO / 2021年3月17日 18時45分

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塾選びで重視する1位は月謝ではない。では月謝にいくらかけているか

新型コロナウイルスで、私たちのこれまでのライフスタイルは大きく変わっていきました。経済面への影響は特定の業種にとどまらず、多方面で雇用や収入などへの不安が指摘されています。

親の収入が減少すると家計を見直す必要が出てきますが、子どもの教育費も見直し対象になりやすいもの。「できればお金をかけずに学力を向上させたい」のが親の本音かもしれませんが、実際のところはどうなのでしょうか。

株式会社インタースペースが運営する「ママスタまなび」が2021年の1月下旬〜2月上旬に行った「小学生・中学生の塾通い」に関するアンケート調査からは、塾選びでは必ずしも「塾の月謝」が重視されているわけではないことが浮かび上がってきました。

親が考える塾選びの基準は?

中学受験をしない場合でも、「苦手科目をなくしたい」「学校の勉強だけでは不安」と小学校から塾通いを始める子は少なくありません。最近は、地方都市でも小学校高学年向けの英語クラスを設ける塾もあります。

我が子を塾に通わせようかと考え始める時、他の家庭ではどういった点を重視しているのか気になるところですよね。

「ママスタまなび」のアンケートでは、小・中学生の子どもがいる1,037人のママから有効回答が得ています。そこで子どもの塾を選ぶ際に重視した点を複数回答で選んでもらった結果、まず、小学生の保護者の69.5%が「子どもと塾の雰囲気が合うか」を重視していました。

次いで「教室までのアクセスの良さ」が続き、3番目に多い「月謝・塾の費用」を重視している小学生の保護者は、全体の37.9%です。

一方、中学生の保護者が重視しているのは「教室までのアクセスの良さ」(73.8%)です。中学生になると親がつきっきりで送迎しなくても通えるよう、家からのアクセスや安全面を考慮する様子が分かります。

「子どもと塾の雰囲気が合うか」(66.1%)が2番目に続き、小学生の保護者同様に3番目に多かったのが「月謝・塾の費用」です。ただし、割合は小学生の保護者よりも増えて51.8%にまで上昇。

学年が上がると小学生向けのクラスに比べて費用も高くなるため、必然的に「通いやすい月謝の塾」に意識が向くのだと考えられます。

このように、アンケートから小学生時代は塾の雰囲気や子どもとの相性、中学生では子ども自身で通えるかどうかが保護者にとって最重要ポイントになっています。

実際、筆者の周囲でも、塾探しをするときは送迎の負担を考えて近場の塾をピックアップするママは圧倒的に多くなっています。特に、「友だちと2人で通える距離」「親が送迎しなくても安心して通える塾」という声はよく耳にします。

中学生では「ママ友の口コミ」も

中学生になると、そこに「ママ友の口コミ」も加わっていくのは筆者が塾で仕事をしている際に強く感じたことです。

「ママスタまなび」のアンケートでもその傾向があることがわかります。小学生の保護者の15.3%が「知人の口コミでの評判」を重視しているのに対し、中学生の保護者では4人に1人にあたる25%に上昇。

中学生になると塾通いをする子が一気に増えるため、ママ友から情報を得られやすい側面もあります。「先生がやる気がある」「声がけが少ない」「問題児が通っている」など様々な話を聞いて参考にする保護者の割合が増加していきます。

月謝のボリュームゾーンはどのくらいか

小・中学生の保護者いずれにおいても塾選びをする際に重視する条件の3位となっている「月謝や塾の費用」ですが、月謝のボリュームゾーンはいくらくらいなのでしょうか。

同アンケート調査の結果では、塾の月謝(季節講習会などは除く)は「1万1円〜2万円」が小学生では38.4%、中学生は33.9%と最多でした。しかし、中学生では「2万1円~3万円」の割合も31.5%あり、7割近くが1万1円から3万円がボリュームゾーンだということが分かります。

とはいえ、「毎月1万円ちょっとなら家計をやりくりして塾代を捻出できる」と思っていても、いざ通塾を始めると季節講習会やテスト代、テキスト代などの出費が付きもの。特に受験学年になると春期講習、夏期講習では他学年よりも長期間の講習プランが組まれるため、必然的に料金も高くなります。

そのため、月謝だけを見るのではなく、トータルでどの程度かかるのかを考えることも塾選びで重視したいポイントです。

コロナ禍収束への道筋が見えてきたとしても、経済状況や雇用情勢が劇的に回復することは期待できません。しばらくは収入源の変動も起こりえることを念頭に置きつつ、「確実に支払いができる」「家計に無理のない範囲」とある程度決めておくことが必要でしょう。

また、中学受験、高校受験のためにと塾に教育費をつぎ込み過ぎると専門学校や大学進学時の学費に困ることもありえますので注意が必要です。

塾通いは親世代より長期化?

東京などの大都市圏では中学受験を考えている場合、通塾スタートの学年が低年齢化している指摘されることが増えています。

中学受験が少数派の地方でも、英語が教科化されたこともあり、主に高学年をターゲットにした「小学生の頃から英語の勉強」とクラスを開講している塾もあります。

塾側としても少子化が避けられない中、早めに生徒を集めなければ安定した経営ができません。時代の変化と塾側の思惑が絡み合い、親世代よりも塾通いをする期間が長くなりやすい土壌が生まれつつあります。こうした現状を理解しつつ、子どもに合う塾を選んでいきたいですね。

参考資料

まなびに関する実態調査結果④ 小学生・中学生の塾通い(https://manabi.mamastar.jp/research/202102)(「mamastaまなび」株式会社インタースペース)

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