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中学校の部活に潜む思わぬ出費。気軽に選ぶと後悔するかも

LIMO / 2021年4月30日 18時55分

中学校の部活に潜む思わぬ出費。気軽に選ぶと後悔するかも

中学校の部活に潜む思わぬ出費。気軽に選ぶと後悔するかも

中学校に進学すると、小学校とは全く違う雰囲気に戸惑う子も少なくないでしょう。特に部活動は中学校生活において大きな存在。大人になっても記憶が鮮明に残っている、という人もいるかもしれません。

夕方まで続く練習、そして先輩後輩の上下関係。入部する部活の選択によって、中学校生活がガラリと変わるほどのインパクトがあるものです。

さらに、部活動選びで気を付けなくてはいけないのが家計への負担や送迎の負担。「もう中学生になったし」と子ども任せでいたら、部活動に関する出費や親の負担が思った以上に大きかった…ということも珍しくありません。そのため、ある程度、情報収集をする必要があるようです。

部活動費はどのくらいかかる?

文部科学省が隔年で発表する「子供の学習費調査」では、授業料や教育費、塾などの補助学習費など、幼稚園児~高校生の学習に関する費用を調べています。

最新の「平成30年度子供の学習費調査」によると、部活動費を含む教科外活動費は公立中学校で年間2万9308円、私立中学校では年間5万5796円という結果でした。

このデータだと公立中では1年間で約3万円、つまり1カ月約2500円ということになります。一見すると家計への負担はさほど大きくなさそうです。

しかし、中学校の部活には”放課後に行われるもの”以上のこともあります。公立学校の運動系の部活といっても、その地域の強豪校だと休日に練習試合が組まれることもよくあります。

試合会場が遠ければ、そこまで子どもたちを連れて行くのは親。バスを頼むにしても交通費は保護者が払うため、子どもが入った部活によっては1カ月2500円では収まらないこともあるのです。

連休や夏休みに泊まりがけの合宿があれば宿泊料は保護者負担となりますし、親が同伴する場合や、家庭の事情で弟や妹も一緒に連れて行く時はさらに出費がかさみます。

筆者の周囲でも「子どもが入ってから部活の実情を知った」「できる限り家庭への負担が少ない部活に入ってほしい」というママの声を耳にします。

筆者自身、中学生時代は吹奏楽部に所属していましたが、フルートやクラリネット担当の子は楽器を購入していました。幸い筆者は学校のものを使用していたためマウスピースのみを買えば済み、家計への負担がさほどなかったので内心ほっとした思い出があります。

シューズや道具そして交際費

入部直後に道具を一式揃える。部活のユニフォーム代を支払う。新1年生が部活に入ると、必要なものを購入しなくてはならず、一時的に家計の負担が大きくなります。部活が始まればそこまで出費もなくなるはず、と思いきや実際はそうとも限りません。

バスケットボールやサッカーなどは成長期でサイズアウトしたり、毎日の練習で靴がボロボロになってしまい買い替えもあります。頻繁に交換するものではありませんが、競技専用のシューズは決して安価ではないので、痛い出費になります。

また、運動部の方が家計への負担は大きいようにも見えますが、文化部でも吹奏楽部は楽器購入が必要だとまとまったお金が必要です。そして、運動部や文化部に関わらず、活動を通じて仲間意識が高まり、仲間とで出かけることもあります。

コロナ禍以前は、大会の打ち上げ会をするため「部活の友だちと食事に行くからお金が必要だとせがまれる」「部活で焼肉屋さんに行く話になっているらしい」といった話を耳にすることがありました。

部活動の雰囲気にもよりますが、学校外でも部活仲間と集まる機会が多いと、食事代や洋服代など交際費も無視できないもの。小学校とは違い、交友範囲や行動範囲が広がるに伴い、出費も増えることは頭の片隅に置いて急な出費に備えることも大切です。

コロナ禍で部活動も様変わりしているが

昨年度は新型コロナウイルスの感染拡大もあり、中学校や高校のでは大会の中止が相次ぎました。部活動が制限されたこともあり、出費や親の負担は軽減された面もあります。

しかし、コロナ禍が一段落して活動再開となった時のことを考え、費用や交際費が3年間でどのくらいかかるのか、情報収集は必要です。

もちろん、子どものためにも本人が希望する部活動に入らせることがベストですが、コロナ禍で収入が減少している世帯も少なくありません。あまりにも負担の大きいものは避けたい場合もあるでしょう。

しかし「お金がないからムリ!」の一言で片づけて不本意な選択をさせることになると、親子関係にひびが入ることもあります。そうした事態を避けるため、家計への負担が少なく、その中でも子どものやりたい部活動を親子で話し合って決めることは今後重要性を増していくことでしょう。

参考資料

平成30年度 子供の学習費調査-結果の概要(https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/mext_00102.html)(文部科学省)

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