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勉強嫌いの子だけが知らない 「超重要な」勉強のコツ

LIMO / 2021年4月30日 18時35分

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勉強嫌いの子だけが知らない 「超重要な」勉強のコツ

外出や行楽がむずかしくなった今年のGW。家でゆっくりするご家庭も多いのではないでしょうか。お子さんが毎日ゴロゴロとゲームをしたり動画を見るくらいなら、本を読んだり勉強をしてくれないかなぁという気にもなりますよね。

そこで、さまざまな勉強法の名著100冊のポイントだけを紹介した拙著『世界一やさしい 超勉強法101(https://www.amazon.co.jp/gp/product/4864108366/ref=as_li_qf_asin_il_tl?ie=UTF8&tag=navipla-22&creative=1211&linkCode=as2&creativeASIN=4864108366&linkId=faee5020e687aaa35c4b73605d4f44c5)』から、勉強を楽しみながら、やる気を継続させる“ちょっとしたコツ”をご紹介したいと思います。

勉強ギライな子ほどハマる! 勉強をゲームにしてしまうワザ

1つめは、勉強ギライな子に興味を持たせるコツです。

『現役東大生がこっそりやっている、頭がよくなる勉強法』(PHP研究所)を書いた清水章弘さんは、“現役で東大に受かった人は、「頭のいい人」ではなく「勉強のコツを心得ている人」だ”と言います。勉強のコツとして、勉強をゲームにしてしまうワザが紹介されていました。

あなたのお子さんは、ゲーム好きではないですか? 勉強が嫌いな子はいても、ゲームが嫌いな子はあまりいないですよね。そこで「暗記ドア」というゲームをやってみるのです。

ルールは簡単。覚えたいことをクイズにして紙に書き、それをよく出入りするドアに貼り、正解しないとそのドアを開けることができない……というものです。

こうすると、普段の生活が「ゲーム」そのものになります。なかなか覚えられないものほど、よく開け閉めするドアに「クイズ」として貼っておくとよいでしょう。

さらにクイズの出し方を工夫すると、難易度を変化させることができます。たとえば世界三大河川を覚えようとした場合、「世界三大河川はアマゾン川とナイル川とあとひとつは何?」という出し方もできますし、「世界三大河川をすべて答えよ」という出し方もできるわけです。

「暗記ドア」で特に効果が高い場所が「トイレ」です。クイズに答えないとトイレに入れませんので、危機感とともにより必死で覚えるようになるはずです。テスト前などで急いで覚える目的なら、ドアの内側にも貼っておいて、問題に答えられないとトイレから出られない……というのも面白いかもしれませんね。

お子さんだけでなく、親も一緒になって英単語や漢字のクイズなどを自分用につくり、家族みんなで楽しむと、さらに盛り上がりが増すはずです。

何度も何度も書いて覚える「くり返し学習」。じつは、定着しない?

勉強でもスポーツでも「定着」をめざし、くり返し学習やくり返し練習をすることがよくあります。しかし、じつは最新の科学ではこの「くり返し学習」だけでは効果が高くないことが証明されています。

2020年に発売された『子育てベスト100 「最先端の新常識×子どもにいちばん大事なこと」が1冊で全部丸わかり』(ダイヤモンド社/加藤紀子著)では、「心理学の研究によると、やみくもにくり返せばよいというわけでもない」と説明されています。

具体的には、くり返し学習をする際に「単調な反復をしないこと」が重要だといいます。

私も小学生のころに、何度も何度も漢字の書きとりをしましたが、同じ漢字をくり返し書いたところでなかなか記憶には定着せず、苦痛でしかありませんでした。

これは心理学で「流暢性の罠」と呼ばれるそうですが、“書き方がすぐに思い出せるほどやった”ということが逆に脳を油断させ、結局すぐには思い出せなくなる罠に陥るのだそうです。

くり返し学習を効果的にするには、「変化をおり交ぜる」「少し負荷を上げる」の2つのポイントが重要だといいます。反復練習のなかにに少し変化を加えた課題を混ぜると、学習能力がアップして記憶も定着するという研究結果もあるそうです。

問題に応じて解き方を変える必要があるので手間は掛かりますが、実際に試験を受けるときはほとんどが初めて見るような問題ですから、変化があったほうがよさそうですよね。

さらに、ただ変化させるだけでなく、少しずつ負荷を上げていったほうがよいとの説もあります。フロリダ州立大学の心理学者であるアンダース・エリクソン教授は、「超一流の人々は、少しだけ限界を超える負荷をかけ続けている」と指摘しています。

ですから、くり返し学習では、前回より「少しだけレベルアップした問題」も織り交ぜていくと、効果的に成長できるでしょう。何も考えずに同じ勉強をくり返すのではなく、「少しの変化」「少しのレベルアップ」を意識して、効率的に学習効果を高めていきましょう。

やる気を継続させる!「ツァイガルニック効果」と「おやつ効果」

たとえ勉強が楽しくなってきても、よく耳にするのが「やる気が持続しない……」という悩み。これは、子どもだけでなく、大人も同じですよね。そこで、「やる気を継続させる」コツを最後に紹介します。

1つめは長期的な「やる気」を支える「あえてキリの悪いところで終わらせる」ワザです。

勉強をするときに「キリのいいところまでやらなければ」と、考えていませんか? 『小学生の子が勉強にハマる方法』(実務教育出版、菊池洋匡・秦一生著)では、あえて「キリの悪いところ」で終わったほうが、「もっとやりたい!」という気持ちを引き出せると言っています。

これを「ツァイガルニック効果」と言って、人間には、完了済みのタスクより、「未完了のタスクのほうが気になる」性質があるのです。

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筆者の原マサヒコ氏の著書(画像をクリックするとAmazonのページにジャンプします)

最近はテレビ番組でも、盛り上がっているところで「続きはCMのあとで」などとブツッと切ったりしますが、まさに同じ原理。ゲームもキリのいいタイミングがなかなかないといっては延々やり続けてしまうものですよね。

勉強も続きが気になるように「盛り上がっているところ」であえてやめてしまうのがよいのです。「時間」で区切ってしまうのがいちばんやりやすいでしょう。「この課題を15分以内でやる」とか「今日の勉強は25分まで」と時間を決めて、タイマーをセットします。そして、タイマーが鳴ったら強制的に終了です。

「ピピピ」と鳴ってそこで終わりとなると、「あー、もうちょっとで解けたのに!!」と思ってしまうわけですが、この感覚がとても大事なのだといいます。

さらに、始めた勉強が途中で嫌になってしまうことないよう、短期的な「やる気」をサポートしてあげるときに、選ぶ「おやつ」も重要です。

ベストセラーとなった『スタンフォードの自分を変える教室』(大和書房)では、スタンフォード大学で教える心理学者ケリー・マクゴニガルさんが「意志力を維持するための食べもの」として、「ナッツ」をすすめています。

「頭が疲れたときには甘いもの」なんてよく言いますが、実際にエネルギーが不足したときに甘いものを食べると、血糖値が一時的に上昇してスッキリします。ただ、血糖値が急激に上がったり下がったりするのは、体のことを考えるとあまりよくないのだそうです。

勉強中はナッツのような持久性のある「低血糖食」をとって、ゆるやかに一定に血糖値を保つのが理想的なのです。

おわりに

いかがでしたか? ここでは4つのポイントをピックアップしましたが、拙著『世界一やさしい 超勉強法101(https://www.amazon.co.jp/gp/product/4864108366/ref=as_li_qf_asin_il_tl?ie=UTF8&tag=navipla-22&creative=1211&linkCode=as2&creativeASIN=4864108366&linkId=faee5020e687aaa35c4b73605d4f44c5)』では、ほかにも勉強に関する97のコツを紹介しています。勉強の楽しさを教えつつ、やる気が定着するしくみと環境づくりで、お子さんの才能をどんどん伸ばしていってあげたいですね。

(/mwimgs/3/6/-/img_36ef1553c492273673b0de6ef760d0b483166.jpg)

原マサヒコ氏の著書『世界一やさしい 超勉強法101(http://%E4%B8%96%E7%95%8C%E4%B8%80%E3%82%84%E3%81%95%E3%81%97%E3%81%84%E8%B6%85%E5%8B%89%E5%BC%B7%E6%B3%95101)』(飛鳥新社、定価(税別) 1,400円)

著者略歴

原マサヒコ
プラスドライブ株式会社 代表取締役

子どものときから勉強が苦手で、高校時代はつねに最下位の成績。社会人になるころに「勉強」の重要性に気づき、遅れを取り戻すように「学び」にまつわる本を何十冊も読みあさり、人一倍勉学に励むと、はじめて勤めたトヨタの現場で「技能オリンピック」最年少優勝を果たし、「アイデアツールコンテスト」でも2年連続全国大会出場にするなど成果を出す。
その後はすっかり勉強マニアになり、何百冊もの本を研究。新しいことを学び続けた結果、まったく畑違いのIT業界へ転身し、一部上場企業のマーケティング部門の責任者を務めるなど活躍する。
国語は大の苦手だったが、勉強法を学んだことで才能が開花して、ビジネス書作家としてデビュー。10冊以上の出版を果たしてきた。 今回は25年にわたって学んできたことの集大成として、記憶術やノート術など勉強にまつわる名著100冊からベストメソッドのみを選び出し、「最速で結果を出せる勉強法」をまとめていった。
著書には『まんがで身につくPDCA』(あさ出版)、『トヨタの自分で考える力』(ダイヤモンド社)など、ベストセラー多数。

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