定年後の給料は4人に1人 年収「50%より下がった」3割が「仕方ない」と回答
LIMO / 2021年6月14日 20時35分
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定年後の給料は4人に1人 年収「50%より下がった」3割が「仕方ない」と回答
パーソル総合研究所は2021年5月28日、「シニア従業員とその同僚の就労意識に関する定量調査」を公表しました。同調査によると、定年再雇用後、年収が50%より減少した人は27.6%となりました。4人に1人以上が、年収が半分より大きく下がったことになります。
定年後の働き方については、2021年4月に70歳までの就業機会の確保が努力義務となったばかり。人生100年時代の重要なヒントがある、この調査を詳しくチェックしていきます。
27.6%が年収「50%より下がった」
まず、年収の変化からみていきます。
定年後再雇用による年収・職務変化
(/mwimgs/1/4/-/img_1486d9e36c7dc2ecc9e3644ca34c714e178562.png)拡大する(/mwimgs/1/4/-/img_1486d9e36c7dc2ecc9e3644ca34c714e178562.png)
【出典】パーソル総合研究所「シニア従業員とその同僚の就労意識に関する定量調査」
年収が定年前より上がったのが、わずか2.2%となりました。
一方、年収が下がったと回答したのは、約9割を占めています。
特に多かったのは、年収が50%より下がったと回答した人(27.6%)で、4人に1人以上が該当することになります。
また、定年後の職務の変化についてもチェックしていきます。
再雇用者の半分以上は、定年前とほぼ同じ業務をしていることがわかります。
同じ仕事内容であるのに、給料が半分以下になるケースが多いとも読み取れます。さらに、定年再雇用後、定年前とほぼ同様の職務をしている場合でも、平均で39.3%の年収低下が見られたとのことです。
シニア層の人にとっては不満のあるデータかもしれませんが、シニア層の方はこの事実をどう思っているのでしょうか。
30%以上が給料低下を「仕方ない」
それでは、シニア層は年収の変化についてどう考えているのでしょうか。
再雇用者の処遇低下に対する意識
(/mwimgs/0/5/-/img_051d637f0f9dd5d9436237bcd87d56c182439.png)拡大する(/mwimgs/0/5/-/img_051d637f0f9dd5d9436237bcd87d56c182439.png)
【出典】パーソル総合研究所「シニア従業員とその同僚の就労意識に関する定量調査」
上図の通り、給料が下がるのを「仕方ない」と思っている人は、勤務形態に関わらず30%以上いることがわかりました。
正当な評価制度を
シニア層の就労状況について、ここまで見てきました。
同じ仕事をしているのに、再雇用の前後で給料が半分も違うという事実に驚いた人もいるでしょう。
政府は今「同一労働同一賃金」を掲げています。同一労働同一賃金とは、同一企業・団体でのいわゆる正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者) と非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)の間の不合理な待遇差の解消を目指すもの。
今回の調査結果は、まさにこの流れにも一石を投じる内容となっています。
現役時代の給与体系、再雇用後の給与体系、年功序列の給与体系など、我々の働き方とその報酬のあり方が複雑に絡みあっている問題ともいえそうです。職務にあった給与が、正当な評価により、適正に支払われるような仕組みの構築が望まれます。
調査対象
【A群】 シニア従業員 3000人
年代:
50〜54歳:1056人(男性:365人、女性:691人)
55〜59歳:773人(男性:385人、女性:388人)
60代:1171人(男性:750名、女性:421人)【B群】 若年従業員 3000人
年代:20代-40代 各1000人(男女 各500人ずつ)合計サンプル数 6000人
※居住地域:全国 / 男女、企業規模:100人以上 / 第一次産業は除く / 日本企業のみ
参考資料
パーソル総合研究所「シニア従業員とその同僚の就労意識に関する定量調査」(https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/research/activity/data/senior-peers.html)
厚生労働省「同一労働同一賃金特集ページ」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000144972.html)
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