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「残クレ」で車を購入するのは損? メリットの裏に隠されていること

LIMO / 2021年6月23日 18時45分

「残クレ」で車を購入するのは損? メリットの裏に隠されていること

「残クレ」で車を購入するのは損? メリットの裏に隠されていること

皆さんは車を購入する際はどういった買い方をするでしょうか?

現金一括購入であれば悩みませんが、分割払い(ローン)、マイカーリース、サブスクなど買い方(支払い方)が多様化してきたため、ユーザーとしては何が最適解なのかわからないという場合も多いでしょう。

新聞広告やディーラーのウェブサイトでは「残価クレジット(残クレ)」の購入プランが前面に押し出されていることが多く、これを利用して新車を購入するという方もいらっしゃるかと思います。ただ、残クレにはメリットが多々あるものの、実は損をしているかもしれません。

そこで今回は、残クレで車を購入すると損になるのかを確認していきたいと思います。

残クレのメリットばかりに注目しないことが大切

残クレの大きなメリットは「毎月の支払い金額をグッと抑えられる」ということです。

簡単に説明すると車両の購入金額をローンの最終回に据え置くことで残り期間の支払金額が抑えられるということになり、今まで「高くて買えなかった車」でも「残クレ利用であれば手が届く」ということで高級ミニバンが飛ぶように売れている一因となっています(最もすべてが残クレ利用ということではありませんが)。

残クレにはこの大きなメリットの裏に「走行距離制限」や「事故で破損したときに返却できない」といったデメリットが隠されています。購入前にディーラーで必ず説明を受けますが、意外と気にしていない人も多いのが実情です。

残クレの思わぬ落とし穴とは

残クレには、前述した走行距離制限や事故での破損時に車を返却できないというデメリットがあります。

軽微な走行距離オーバーや基準内の擦り傷やへこみであれば数万円~20万円程度の追徴金を支払うことで車を返却できますので不安要素はありませんが、事故で車の骨格部分に「修復歴」がついてしまったときが問題なのです。

残クレで返却できない条件の中に「事故による修復歴」があります。これは自分自身が起こした自損事故も貰い事故も対象となります。

自損の場合であればあきらめもつきますが、貰い事故の場合はほぼ泣き寝入りとなります(加害者側に「事故落ち分」を支払わせたとしても微々たる金額になるケースが多いため)。こういった場合は残クレの最終回時に高額な残価分を一括清算するか再分割する必要があるのです。

「残価率が高い車=金利負担が高い」ということ

残クレで毎月の支払金額がグッと抑えられる車というのは「残価率が高い車」ということです。最終回に据え置かれる残価が高ければ高いほど、残り期間の支払いが抑えられるからです。

残クレ利用において気にかければならないのが「金利負担」です。もちろん最終回に据え置かれた残価にも金利はかかってきますから、通常ローンで車を購入するよりも金利負担が重くのしかかってきます。

例として残価が高いことで人気のミニバン、アルファードでシミュレーションをしてみましょう。

5年ローンでGグレードを残クレ利用した場合(61回払いベース)の、シミュレーション内容と金利負担額は以下の通りです。

車両本体価格:4,539,000円

頭金:1,539,000円

所要資金:3,000,000円

金利:4.9%

初回お支払い額:31,844円 × 1回

月々お支払い額:29,800円 × 59回

最終回支払い額(残価):1,815,600円(残価率40%)

ローンでの支払い総額:1,790,044円

金利負担:605,644円

車を返却してしまえばローンの支払いは頭金含めて330万円程度で済むため割安感がありますが、金利負担が60万円というのはかなり大きく感じます。

仮に同じ条件(所要資金300万円、金利4.9%)で通常ローンを組んだ場合をシミュレーションしてみましょう。

毎月の支払額:56,476円

ローンでの支払い総額:3,388,560円

金利負担:388,560円

毎月の支払い金額がほぼ倍になりますが、金利負担は約4割減です。

このように、残クレの場合は金利負担を考えてみるのも、検討の際の一つの方法です。

ずっと同じ車に乗り続けるのなら銀行で長期間のローンを組む

残クレだと、一定期間が経過すると乗り換えや返却という選択肢が出てきます。もちろん一括で返済することも可能ではありますが、金利負担の面で見るととても損をします。

そこで視点を変えて、ずっと同じ車に乗り続けるのであれば5年以上のローンを組んで車を買うというのも一つの方法です。

最近は低金利なので銀行の貸出金利が2.5%程度とお得感があります。試しに先ほどの条件で4パターンほどシミュレーションしてみましょう。 

6年ローン:毎月44,913円、金利負担233,736円

7年ローン:毎月38,967円、金利負担273,228円

8年ローン:毎月34,512円、金利負担313,152円

9年ローン:毎月31,049円、金利負担353,292円

このように、金利が安ければ残クレの毎月負担プラスアルファで最終回支払い後に自分のものにできるようになります。考え方を変えてこの方法を検討してみてもいいかもしれません。

おわりに

いくつかのシミュレーションを見てきましたが、金利負担を考えなければ残クレはお得ともいえます。メリットとデメリットをしっかりと把握して賢い車の買い方を実践しましょう。

参考資料

アルファード残価設定プラン(https://www.yokohama-toyopet.co.jp/new_car/lineup/alphard/how_to_buy)(横浜トヨペット)

自動車ローンご返済額シミュレーション(https://www.michinokubank.co.jp/general/simulation/mycar.html)(みちのく銀行)

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