会社員の貯金 100~500万円が最多 老後資金「2000万円」で本当に足りるか

株式会社VALUE FIRSTは2021年6月24日、貯金状況や老後の生活資金に関するアンケートの結果を公表しました。現在の貯金額が100～500万円未満が2割で最多となった一方で、1000万円以上も2割弱となっていることがわかりました。

そこで今回はみなさんの貯金事情についてチェック。そのうえで、老後の資産形成についても解説していきます。

貯金額「100～500万円未満」「1000万円以上」ともに約2割

調査は、全国の会社員300名を対象にインターネット回答で実施されました。

それでは、気になる会社員の貯金事情をみていきます。

貯金額「ばらつき」が大きい結果に

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【出典】株式会社VALUE FIRST「貯金状況や老後の生活資金に関するアンケート」

現在の貯金額で多かったのは、100～500万円未満（21.7%）でした。

また、100～500万円未満はどの年代でも最も多く、最も平均的な金額と考えられます。

ただ、次に多かったのが1000万円以上（19.7%）。貯金額には大きな差が見られます。1000万円以上貯めている人は50代に最も多くなっています。これまでの貯金の積み重ねがデータに表れていると言えそうです。

老後資金「1000～3000万円未満貯めたい」が4割

それでは、老後資金をいくら貯めたいかについて、調査結果をみていきます。

老後資金はいくら貯めたい？

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【出典】株式会社VALUE FIRST「貯金状況や老後の生活資金に関するアンケート」

老後資金は、1000～3000万円未満を貯めたいと考えている人が最多になりました。

金融庁の発表したレポートによる「老後2000万円問題」が話題になりましたが、これをきっかけに2000万円を目安にしている人も増えているのかもしれません。

しかし、2000万円で本当に足りるのでしょうか？

そこで、次からは老後2000万円問題の内容もみていきます。

「老後2000万円」で本当に足りるのか?

2000万円問題のモデルとなった計算式は下記のとおりです。

高齢夫婦世帯（夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯）

実収入（主に年金）：20万9198円

実支出（主に食費）：26万3718円

月々の赤字額：約5万5000円

必要な老後資金：5万5000円×12ヶ月×30年＝1980万円

※老後を30年と仮定して計算

ただ、2000万円には介護や住居のリフォーム費用などは含まれていません。

もしこうした費用を入れるとなると、2000万円以上の資金が必要になるでしょう。

また、生命保険文化センターの調査結果では、「ゆとりある老後生活費」に毎月平均36.1万円が必要という試算も出ています。どんな老後生活を送りたいかによって、必要となる貯金額は違ってくるのです。

老後の生活が不安なら

今回は会社員の貯蓄事情について、見てきました。貯蓄額には大きな差があることがわかりました。

また、老後のために資産形成をしている人も多く見られました。

資産形成は、投資期間が長くなればなるほど、リターンも安定しやすいと一般的に言われています。資産形成については、iDeCoやNISAといった税制優遇制度を活用する人も増えてきているので、気になる人はチェックしてみるといいでしょう。

参考資料

株式会社VALUE FIRST「貯金状況や老後の生活資金に関するアンケート」（https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000047794.html）

金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」（https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf）

生命保険文化センター「老後の生活費はいくらくらい必要と考える？」（https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/oldage/7.html）