手作りアイスクリームがニュージーランドから日本上陸。添加物なしの「ピュア」な味わい!
LIMO / 2021年8月21日 9時45分
手作りアイスクリームがニュージーランドから日本上陸。添加物なしの「ピュア」な味わい!
ニュージーランドは、太平洋のはじっこにある人口500万人ほどの小さな国です。正直なところ、オールブラックス以外、この国が世界に名を馳せるというような機会は決して多いとはいえません。
しかし、意外な分野で「世界有数」と言えることがあります。それは人口1人当たりのアイスクリーム消費量が年に23リットルだということ。ニュージーランド・アイスクリーム・マニュファクチャラーズ・アソシエーション(以下、NZICMA)によると、ニュージランドは世界で最もアイスクリーム消費量が多い国の一つなのです。
23リットルを日本でよく食べられているカップ入りアイスクリーム(容量200ml)に換算すると、何と115個分。「年間とはいえ1人でそんなに?」という声が聞こえてきそうですが、これはニュージーランドのアイスクリームがそれだけおいしいということなのではないでしょうか。
主原料のミルクが味の決め手
1人当たり年に23リットルも口にしてしまうほどの味を誇るアイスクリーム。前出の、国内アイスクリーム製造業者を代表する組織・NZICMAによると、そのおいしさの重要な鍵を握るのが原材料のミルクです。
乳牛は1年を通して、広大な牧草地で放牧され、草を食べてのんびり暮らしています。ストレスの少ない環境のおかげでしょうか。ミルクは濃く、深い味わいがあります。これに酪農大国ならではの優れた技術力と、高い品質・衛生基準が加わると、誰をも虜にしてしまう味ができあがるようです。
このNZICMA主催で、国内のアイスクリーム・ナンバーワンを決める「アイスクリーム・アワーズ」が毎年開かれています。1997年から続き、アイスクリームだけでなく、ジェラートやソルベ、フローズンヨーグルト、乳製品を使用しないアイスクリームなどが対象です。
審査基準で最も重要視されるものは味。そしてコクと食感が続き、見た目と溶けやすさも評価されます。一般人や子どもたちが審査員を務める部門や、販売する店が対象となる部門もあります。アイスクリーム好きのニュージーランド人は、毎年この賞の結果を楽しみにしています。
添加物なしの手作りアイスクリーム「ピュア」
その「アイスクリーム・アワーズ」で、昨年ジェラート部門で金賞、プレミアム・アイスクリーム部門で4つの銀賞を獲得したのが、手作りアイスクリームメーカー、ピュア・ニュージーランド・アイスクリームです。
南島の町、ワナカを本拠地とし、過去10年間で59もの賞を受賞しています。そんな折り紙付きの味が近々日本に上陸することになりました。輸入元のホライズンファームズ(https://www.horizonfarms.jp/)によると、8月末にはまずオンラインで、年末までには都内の店舗でも販売される予定だそうです。
ピュアには保存料、乳化剤、安定剤、着色料、香料など添加物が一切使われていません。サザンアルプス山脈のふもとという地の利を生かし、数千年前の氷河の融解水で潤った土地の草を食べる乳牛のミルクを主原料としています。また、使われているフルーツはすべてニュージーランド産というこだわりがあります。
さらにミルクの殺菌からパッケージ詰めまで、全製造工程を手作業で行っています。丁寧に手作りされたアイスクリームの容器やパッケージはリサイクル可能。環境への気遣いも忘れていません。
約20あるフレーバーのうち、日本デビューを飾るのは、バニラビーン、ソルテッド・キャラメル、ローステッド・ホワイト&ダークチョコレート、ボイズンベリー・ジェラート、ベリー・フュージョン・ソルベの5種類。これらはニュージーランド国内で人気が高いフレーバーです。
日本の人々にも手作りアイスクリームを味わってほしいと、生産にあたってはスタッフを増やし、2シフト制を組むことになっているそうです。
個性が光るニュージランド産アイスクリーム
日本では、すでにほかのニュージーランド・アイスクリームも楽しまれています。
たとえば、カピティ・アイスクリーム。フレーバーは、数が豊富でどれもユニークです。ほかのメーカーでは見られないような斬新な味を追求しているのが特徴といえます。
昨年の「アイスクリーム・アワーズ」のオープン・クリエイティブ部門で金賞を受賞したのは、カピティ・キープ・コルマ・アンド・カレー・オンというフレーバー。カレー味のアイスクリームとは、まさにクリエイティブ部門での受賞にふさわしいといえるでしょう。
また、モトゥエカ・クリーマリーのアイスクリームも個性的です。本物のミルクとクリームの両方を使ってアイスクリームが作られています。
そこに、たとえばアプリコット、パッションフルーツ、べリーなどのフルーツフレーバーであれば、そのフルーツの小さな果肉が入っているのです。とても贅沢な組み合わせで、「プレミアム」アイスクリームにふさわしい味わいが魅力です。
ニュージーランド国内のアイスクリームメーカーの数は相当なものです。NZICMAの会員であるメーカーの数だけでも24に上り、会員以外のメーカーもまだまだあります。皆で切磋琢磨すれば、ますますおいしいアイスクリームができることでしょう。
世界でも指折りといわれる、 国民1人当たりのアイスクリーム消費量23リットルという記録は、今後も上昇する傾向にありそうです。
参考資料
ニュージーランド・アイスクリーム・マニュファクチャラーズ・アソシエーション ウェブサイト(https://www.nzicecream.org.nz/industry.htm)
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