我慢せずに「貯金がうまくいくようになる」4つの方法。肝は可視化と仕組みづくり
LIMO / 2021年8月21日 20時15分
我慢せずに「貯金がうまくいくようになる」4つの方法。肝は可視化と仕組みづくり
「貯金・貯蓄ができない」という声をよく耳にしますが、実際お金が貯まらないという人はそのためのアクションを取っていないことが多いもの。
貯金というと大層なことに聞こえるかもしれませんが、ちょっとした心がけでうまくいくようになることもあるのです。そこで今回は、「お金が貯まらない」と感じている人にやってみてほしいことを紹介します。
世代別の純貯蓄額は?
まず、世間的にはみんなどのくらい貯蓄があるのでしょうか。参考までに、総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-」から、二人以上世帯の年代別純貯蓄額を見てみましょう(図表1参照)。なお、貯蓄には預貯金のほかに有価証券や保険などの金融商品が含まれます。
この「純貯蓄額」とは、貯蓄額から負債額を差し引いたものを指し、負債額のほとんどは住宅ローンです。40代までは純貯蓄額はマイナスになっていますが、50代に入ると住宅ローン返済が終わったり、子どもの教育資金にめどがついたりと負債が減ることもあり、純貯蓄額がプラスに転じています。
では次に、「貯金ができない」と感じている人に試してみてほしいことを見ていきます。
クレジットカードからデビットカード利用に切り替える
クレジットカードでつい使いすぎてしまい、翌月の引き落としで貯金に回すお金がなくなったり赤字になったり…。そういう経験があるのなら、普段の買い物や飲食の支払いをクレジットカードからデビットカードに切り替えてみるのも一つの手です。
デビットカードは支払い代金が即時に銀行口座から引き落とされます。そのため、お金の管理がしやすく、銀行口座にある残額の範囲内での利用となるので、それ以上に使いすぎることはありません。
ただ、デビットカードは一部の通販や料金支払いの引き落としカードとして使えないところもあるので、すべての決済をデビットカードに切り替えることは難しいかもしれません。それでも、クレジットカードで使う費目を絞り、できる限りデビットカードで支払いをすると浪費を防ぐことができるでしょう。
財布に入れた金額で1カ月やりくりする
無意識のうちについ使いすぎてしまうという人は、お金が減っているのを目の当たりにすることが一つの対処法になります。方法としては、1カ月の交際費や食費などの予算を決め、その金額を財布に入れるか電子マネーにチャージしてしまい、自由に使えるお金を徹底的に可視化するのです。
たとえば、1カ月に使える金額を決めたら、その1/3を財布に、1/3を電子マネーにチャージし、残りの1/3を生活費決済用の銀行口座に入れておくというのもいいでしょう。
そして、生活費決済用銀行のデビットカードを用意すれば、普段の生活で困ることはまずないでしょう。こうしておけば、現金のみの店でも、ネット通販でもおおむねカバーすることができます。なお、外出時は電子マネーが使えない場合に備え、ある程度の現金を持っておくのを忘れずに。
カレンダーに出費を書き込む
これも可視化の一つなのですが、人間は過去のことはすぐに忘れてしまうので、カレンダーにその日の出費を書き込むのも効果的です。「先週は外食に使いすぎた」とか「月初にライブのチケット買ったんだった」など、大きな出費を忘れずに済みます。
こうした記録をたびたび見返すことで「今月はもう節約モードに切り替えよう」とか、「今月は順調だから来月に5,000円繰り越そう」と、次のアクションにつながります。貯金や節約を常に意識することができるので、自宅の目に入りやすいところにカレンダーを置いて、そこに書き込むのがオススメです。
自動送金・自動振替サービスを設定する
銀行のサービスには、自動送金や自動振替といったサービスがあります。これは、ある銀行口座からあらかじめ指定した振込先に自動で一定の金額を決まった日に移動させてくれるサービスです。
具体的には「毎月27日にA銀行の普通預金口座からB銀行の普通預金口座に2万円を送金する」や「毎月27日にA銀行の普通預金口座から同じA銀行の貯蓄用口座に2万円を振り替える」というサービスです。これを設定しておくだけで、先取り貯金ができるようになります。使う前に貯めるというのは貯金の鉄則です。
本当は、私的年金の「iDeCo(イデコ)」や「財形貯蓄」のように、給与天引きでお金を貯めてくれる制度を使うのが一番いいでしょう。
ですが、会社によっては財形貯蓄制度がないところもありますし、iDeCoは手続きに1~2か月かかることが多いので、気軽に試すならまずはこの自動送金・振替サービスを活用してみてはどうでしょうか。その間にiDeCoの手続きを進めておくのもいいですね。
iDeCoなら貯金とは違い、以下の税制優遇が受けられます。それに加え、60歳まで原則引き出しができないので、老後資金を貯めるにはうってつけの制度です。
掛金が全額所得控除される
運用益が非課税で再投資される
受給時に退職所得控除または公的年金等控除の対象になる
また、給料を2つの口座に分けて入金してくれる会社もあるので、もしそれが可能なら給料は普段よく使うA銀行の口座へ、ただしそのうち毎月3万円は貯蓄用のB銀行の口座へ、という設定ができます。自分の勤務先で対応してもらえるのであれば、一考の余地ありです。
おわりに
貯金や節約は、ケチケチするというよりは工夫で何とかするもの。我慢して我慢してお金をひねり出すというよりは、使える金額を可視化したり、使うタイミングを決めたり、お金が貯まる仕組みをつくったりしてみましょう。意外とラクにお金が貯まることを実感できるかもしれませんよ。
参考資料
家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上世帯)(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20200&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&stat_infid=000032087777&result_back=1&tclass4val=0)(総務省統計局)
iDeCo公式サイト(https://www.ideco-koushiki.jp/)
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