「結婚しない」と決めた人たちが将来のために始めたこと・やめたこと
LIMO / 2021年9月4日 20時45分
「結婚しない」と決めた人たちが将来のために始めたこと・やめたこと
少子化が進む日本。その中で「この先ずっと独身でいい」という人が増えているという報道を目にすることがあります。SNSなどでも、独りの自由を失いたくないとか、結婚=幸福とは思えない、といった声が見られます。
実際、国立社会保障・人口問題研究所が公表している「人口統計資料集 2021年版」を見ると、50歳時の未婚割合(50歳時点で一度も結婚したことのない人の割合)は1990年には男性5.6%、女性4.3%でしたが、2015年には男性23.4%、女性14.1%にまで伸びています。
そこで今回は、結婚せずに独身でいることを決めたという人たちに、将来に向けて始めたこと、やめたことについて聞いてみました。
断捨離して一人用のマンションを購入
IT企業で働く40代のAさんは、このまま独身でいると決めた38歳のときに一人で暮らすためのマンション購入を検討し始め、39歳のときには実際に購入に至りました。
「住宅ローンを背負って定年を迎えるのが怖くて、早めに住宅ローンを組んで早めに返済を終えようと思った。管理職で一応それなりの給料をもらっているので、広めの1LDKのマンションなら住宅ローンは組めると思い、色々と物件を探した」のだそう。
「同僚からはリセール価格がいいものを、と言われたが、どうせ一人で暮らしていくつもりだったので特にリセールは考えずに自分が居心地よく過ごせることを最優先して物件を選んだ」と話すAさん。年金が収入の柱になる定年後のことを考えると、大きな固定費を払い続けるのは確かに不安なものです。
退職金のある会社へ転職
メーカーで働く40代のBさんが結婚しないと決めたのは35歳。そのときに転職を決意したと言います。
「現金な話だけれど、やっぱり退職金があるのとないのでは、定年までに貯めないといけない金額が大きく変わってくる。その当時働いていた会社では退職金がなかった。今の決断で将来数百万円とか千万単位の差がつくと考え、転職先を探し始めた」のだそう。ただ、転職活動はそれほど簡単なものではなかったようです。
「退職金がない会社も増えてきた中で、退職金がある会社を探すのはかなり大変だった。でも、マネジメントの経験と専門知識をアピールして、なんとか退職金のあるメーカーに入れた。新卒入社に比べたら勤続年数が短いので退職金もそこまで多くはないかもしれないが、退職金はもらえるに越したことはない」と真剣な面持ちで話していました。
長く続けられる仕事のために副業を始めた
メディア業界で働いている40代のCさんは、独身で生きていく将来のことを考えて、数年前から「体の自由がきかなくなっても収入を得られる仕事が続けられるよう準備を始めた」と話します。
Cさんはもともと外国語が好きで、学生時代は通訳の道に進みたかったのだと言います。「そのときは挫折してしまい、編集の仕事に就いたけれど、学生の頃の夢をもう一度追いかけ直して退職後も長く続けられる仕事をしたいと思った」とのこと。
今は副業として短めの英語の文章を翻訳して記事化する仕事をしつつ、さらに英語力を磨くための勉強を進めているのだそうです。
タバコやお酒をやめた
証券会社で働く40代後半のDさんは、一生独身でいくと決めた40歳のときに大好きだったタバコとお酒をやめたと言います。
「独身を貫くからには、子どもに老後の面倒を見てもらうというわけにはいかない。だから、病気をせずにピンピンコロリ…と思って、タバコとお酒をやめた。親をガンで亡くした上司からも、『健康が一番の節約だ』と言われてかなり身に染みた」と話します。
「ちょっと距離を置いてみたら、別にタバコやお酒そのものが好きだったわけじゃなく、喫煙所で数人でふざけてしゃべったり、飲み会でみんなでワイワイするのが好きというか、それこそがコミュニケーションだと思い込んでいたんだと気付いた」と続けるDさん。実はタバコとお酒をやめて学べたことがあるようです。
「最近の若い人はタバコもお酒もあまり好きじゃないという人が多くて、それでも仲間とはコミュニケーションを上手にとっていた。それを見て、自分もタバコやお酒の勢いだけじゃない付き合い方を見習うことにした。もともと健康のために始めたことだけれど、コミュニケーションのあり方を見直すいい機会になった」と話していました。
外食をやめ、料理が趣味になった
最後は銀行で働く30代のEさん。Eさんは、この先結婚しないかもと思って最近外食をやめたと言います。
「長い人生、一人で暮らしていくと思うと健康にも気を付けないといけないし、一人で楽しめる趣味があってもいいと思った。お金をかける趣味があってもいいけれど、もともと食べるのが好きだったから料理を趣味にしてみようと思い、最近はネットでレシピを調べたり、イタリアンのオンラインレッスンを受けたりしている」のだそう。
「外で食べるのもいいけれど、料理の時間に没頭できて、おいしいごはんが食べられるので、いい趣味になったと思う。節約になって健康にもよく、何より楽しめるので毎日が充実している」と話してくれました。
おわりに
今回は独身のままでいると決めた5人に、それぞれ将来のために始めたこと、やめたことを教えてもらいました。この先、一人で生きていくということについてじっくり考えてみると、今の生き方も変わってくるようですね。
参考資料
人口統計資料集 2021年版(http://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/Popular/Popular2021.asp?chap=6)(国立社会保障・人口問題研究所)
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