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うまくいく転職とダメになる転職、何が違う? キャリアコンサルタント3人に聞く

LIMO / 2021年9月21日 18時45分

うまくいく転職とダメになる転職、何が違う? キャリアコンサルタント3人に聞く

うまくいく転職とダメになる転職、何が違う? キャリアコンサルタント3人に聞く

コロナ禍で転職を考え始めた、という人はいませんか? 自分の会社のコロナ対応にガッカリして転職したいと思っている、あるいは、コロナによるライフスタイルの変化で自分の考え方や価値観も変わり、働き方を変えたいと考えているというケースもあると思います。

一方、転職先ではかなりプレッシャーもあるようです。求人情報サイトなどを運営する株式会社ビズヒッツが2021年6月に実施した「【転職先で感じたプレッシャーランキング】経験者500人アンケート調査」によると、第3位は「仕事の内容:回答数117」、第2位は「周囲の期待:同130」、そして第1位は「人間関係の構築:同220」でした(複数回答)。

新しい職場でプレッシャーがあるのはある意味当然ですが、せっかく転職するのですから後悔だけはしたくないものです。そこで今回は、多くの転職をサポートしてきたキャリアコンサルタント3人に、「うまくいく転職」と「ダメになる転職」について聞いてみました。

転職理由が明確でないときはダメになりがち

30代のAさんは、主に第二新卒や30代の中堅社員の転職をサポートしてきました。そんなAさんが思うのは、転職理由が明確でないときほど転職後にうまくいかなくなるケースが多いということです。

「転職希望者と面談して理由を聞いたとき、あれやこれや職場の細かい欠点を列挙する人がいるけれど、そういう人に限って転職後にうまくいかない。細かい不満をたくさん挙げる人の多くは、とにかく辞めたいという気持ちがあって、後付け的に転職理由を探しているのではないか」と話します。

さらに、「とにかく今すぐその場から逃げ出したいという気持ちが伝わってくる。でも、そういう人はどんな会社に行っても、ちょっと嫌なことがあったり、大変な仕事を任されたりすると同じように逃げ出したくなってしまう。そういう『逃げの転職』はどうしてもうまくいかない」とのこと。

一方で、「自分を伸ばすための、いってみれば自分本位の理由を挙げてくる人は、現在の勤め先に自分の力を発揮できる場がなく、よりシビアな環境を求めていることが多い。だから、転職先でもタフな働きで伸びていく」とのこと。

転職を考えるときには、自分の転職したいという気持ちが「逃げの転職」になっていないか、じっくり考えてみる必要がありそうです。

少しでも後ろ髪を引かれる思いがあるなら…

ミドル層のキャリアチェンジをサポートしてきた40代のBさんは、「40代~50代にもなると、会社の中で根深い違和感を抱くことも多くなる。課長や部長といった管理職をしていると、経営層のやり方に賛成できないことが悩みの原因になり、それが転職を検討するきっかけの一つになる」と話します。

「でも、その会社で積み上げてきたキャリアを手放してしまうのはもったいないと感じて、転職をためらう人も多い。感覚的なことになるが、面談中こちらが転職に関するアドバイスや他社の求人情報を提供しても、『でも~』『だって~』という発言が多く、後ろ髪を引かれているような人は転職後に失敗するケースが多い」と続けるBさん。

「後ろ髪を引かれる思いが少しでもあるのなら、その会社で十分やり切っていないということ。そういう人は次の会社へ行っても力を発揮できないし、自分のバリューをアピールできずに『使えない管理職』扱いされてしまいがち」なのだそうです。

一方で、「ある程度腹が決まっている人は、求人情報を見せて待遇などの条件が悪くなければ『とりあえず書類を出しておいてください』と言ってくる」と言います。

「その会社でやり切ったという感覚があったり、本人の中で『もっとできるのに、この会社では十分にスキルが磨けない、能力が発揮できない』と、もどかしい思いを抱いているのだろう。そうした窮屈さからくる転職は、次の会社で歓迎されることが多い」と教えてくれました。

まだやり残したことがある場合は、もう少し現在の職場にとどまって考える時間を取ってもよさそうです。

転職先の会社は自分に何をもたらしてくれるか

最後は、経営層や幹部クラスのヘッドハンティングをしている40代のCさんです。

Cさんは、「やはり高い視座でモノを見なければならない経営層や幹部の仕事なので、かなりのスキルが求められる。経営視点でモノが見られる人で、かつ業界の中である程度知名度のある人を狙っていく。ただ、こちらから声を掛けていても、話をするうちに『ちょっとこれは紹介できないかも』と思う人もいる」と言います。

経営層や幹部を紹介する仕事では、依頼元の会社にフィットする人材を連れて来られるか、有能な経営のプロを選べるかがポイントになると話すCさんは、「ヘッドハンティングをしてくる会社が自分に何をもたらしてくれるのかをしっかり考える人は、うまくいく傾向がある」と分析。

「知名度のある人だと、『あの人、あの会社に行ったんだ』と周囲から評価の目が向くから、下手な転職はできない。だからこそ、その会社で働くことが自分にとってどんな意味があるか突き詰めて考える。そうすることで自分がその会社にどう関わり、どう貢献していくかが見えてくる。その会社に価値があると判断すれば、全身全霊で職務にあたる人が多い」と話します。

一方で、「収入や待遇など表層的な考え方をする人は、このレベルになるとほとんどいないけれど、そういう人はNG。こちらからやんわりお断りすることもある。転職先の会社にどれだけの価値を見出せるかで転職の成否が変わってくると思う」と話してくれました。

おわりに

転職は人生の大きな転機になり得るもの。条件などを慎重に検討することはもちろんですが、さまざまな視点から自分の現在と将来を考えることも大事ですね。表層的な待遇にだけ踊らされないように気を付けたいものです。

参考資料

【転職先で感じたプレッシャーランキング】経験者500人アンケート調査(https://media.bizhits.co.jp/archives/13816)(株式会社ビズヒッツ)

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