つみたてNISAとiDeCoの5つの特徴を徹底解説!
LIMO / 2021年10月3日 11時35分
つみたてNISAとiDeCoの5つの特徴を徹底解説!
投資を検討している方なら一度は耳にしたことであろう「つみたてNISA」と「iDeCo」ですが、その制度の違いなどを知らない方も多いのではないでしょうか?
「つみたてNISA」と「iDeCo」は「貯蓄から投資へ」を実現するために、金融庁肝いりの制度としてスタートしています。始める時にはそれぞれの特長を理解するのがおすすめです。
そこで本日は、10年以上大手証券会社に勤務した経験のある私から、「つみたてNISA」と「iDeCo」の仕組みについて詳しく解説します。
つみたてNISAの5つの特徴
つみたてNISAの特徴は主に以下の5つです。
20歳以上であれば誰でも投資可能
売却益が非課税
元本保証はない
投資判断が必要
損をしても税金が掛かるケースがある
では、それぞれ詳しく見ていきましょう。
つみたてNISAの5つの特徴とは?
ここからは、つみたてNISAの5つの特徴を解説していきます。
つみたてNISAの特徴1.20歳以上であれば誰でも投資可能
日本に住んでいる20歳以上の方であれば、誰でもつみたてNISAを使って投資をすることが可能です。
つみたてNISAの特徴2.売却益が非課税
つみたてNISAの最大のメリットです。購入してから20年以内に売却した投資信託の利益に関して非課税になります。
つみたてNISAの特徴3.元本保証はない
実際に購入するのは、金融庁が厳選した199本(2021年6月18日)の投資信託です。
投資信託協会「そもそも投資信託とは?」によると、投資信託は投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品です。投資・運用するため、必ずしも元本が保証されている商品ではありません。場合によっては元本割れ=損をするケースもあるので注意しましょう。
つみたてNISAの特徴4.投資判断が必要
つみたてNISAの最大のメリットを活かすためには、20年以内に売却する必要があります。
ただ、投資信託の価格は日々市場動向によって変動するため、20年以内に売却のタイミングを捉えた売却判断をご自身で行うことが必要です。
この判断を誤ってしまうとメリットを活かせなくなります。
つみたてNISAの特徴5.損をしても税金が掛かるケースがある
通常の投資であれば損をしても税金が取られることはありません。
ただ、つみたてNISAを使って投資をした場合、非課税期間が終了した20年後以降も損をしている投資信託の保有を継続した場合、最終的にマイナスだったとしても税金が引かれてしまいます。
具体的には、今年つみたてNISAを使って40万円で購入した投資信託が20年後に半分に下がっていて保有を継続し、その後30万円に戻ったので売却をすると現行の税率の20.315%で計算した場合、約2万円の税金が引かれてしまいます。
これはつみたてNISAを使用した場合、非課税期間が終了した時点が税制上の買値とみなされるため、損をしていても税金が引かれるという事象が起きてしまうのです。
以上がつみたてNISAの特徴です。
更に詳しく知りたい場合は、金融庁「つみたてNISAの概要」にて確認してみて下さい。
iDeCoの5つの特徴
続いて、iDeCoの説明に移ります。iDeCoの特徴は主に以下の5つです。
毎月の掛金が所得控除になる
運用益が非課税で再投資される
受取時も大きな控除
雇用形態や会社によって掛金の上限が異なる
60歳までは原則引き出し不可
それでは詳しく見ていきましょう。
iDeCoの特徴1.毎月の掛金が所得控除になる
毎月の掛金が所得控除になるので節税効果があります。
iDeCoの特徴2.運用益が非課税で再投資される
通常の投資の場合は利益に対して20.315%の税金が掛かりますが、iDeCoの場合は運用益が非課税で再投資されます。
iDeCoの特徴3.受取時も大きな控除
iDeCoは年金か一時金で受け取ることができますが、年金の場合は公的年金控除、一時金の場合は退職所得控除の対象となります。
iDeCoの特徴4.雇用形態や会社によって掛金の上限が異なる
会社員かそうでないか、また会社によって掛金の上限が異なりますので、上限額については一度ご自身で確認することをお勧めします。
iDeCoの特徴5.60歳までは原則引き出し不可
iDeCoは60歳になるまでは原則引き出しができません。それを考慮した上で毎月の掛金を検討する必要があります。
ここまでがiDeCoの特徴です。
詳しく知りたい方は、国民年金基金連合会「iDeCo公式サイト」で内容をご確認してみることをお勧めします。
つみたてNISAとiDeCo、どちらがおすすめ?
「どちらがおすすめ」とは一概に言えないのですが、おすすめしやすいパターンはあります。
iDeCoをおすすめしやすいのは、「所得が多く所得税が大きく引かれる、自営業の方」です。この場合、毎月掛けられる金額も多く、所得控除も恩恵を大きく受けられる可能性が高くなります。
逆に、専業主婦や所得が多くない方の場合はつみたてNISAに集中するのがおすすめです。iDeCoにした場合、所得控除の恩恵が少ないためです。
そして、つみたてNISAとiDeCoの併用は可能です。
ただ併用すべきかどうかについても、ご自分の状況と照らし合わせて検討する必要があります。
つみたてNISAとiDeCo、それぞれの特徴をしっかりご理解頂いた上で、自分に合ったパターンを検討しましょう。
つみたてNISAとiDeCo まずは情報収集から
ここまで、つみたてNISAとiDeCoについて解説してきました。人生100年時代と言われる今日、年金だけでは老後が心もとない方もいるでしょう。そんな方はぜひ、「お金に働いてもらう」資産運用も視野に入れるといいと思います。
とはいえ、何から始めるか迷うもの。まずは、公式サイトを見たり、オンラインセミナーに参加したりするなどして、情報をあつめてみることからはじめてみることをおすすめします。
参考資料
投資信託協会「そもそも投資信託とは?」(https://www.toushin.or.jp/investmenttrust/about/what/)
国民年金基金連合会「iDeCo公式サイト」(https://www.ideco-koushiki.jp/guide/structure.html)
マネイロ「資産運用はじめてガイド」(https://media.moneiro.jp/)
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