お金が貯まらないのはどんな人か。銀行・証券勤務者に聞いた特徴
LIMO / 2021年10月15日 18時15分
お金が貯まらないのはどんな人か。銀行・証券勤務者に聞いた特徴
メットライフ生命が6月に実施した「老後を変える全国47都道府県大調査 2021年版」によると、「老後について心配・不安だと感じること」として、60代〜70代を除くすべての世代で「お金」という答えが最も多くなっています。中でも40代では、7割が老後のお金不安だと感じているようです(図表1参照)。
そこで今回は、お金が貯まる人と貯まらない人では何が違うのか、金融のプロとして働く金融機関勤務の3人に話を聞いてみました。
自分が何に使ったのか把握していない人
都市銀行勤務の30代Aさんは、お金が貯まらない人の特徴として「自分が何にいくらお金を使ったのか把握していないこと」を挙げます。
「銀行勤務ということもあって友人などによく貯金の方法について聞かれるけれど、『貯金に回すお金なんてない』という人ほど、『何にお金を使っているかわかる?』と質問しても、まともに答えが返ってこない…。そもそも自分が何にいくら使ったのかを把握していないと支出の改善策を練ることができないので、大体そこで話が終わってしまう」とのこと。
「そういう人に『1か月でもいいから家計簿をつけてみたら?』と言うと、ほとんどの人が面倒くさそうに『わかった、やってみる』と答える。でも、次に会ったときに聞くと、結局やっていないことが多い。1か月程度の家計簿もつけられないようでは支出の管理も難しいし、きっこのまま40代、50代になっても『お金が貯まらない!』と言っているんだろうなと思ってしまう」とAさん。
「お金が貯まらないと」口にするだけで何も実行しないのであれば、ずるずると時間が経って老後の不安が大きくなっていくばかり…という事態に陥ってしまいそうです。
将来の自分に期待しすぎている人
証券会社で働く20代のBさんは、「お金が貯まらない人は基本的に真剣さが足りない。話を聞いていると、将来の自分を過信していたり、先のことを楽観視しすぎているような気がする」と話します。
「『貯金ができない』と言う人の話を聞けば聞くほど、ローンをやたらに組んだり、クレジットカードを複数枚持ったり、クレジットカードのランクを上げるために無駄にお金を使ったりしている。ローンを組んだり、クレジットカードで支払ったりするのは、将来の自分が今の経済力をキープしていると思っている証拠だけれど、このご時世いつ何が起こるかわからない。そういう危機感のなさがお金が貯まらない原因のように思う」と言います。
「極論を言えば、20代のうちは特にローンを複数組むのはあまりオススメできない。経済力が安定していないし、収入も少ないから貯金が全くできずにローンの支払いに追われている人をよく見かける」と続けるBさん。
「あとは生命保険や医療保険も。20代で特に独身なら毎月数千円も支払う保険は不要に思う。極端に言えば病気やケガをしないと保険自体のメリットを享受できないけれど、20代はそのリスクが少ない。用途が限られている保険にお金をかけるより、その分を貯金に回しておけば他のことにも使えるし」と話してくれました。
危機感がないと、真剣に貯金について考えることに至らないのは無理もないことかもしれません。
お金を貯めるための作戦を持っている人
最後に、貯まらない人の対比として「貯められる人」の特徴を聞いてみたところ、「お金が貯められる人は、そのための作戦を持っている」と言うのは信用金庫で働く40代のCさん。
「お金を貯めることにきちんと気持ちが向いていて、常にそれが頭のどこかにある。だからこそ、『お金を貯めるためにはこうしたほうがいい』『無駄遣いを減らすならああしたほうがいい』みたいな作戦を日頃から考えている。しかも、それを理性的にジャッジして行動に移せる」と話します。
Cさんの友人でも一人、非常に節約上手でしっかり貯金をしている女性がいるのだと言います。「彼女は似た服を買わないようにするため、すべての服を写真に撮っている。服を買うときにはその写真を見て、似た服がないか、着回しが何パターンできそうかなどを考えて購入しているし、ランチもお腹の空き具合や夕食の時間まで何時間あるかなどを考慮してメニューを選んでいる」のだそう。
「一方で貯金できないと言っている友人は、なんとなく周囲に合わせてちょっとお高いランチを選んだり、好みだからといって既に持っている服と似たようなものを買ったり…。貯金できる人はそういう工夫や作戦が効いているのだと思う」と話してくれました。
おわりに
今回は、お金が貯まらない人と貯まる人の違いについて3人の金融のプロに話を聞いてみました。それぞれかなり辛辣な意見となりましたが、お金が貯まらない人には真剣さや危機感が足りないというのは3人の共通認識のようです。今からでも真剣に貯金のことを考えたいものです。
参考資料
老後を変える全国47都道府県大調査 2021年版(https://www.metlife.co.jp/data/changerougo/japanproject/pdf/survey_report.pdf)(メットライフ生命保険株式会社)
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