今さら聞けないiDeCoとは?メリットや注意点も解説!
LIMO / 2021年10月10日 17時45分
今さら聞けないiDeCoとは?メリットや注意点も解説!
みなさんは、毎年誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」や、日本年金機構の「ねんきんネット」などで自分が将来受け取れる年金額を確認されたことはありますでしょうか。
将来的に受け取れる年金額に不安を覚え、公的年金だけで生計を立てていくのは難しそうだと不安を覚える人が加入を検討しているのが、私的年金のiDeCo(イデコ)なのです。
iDeCoは、自分自身が将来受けとれる「年金を自分で作っていく制度」ともいえるため、今、個人型確定拠出年金「iDeCo」を検討している人が増えています。
本日は、普段マネーセミナーの講師やマネープランニングのアドバイザーをしている私からiDeCoの始め方をわかりやすく解説していきたいと思います。
まずはiDeCoを知ろう
iDeCoは前項でもお伝えしたとおり、自分で自分の年金を作る私的年金の制度です。
具体的には、自分で掛金を拠出し、ご自分で運用商品を選んで掛金を運用していき、 掛金とその運用益との合計額を将来の年金として受け取ることができます。
運用できる金融商品は、定期預金・保険商品・投資信託の中から選べます。
まずはiDeCoを始めた場合のメリットを3つ見ていきましょう。
1つ目のメリットは、「毎月の掛金が全額所得控除になり、節税できる」という点です。
どのくらい節税できるかは、年齢や収入により違いもありますので、iDeCoの国民年金基金連合会「iDeCo公式サイト」で節税シミュレーションをしてみるとよいですね。
2つ目のメリットは、「運用して利益が出た場合、その利益を非課税で再投資できる」という点です。
通常の投資の場合、利益に対して20.315%の税金がかかりますので、利益から税金を引かれることなく再投資できるというのはメリットが大きいですね。
3つ目のメリットは、「受取時も大きな控除を受けられる」という点です。
iDeCoは積み上げていった結果、老後に年金か一時金で受け取ることができますが、年金の場合は公的年金等控除、一時金の場合は退職所得控除の対象となります。
以上の点から、iDeCoは掛け金で節税でき、利益が出た場合も非課税、受取時も税金が優遇される、というたくさんのメリットがあるという制度と言えます。
iDeCoの注意点も確認しよう
ただ、iDeCoもメリットばかりではありません。
続いて、iDeCoを始める際の注意点を2つ確認していきます。
1つ目の注意点は、iDeCoは「置かれている状況により掛金の上限が異なる」という点です。
会社員かそうでないか
会社の退職金制度があるかないか
退職金制度がある場合はどのような退職金制度か
などによって、掛け金の上限が変わってくるのです。
老後に向けて、iDeCoで出来るだけ多くの掛け金で積み立てて節税したいと思っても、意外と掛けられる金額が少ないという場合もあります。
自分がどのくらい掛け金をかけられるのか知りたいという方は、「iDeCo公式サイト」の「iDeCo(イデコ)をはじめるまでの5つのステップ」ページ内にある「カンタン加入診断」を受けてみましょう。
2つ目の注意点は、「60歳までは原則引き出しができない」という点です。
多くの金融商品は、どうしてもお金が必要な場合に、引き出し・解約・売却などの方法で、お金を取り出せます。
それに対しiDeCoは、60歳になるまでは原則引き出しができません。その制限を考慮した上で毎月の掛金を検討する必要があるでしょう。
もっと詳しく知りたいという方は、国民年金基金連合会「iDeCo公式サイト」で内容をご確認していただくと良いかと思います。
簡単!2ステップでできるiDeCoの始め方
本格的にiDeCoを始める時には、まずは掛け金を決めていきましょう。
掛け金は、月々5000円以上1000円単位で、加入資格に沿った上限額の範囲内であれば自由に設定できます。
次に、iDeCoの運用商品はどんなものを選べるのかを確認してみましょう。
運用商品は、元本確保型の商品と元本保証のない投資信託に大きく分けられます。
元本確保型の代表的な商品は定期預金や保険商品になりますが、元本は確保されるものの、成長性が低いこともあります。
一方、元本保証のない投資信託は、元本保証はないものの、運用のプロが株式や債券などで運用してくれます。運用が上手く行けば成長性に期待できる可能性もあります。
続いて、iDeCoを申し込む金融機関を決めましょう。現在、約160の金融機関がiDeCoを取り扱っています。その中から1社を選んで申込書類を取り寄せましょう。
金融機関を選ぶ際のポイントは、商品ラインナップの豊富さ・サービスの充実度合・手数料の安さなどです。
「iDeCo公式サイト」にiDeCoの取り扱いのある金融機関の一覧が掲載されていますので、上記のポイントで確認してみると良いですね。
まずは知識を身に付ける
今回は、iDeCoのメリットや注意ポイント、はじめ方などをお伝えしてきました。
とはいえ、資産運用初心者の方は、「iDeCoで投資信託を活用して運用」と言われてもピンとこないという方も多いかもしれません。
投資信託は資産の成長性を取ることが出来ますが、利益が得られることもあれば、マイナスになる可能性もあるという点で、始める勇気が出ないという方もいらっしゃるでしょう。
そんなときは、リスク性商品のリスクの分散方法などを学びながら、1つひとつ不安点を解消していくことから始めるのがおすすめです。
不安が解消できたら、具体的に行動を起こしていくことで、何もしない場合に比べて、将来の貯蓄額が大きく変わるということがあるでしょう。
早く始めれば始めるほどに、老後までに積み立てられる金額は増えます。
そして、資産の成長性も高くなりますので、まずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
国民年金基金連合会「iDeCo(イデコ)をはじめるまでの5つのステップ」(https://www.ideco-koushiki.jp/start/)
国民年金基金連合会「iDeCo公式サイト」(https://www.ideco-koushiki.jp/guide/structure.html)
国民年金基金連合会「運営管理機関一覧」(https://www.ideco-koushiki.jp/operations/)
マネイロ「資産運用はじめてガイド」(https://media.moneiro.jp/)
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