iDeCo+(イデコプラス)とは?メリット・デメリットを解説!
LIMO / 2021年10月21日 17時45分
![iDeCo+(イデコプラス)とは?メリット・デメリットを解説!](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_25577_0-small.jpg)
iDeCo+(イデコプラス)とは?メリット・デメリットを解説!
老後資金作りに「iDeCo(イデコ)」を始める人が増えてきており、iDeCoという言葉を聞いたことがない方が少なくなってきているように感じます。
そんななか、iDeCo+(イデコプラス)という制度については、聞いたことがないという方の方が多いのではないでしょうか。
本日は、普段マネーセミナーの講師やマネープランニングのアドバイザーをしている私からiDeCo+(イデコプラス)のメリットや注意点も含めわかりやすく解説していきたいと思います。
iDeCo+(イデコプラス)とは?
iDeCo+(イデコプラス)は、中小企業の事業主がiDeCoに加入している従業員に対し、個人の掛金に上乗せして掛金を拠出できる制度のことです。正式名称は「中小事業主掛金納付制度」です。
具体的には、従業員が個人で加入しているiDeCoの掛け金に対し、事業主がその掛け金を上乗せしてくれるという、従業員にとっては大変嬉しい制度になっています。
iDeCo+(イデコプラス)を利用できるのは、企業型確定拠出年金・確定給付企業年金・厚生年金基金などの企業年金を実施していない、従業員300人以下の企業に限ります。
加入者(従業員)の掛金と事業主掛金の合計額は、月額5000円以上2万3000円以下となっており、加入者(従業員)と事業主がそれぞれ1000円単位で細かく設定することができます。
掛け金は、加入者(従業員)の掛金を0円にすることはできませんが、事業主掛金が加入者(従業員)掛金を上回ることは可能ですので、従業員にとってはさらに嬉しい制度と言えそうですね。
iDeCo+(イデコプラス)のメリットとは?
続いて、iDeCo+(イデコプラス)のメリットを確認していきましょう。加入者(従業員)側と事業主(企業)側の目線で見ていきます。
まず加入者(従業員)側のメリットは、iDeCoを始めるだけで以下の税制優遇を受けられるということです。
掛け金が全額所得控除になる
運用益は非課税で再投資できる
受取時、年金受取りであれば「公的年金等控除」・一時金で受け取る場合は「退職所得控除」を受けられる
お勤めの企業がiDeCo+(イデコプラス)を利用している場合であれば、さらに下記のメリットがあります。
事業主からの掛け金支援を受けられる
掛け金を給与天引きで納められる
長期で積み立てられる仕組みとなっているので、老後資産形成が有利になります。
続いて事業主(企業)側のメリットを見ていきましょう。
事業主が上乗せする掛け金は、全額損金算入が可能
その他の企業年金制度と比べて、簡易に企業年金制度を構築できる
事前に労使協議・労使合意をする前提ではありますが、iDeCo+を導入することで福利厚生制度が充実して、従業員の満足度向上にもつながるでしょう。
その他、制度の詳細についてはiDeCoの公式サイトで確認してみてください。
iDeCo+(イデコプラス)の注意点とは
iDeCo+(イデコプラス)のメリットだけではなく、注意点についても確認しておきましょう。
まず従業員側は、事業主掛金を得るためにはiDeCoに加入する必要があります。
iDeCo自体の注意点として、原則、60歳まで資産を引き出すことができなかったり、iDeCoの利用に手数料がかかったりするという点は、必ずおさえておいたほうがよいポイントですね。
さらに、iDeCoの場合、運用成果によって、掛金元本を下回ってしまい、結果的に年金額が減る可能性もありますので、どのような運用商品を選択するかは、しっかりご自身で確認しましょう。
事業主側では、加入者の掛け金は給与天引きが原則になり、加入者の掛金と事業主掛金を事業主がまとめて納付するという手間がかかります。
その他にも制度の導入や廃止、事業主掛金額の決定などは、労働組合もしくは労働者の過半数を代表する者の同意が必要になります。
注意点についても、iDeCoの公式サイトにまとめられていますので、必要に応じて確認してみてください。
iDeCo+を新たに導入したいときは?
企業側にとっては、企業年金制度や退職金制度がない中小企業は数多くありますので、iDeCo+導入によって従業員の福利厚生改善の一つにできる可能性はあります。
働いている間だけでなく、従業員の方が退職後に安心して老後を迎えられるよう、企業側も出来る限りのサポートを取り入れていく時代に対応できるように準備することで、従業員の定着が期待できます。
従業員の方が導入を希望する場合、お勤めの企業がiDeCo+を導入可能であって未導入の場合は、従業員のみでの導入は難しいため、まず人事部やそれに該当するポジションの方に相談してみましょう。
従業員・企業ともにiDeCo+の導入は最初が大変ですが、双方にメリットがある制度ですので、導入を考えられている場合には、是非一度具体的に検討されてみてもよいと思います。
具体的には、国民年金基金連合会「iDeCo+導入ガイド」に導入時の検討手順・ポイントがわかりやすくまとめられています。こちらを社内の担当の方に読んでもらえるように動くのが最初のステップと言えそうです。
参考資料
国民年金基金連合会「iDeCo公式サイト」(https://www.ideco-koushiki.jp/guide/structure.html)
国民年金基金連合会「中小事業主掛金納付制度(愛称「iDeCo+」(イデコプラス))について」(https://www.ideco-koushiki.jp/owner/ideco_plus.html)
国民年金基金連合会「iDeCo+導入ガイド」(https://www.ideco-koushiki.jp/pdf/iDeCo_plus_guide4Browsing_S.pdf)
マネイロ「資産運用はじめてガイド」(https://media.moneiro.jp/)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
iDeCoに興味がありましたが、受け取るときに税金がかかると聞きました。それでも節税になるってどういうことでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月3日 8時10分
-
「骨太の方針」でも話題のiDeCo、NISAに続く改革の本丸に! 掛金上限額、受給開始の年齢制限も変わる?
Finasee / 2024年7月1日 12時0分
-
もう退職後に「お金の不安」で悩まない! 誰でも実践できる“経済的負担を減らし資産運用を続ける”テクニック
Finasee / 2024年6月28日 13時0分
-
もらえる金額が月12万5000円→月6万5000円に…「年収400万円の23歳」会社員とフリーランス"老後の決定的違い"
プレジデントオンライン / 2024年6月28日 10時15分
-
もうすぐ40歳ですが「老後について何も考えていない」と言うと、友人に驚かれました。生活費を切り詰めてまで、何か始めるべきでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年6月27日 23時0分
ランキング
-
1セルフレジで客が減る? 欧米で「セルフレジ撤去」の動き、日本はどう捉えるべきか
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月18日 8時10分
-
2電話番号案内「104」終了へ…NTT東・西、スマホ普及で需要落ち込む
読売新聞 / 2024年7月18日 22時18分
-
3電話番号案内104終了へ NTT東西、利用者激減で
共同通信 / 2024年7月18日 21時35分
-
4申請を忘れると年金200万円の損…荻原博子「もらえるものはとことんもらう」ための賢者の知恵
プレジデントオンライン / 2024年7月17日 8時15分
-
5TBS退職→Netflixと5年契約「50代P」選んだ道 「不適切にもほどがある」「俺の家の話」手掛けた
東洋経済オンライン / 2024年7月18日 12時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)