1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

共働きでも「なかなか貯まらない」家庭が長期休暇に見直したい習慣3つ

LIMO / 2021年10月27日 7時0分

写真

共働きでも「なかなか貯まらない」家庭が長期休暇に見直したい習慣3つ

もうすぐ10月も終わり、今年もあと2カ月。中には「思ったように貯蓄できなかった」と感じるご家庭もあるでしょう。

厚生労働省の「令和3年度版厚生労働白書」によると、2020年の共働き世帯は1240万世帯、専業主婦世帯は571万世帯。現代は共働きが主流ですが、共働きだとお金が貯まる印象があるものの、筆者の周囲では「思うようにお金が貯まらない」という声も少なくありません。

ただ一口に共働きといっても、夫婦の雇用形態はさまざまです。厚生労働省の「国民生活基礎調査(2019年)」によれば、働く妻のうち正規の職員・従業員が26.2%に対し、非正規の職員・従業員37.8%。共働きの中でも、非正規で働く女性の方が多いのが分かります。

今回は共働き世帯の中でも、主に妻がパートで働く家庭でなかなかお金が貯まらない原因となる習慣をみていきます。

共働き世帯の暮らしの様子は?

まずは総務省統計局の「家計調査(家計収支編)2020年」より、60歳未満の勤労世帯の中から、共働き世帯の1ヶ月の収支と世帯の様子を見てみましょう。

共働き世帯の1カ月の収支 ※夫婦共働き世帯〈有業者は夫婦のみ(有業人員2人)〉

実収入:71万2042円

世帯主収入(うち男性):48万218円

世帯主の配偶者の収入(うち女性):17万372円 など

実支出:46万1073円

世帯人員:3.53人(うち18歳未満人員1.32人)

世帯主の年齢:44.3歳

持ち家率:80.0%

一般的に共働き世帯で夫婦のみが働いている家庭の場合、月の収入は約71万円。そのうち、女性の収入は約17万円です。実支出との差をみても、貯金ができる計算ですね。

また、年齢層をみると、40代前半です。子どもも乳幼児期を過ぎ、妻が働ける時間がある程度確保できると考えられます。

先程の厚生労働省の「国民生活基礎調査(2019年)」から、児童のいる世帯の母の仕事状況を見てみましょう。

児童のいる世帯における母の仕事の状況(2019年)

仕事あり:72.4%

正規の職員・従業員:26.2%

非正規の職員・従業員:37.8%

その他:8.5%

仕事なし:27.6%

児童のいる世帯では「非正規の職員・従業員」が最も多く、次に「仕事なし」と「正規の職員・従業員」が同程度です。

2021年10月19日に公表された、明治安田生命が0歳から6歳までの子どもがいる既婚男女1100人(女性は550人。うち、共働き330人・専業主婦220人)に行った「子育てに関するアンケート調査」によると、子育て中の女性の平均収入は163万円。子どもが乳幼児だと女性の月収は約13.5万円が平均のようです。

小学生と保育園児を抱える筆者の周囲でも、特に乳幼児を抱える世帯では母親はパートで働く方が多く、共働きでもなかなかお金が貯まらない話は話題にのぼります。その主な原因と考えられる理由を3つみていきましょう。

「共働きだから」ゆるくなる財布の紐

共働きで「稼いでいるから」「疲れているから」「忙しから」ーこの3つの理由で、財布の紐がゆるくなる場合があります。また、ある程度貯蓄が貯まると安心してしまい、そこから貯蓄が進まないことも。夫婦で稼いでいる余裕が、逆に出費を増やしてしまうのです。

特に核家族だったり、1人で育児を行うワンオペ育児だったりすると、便利なモノやサービスを取り入れながら仕事と家事育児を両立するご家庭が多いでしょう。心身の余裕を保つことが一番なので大切なことですが、だんだんと財布の紐もゆるくなりがちに。

「共働きだからこれくらい大丈夫」の基準がゆるみ続け、月にいくら使っているのか把握できなくなると要注意。想像していたよりも支出が増えている場合があります。

なかなか貯まらないご家庭は、一度「共働きだから」という考えで購入・利用しているモノやサービスの金額を見直してみましょう。

中には「ネットスーパーと普段の買い物の併用で食費が管理できていなかった」「便利だけどそこまで必要のないサブスクを利用していた」という出費が見えたり、「お惣菜を買うより、調理家電を導入した方が安く済む」といった案が浮かんだりする場合もあるでしょう。

ストレス発散がエスカレート

日々の仕事や育児、家事に疲れると、スイーツやお酒がストレス発散になる方も多いのでは。そのストレス発散が効果的なら良いのですが、たとえば週1~2回のコンビニ通いが楽しみだったのが2日に1回になったり、1日1本で満足していたお酒が2~3本と増えたりなど、エスカレートする場合もあります。

SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が2021年3月17日公表した「30代・40代の金銭感覚についての意識調査2021」によると、30~40代がストレス発散のためにかける全体平均は1ヶ月で4384円。内容は多い順で男性で「外食」「お酒」「スイーツ・お菓子」、女性で「スイーツ・お菓子」「外食」「旅行」でした。

ストレス発散の出費は、なかなか見えにくいもの。一度、1カ月の金額を把握してみましょう。思っていたよりも使っていた場合、ストレス発散より環境の改善を考えた方がお金のためにも体のためにも良いケースがあります。

節約や貯蓄がストレスに…

目の前の教育費や住宅ローン、将来の老後費用を考えれば、「節約して貯蓄を増やさないと」と考えるご家庭は多いです。

ただその方法として、「できる限り支出を減らして残った分を貯金しよう」と考えると、節約や貯蓄そのものがストレスに。「節約しないといけないからこれは買えない」という我慢や、「これしか貯まらない」というストレスが溜まり、節約自体が嫌になってしまいます。

節約や貯蓄を長く続けるコツは、できるだけストレスを感じないこと。そのためにもまずは先取り貯金をして、貯蓄分は「なかったもの」と考えて生活しましょう。

先取り貯金は「財形貯蓄」や「自動積立定期預金」を利用したり、「つみたてNISA」や「iDeco(個人型確定拠出年金)」などの運用も取り入れたりして、教育費や老後に備えるといいでしょう。メガバンクの普通預金金利が0.001%程度の現代において、夫婦で働くだけでなく、お金もあわせて働いてもらう資産運用は貯蓄を増やす一つの手段です。

とはいえ、急に無理な金額を先取り貯金してしまうと続かず逆効果に。家計を見直し、まずは無理のない金額からはじめましょう。

半年ほど続けて無理がなければ、月に5000円~1万円ほど金額アップの検討を。長期休暇など余裕のある時に見直して、徐々に増やしていくといいでしょう。

年末年始に夫婦で収支の「見える化」を

なかなかお金が貯まらない習慣を見てきましたが、いずれも収支の見える化ができていないという根本的な問題があります。仕事と家事育児の両立は忙しく、なかなか家計簿をつけたり、お金について夫婦で話し合ったりする機会もないでしょう。

収支の見える化をするには、年末年始や長期休暇など時間に余裕のあるときがベスト。日々忙しい中である程度緩んでしまうのは仕方ないので、「長期休暇に家計を見直して引き締める」という習慣をつけておくといいかもしれませんね。

もうすぐ年末ですので、今年1年の家計について見直してみてはいかがでしょうか。

参考資料

厚生労働省「令和3年度版厚生労働白書 図表1-1-3 共働き等世帯数の年次推移」(https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/20/backdata/1-1-3.html)

総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)」(https://www.stat.go.jp/data/kakei/2020np/index.html)

厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/index.html)

SMBCコンシューマーファイナンス株式会社「30代・40代の金銭感覚についての意識調査2021」(https://www.smbc-cf.com/news/news_20210317_987.html)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください