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学資保険って本当に必要?保険に頼らない教育費の貯め方

LIMO / 2021年11月1日 11時45分

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学資保険って本当に必要?保険に頼らない教育費の貯め方

子供がいるご家庭にとって、教育費をどのように貯めていくのかという問題は、家計の大きな課題のひとつです。

まずは、子供の教育費はどのくらい必要なのか、確認しておく必要があります。また、学資保険に限らず、どのように教育費を貯めていったらよいのか、その方法についても理解しておきましょう。

今回は、子供の教育費の貯蓄方法に加え、困ったときに利用できる奨学金制度など、知っておきたい子供の教育費情報についても、合わせてご紹介します。

子供に必要な教育費はいくら?

幼稚園から大学まで、公立や私立の学校に通った場合、どのくらいの教育費がかかるのかを確認していきます。

文部科学省が行った「子供の学習費調査(平成30年度)」によると、幼稚園、小学校、中学校、高校の学校教育費と、学校外活動費(塾や習い事などの費用)と学校給食費の合計金額は、下記の通りです。なお、幼稚園については、2019年にスタートした幼児教育無償化を反映し、授業料分を控除しています。

また、独立行政法人日本学生支援機構「令和2年度学生生活調査結果」によると、自宅通学の大学の学生生活費は、下記の通りです。学生生活費には、授業料や学校納付金に加え、食費やその他日常費などが含まれます。

<幼稚園3年間合計>

公立:約47万円

私立:約95万円

<小学校6年間合計>

公立:約193万円

私立:約959万円

<中学校3年間合計>

公立:約147万円

私立:約422万円

<高校3年間合計>

公立:約137万円

私立:約290万円

<大学4年間合計>

公立:約397万円

私立:約682万円

これらの調査によると、幼稚園から大学まで、全て公立に通った場合、約921万円が必要になります。もしも全て私立に通った場合は、約2448万円もかかります。

特に大学は、自宅通学か、一人暮らしをするか、また、理系か、文系か、もしくは医学部かなど、どのような学校生活を送るかによって、必要なお金が大きく変わっていきます。

学資保険に頼らない!教育費の貯め方とは?

教育費を貯めるにあたり、「学資保険」を利用しようと考える方は多いかもしれません。

学資保険は、下記のようなメリットがあります。

保険料として強制的に教育費を貯めることができる

親に万が一のことがあった場合、保険料の支払いが免除される

しかし、学資保険に加入する場合、保険会社に対して、手数料を支払わなければなりません。また、急にお金が必要になった場合に、すぐに引き出すことができないという注意点もあります。

そのため、学資保険に頼らずに、自分で先取り貯蓄をしたり、資産運用をする方法も検討してみましょう。

<先取り貯蓄で教育費を貯める>

学資保険と同様に、毎月お給与が振り込まれた段階で、教育費分を別口座に強制的に移して、貯蓄をしていく「先取り貯蓄」で教育費を準備するのもおすすめです。

会社によっては、給与の振込先を2つ設定できる場合もあります。また、銀行の自動振り込みサービスなどを利用すると、確実にお金を貯める仕組み作りができるでしょう。

貯蓄する金額は、毎年ずっと一律である必要はありません。子供の年齢や親の収入に合わせて、先取り貯蓄の金額を決めていきましょう。実際のところ、教育費が一番かかるのは、子供が大学生になる頃です。親の収入アップに伴い、毎月貯蓄する金額を増やしていくことで、生活に無理なく貯蓄が実践できます。

<資産運用で教育費を貯める>

資産運用をすることで、より効率的に教育費を貯めていくことが可能です。資産運用では、一定の条件のもと、運用で得た利益が非課税となる「NISA(少額非課税制度)」を活用すると良いでしょう。

実際に、金融庁の資産運用シミュレーションを行ってみます。例えば、毎月3万円ずつ、年間36万円を「つみたてNISA制度」を利用して、20年間非課税で投資したとします。年の利率を3%とすると、約980万円まで資産を増やすことが可能です。

資産運用シミュレーション結果

合計  :984万9060円

投資元本:720万0000円

運用利益:264万9060円

このように、自分でコツコツ貯蓄や資産運用を行うことで、学資保険に頼らなくても、教育費を貯めていくことは可能です。

知っておきたい奨学金制度

万が一、教育費の貯蓄が計画的にできなかった場合でも、国の制度を活用することで、子供たちが自分の希望する学校に通える可能性があります。

<高校の奨学金制度>

高校生の場合、文部科学省の「高校生等奨学給付金」を利用できる場合があります。所得制限がありますが、私立高校に在学する学生への支援もあるため、制度を活用することで子供たちが進学を諦めなくても良い可能性があります。

<大学の奨学金制度>

大学の場合、学校が独自で用意している奨学金制度や、民間の奨学金制度の活用を検討しましょう。日本政策金融公庫の教育一般貸付制度(教育ローン)は、低い金利でお金を借りることができます。

また、日本学生支援機構の給付奨学金は、入学金や授業料が免除または減額され、返済不要です。

確かに、奨学金制度や、教育ローンを利用する場合、将来子供たちが自分自身でお金を返済しなければならないケースがあります。しかし、自分でお金を工面している分、大学での勉強にもより集中して励み、お金のやりくりについても学ぶことができます。奨学金や教育ローンに対してネガティブな感情を持たず、まずは、制度について確認してみましょう。

いかがだったでしょうか。教育費を貯めるというのは、子育て家庭にとっては、重要な課題です。将来慌てることがないように、長期的に計画を立てて、コツコツと準備していくことが大切です。今回ご紹介した内容を参考にしながら、みなさんのご家庭でも、マネープランを見直してみてはいかがでしょうか。

参考資料

子供の学習費調査 文部科学省(https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/1268091.htm)

独立行政法人 日本学生支援機構 学生生活調査結果(https://www.jasso.go.jp/statistics/gakusei_chosa/2020.html)

金融庁 資産運用シミュレーション(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/moneyplan_sim/index.html)

文部科学省 高校生等奨学給付金(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/1344089.htm)

日本政策金融公庫 教育一般貸付(https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/ippan.html?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign=Search-Ads&utm_content=before-exam-ok&yclid=YSS.1001161856.EAIaIQobChMIzJav6f3X8wIVFBdgCh3q4QrwEAAYAiAAEgIfcPD_BwE)

日本学生支援機構 給付奨学金(https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/index.html)

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