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育児中の30代女性、つみたてNISAとiDecoどう使い分けるか

LIMO / 2021年11月3日 7時45分

育児中の30代女性、つみたてNISAとiDecoどう使い分けるか

育児中の30代女性、つみたてNISAとiDecoどう使い分けるか

今年も残り2ヶ月を切りました。1年を振り返り、貯蓄や年末調整などお金のことについて考える方も多い時期でしょう。

年金のみでは生活できないと考えられる現代では、自分で老後資金の準備をすることになります。ただ仕事や育児に忙しい30代の方は、目の前の生活費や教育費・住宅ローンに精一杯で、なかなか老後まで考える機会もないでしょう。

老後資金の準備として有効なのがつみたてNISAやiDeco。今回は30代で子持ちの筆者が、つみたてNISAとiDecoの基本を踏まえた上で、どう使い分けるかをみていきます。

つみたてNISAをおさらい!

つみたてNISAは、少額からの長期・積立・分散投資を支援する非課税制度です。一定の条件を満たした投資信託などの中から、自分で商品を選び、毎月一定額を積み立てます。

通常、運用して出た利益には20.315%の税金がかかりますが、つみたてNISAは非課税になります。非課税枠は毎年40万円(月約3.3万円)までで、最長20年間。20年継続すると、最大800万円分が非課税です。

対象商品は、2021年10月25日時点で201銘柄。日経平均やダウなど、代表的な株価指数などに連動することを目指して運用するインデックス投信が中心です。販売手数料ゼロや信託報酬が一定水準以下など、コストの安い投資信託が多くなっています。

会社によっては100円から始められるところもあり、初心者の方でもはじめやすいでしょう。

iDecoをおさらい!

一方のiDeco(個人型確定拠出年金)は、自分で選んだ商品に毎月積み立てながら運用し、60歳以降に受け取る私的年金制度です。iDecoもつみたてNISAと同じように、運用で出た利益は非課税で再投資できます。

対象商品は、定期預金・保険商品・投資信託の3種類。毎月の限度額は以下の通りです。

iDecoの拠出限度額(月額)

自営業者等…6万8000円

会社員

 ・確定給付型年金を実施している場合:1万2000円
 ・企業型年金のみを実施している場合:2万円
 ・個人型確定拠出年金iDeCoのみの場合:2万3000円

公務員・私学共済加入者:1万2000円

専業主婦(夫)等:2万3000円

積立ては毎月5000円から、1000円単位で増やすことができます。

iDecoの場合、掛け金は全額が所得控除の対象です。年末調整や確定申告の際に控除を受けることで、所得税や住民税が軽減される仕組み。なかなか節税対策ができない会社員の方にとっては嬉しいポイントですね。

受け取り時に一時金で受け取る場合は「退職所得控除」、年金で受け取る場合は「公的年金等控除」の対象になります。

長期間、積み立てを続けられるか?

つみたてNISAとiDecoの特徴を見てきましたが、どちらをどう利用するかは個人差があります。特に子どもがいる30代女性の場合、老後資金をつみたてNISAやiDecoで準備するにあたり、考えられる不安点をあげます。

長期間、毎月掛け金を拠出し続けられるか

途中で引き出す必要のあるトラブルが起きないか

きちんと老後資金が準備できるか

30代から60歳までとなると、20~30年ほど。その期間、毎月掛け金を拠出し続けることになります。

iDecoもつみたてNISAも、積立金額の変更や一時停止はできます。ただ、 iDecoの掛け金の変更は1年(12月分の掛金から翌年11月分の掛金(納付月は1月〜12月))に1回。つみたてNISAは一時停止をして非課税枠に余りが出ても、翌年以降に繰越しはできません。

どちらにせよ、長期的に積み立てて資産形成するものなので、はじめたら基本的に続けたいですね。

また、途中で病気やケガをしたり、リストラや離婚など環境が変わったりするリスクもあるでしょう。特に女性の場合、離婚となると一時的に収入が大きく減ることも。そういった場合、途中で金額を変更しやすく、また引き出せるのはつみたてNISAです。

まずは万が一のときに備えて、予め余裕を持って貯蓄しておくこと。少なくとも月収3カ月分の預金を準備しましょう。積立てを始める際は、預金の積立てと並行して、つみたてNISAやiDecoを始めるといいでしょう。

ただ、つみたてNISAは途中で引き出せる分、思うように老後資金を貯められない可能性があります。iDecoが60歳まで引き出せないのは、「老後資金をきちんと準備する」という意味ではメリットなのです。

長い老後を考えながら、目的に合わせて使い分けよう

つみたてNISAもiDecoもメリット・デメリットはそれぞれ。目的に合わせて使い分けましょう。

どちらも老後資産の形成には向いているので、働き方や流動性、今後のライフプランなどを踏まえて、自分に合った方からはじめましょう。

特に会社員の方にとっては、iDecoの節税メリットは利用したいところ。今は育児中で専業主婦やパートで年収103万円以下の方でも、子どもの成長に合わせて働く時間を増やす方は検討して良いでしょう。

はじめやすさや流動性を重視したい人の場合は、まずつみたてNISAからはじめてみるのも一つです。

また、女性の場合、男性よりも長生きする可能性があります。

厚生労働省の「令和元年簡易生命表」によれば、平均寿命は男性81.41歳、女性は87.45歳。老後を65歳からと考えると、女性の老後は約23年。夫が先に亡くなり、老後ひとり暮らしになる可能性も高いです。

このような面から考えても、女性は手厚めに老後資金の準備をしておきたいところ。資金に余裕のないうちはいずれかからはじめ、働く時間が増えて余裕ができたら併用することも考えましょう。

どちらも長期間積み立てることがポイントなので、早いうちから検討したいですね。

参考資料

金融庁「つみたてNISAの概要」(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/overview/index.html)

厚生労働省「iDeCoの概要」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/kyoshutsu/ideco.html)

厚生労働省「令和元年簡易生命表」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life19/index.html)

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